パワーリフティングチームの集い その2(偶然の再会)

パワーリフティング

こんにちは。鹿野一郎です。
平成30年(2018年)12月20日、本八幡のゴールドジムで、パワーリフティングのチーム「バーベル野郎!」の幕張さん、船橋さんに偶然会いました。
僕はパワーリフティングをしているんですが、試合には個人参加ではなく、団体参加で出ています。
2017年の関東大会の時にチーム「バーベル野郎!」の千葉さんにお願いしてチームに入れてもらいました。
チームと言っても普段は別々にトレーニングをしています。
試合に出る時に個人参加よりも団体参加の方が選手登録料が少し安くなるので、チームを作っているんです。
チーム「バーベル野郎!」では、夏と冬に合同練習会と親睦会があります。

僕は普段から津田沼のゴールドジムで毎週木曜日の午前中にトレーニングをしていました。
でも、この日は職場も時間帯もいつもと違っていたので、仕事の後に本八幡のゴールドジムに行ったんです。
するとそこに、幕張さんと船橋さんがいたのでした。
お二人がたまに本八幡のゴールドジムでトレーニングをするとは聞いていましたが、僕がたまたま初めて行った日に2人揃っているとは思っていなかったので、とても驚きました。
同じチームと言っても、まだチームに入れてもらったばかりで、親しいわけではありませんでした。
また、船橋さんは、夏の親睦会の時の様子から、とても怖い人だと思っていたので、挨拶をしようかやめようか迷いました。

1 恐る恐る挨拶をする

実は僕はこの日の2週間あまり前のパワーリフティング千葉県大会で、スクワットを三本とも失敗し、途中棄権して帰ってしまったんです。
大会の事務局長にはきちんと理由を説明して棄権すると伝えてありましたが、チームの人々には何も言わずに帰ってしまいました。
とても気まずい感じがしましたが、同じチームの先輩がいるとなったら挨拶をしないわけにはいきません。
なので、恐る恐る近づいて「どうも、こんにちは。」と言って頭を下げました。
すると怖い人のはずの船橋さんが驚いたように大きな声で「鹿野さーん!」と答えてくれました。

「どうしたの?この間は?頭に来て帰っちゃった?」と聞かれたので、すべてありのままに話しました。
小学生の娘が応援に来てくれていたのに、自己ベストを大幅に更新するぞと勇ましく宣言していたのに、実際はスクワットを3本とも失敗し、失格になってしまいました。
これまでの人生で、経験した事がない程の強い絶望感を味わいました。
誰とも顔をあわせてくない気持ちになり、会場から逃げ出したくなりました。
ベンチプレスやデッドリフトに参加して試合を続けることはルール上できましたが、もうそんな闘士はなくなっていました。
完全に気持ちが折れていて、その場を去ることしか考えられなかったんです。
だから、娘と2人で、会場のすぐ近くのこどもの国に行って、釣り堀、サイクリング、ローラースケートなどで娘を遊ばせる事にしました。
せっかく来てくれた娘に申し訳なくて、好きなように遊ばせてあげようと思ったんです。

2 優しかった2人

すると船橋さんも昔同じ事をやったと言ってくれました。それを聞いてとても驚きました。
僕の他にもこんな失敗をする人がいるのかと驚きましたが、実はスクワットでの三振は結構やる人がいるんです。
当時はそんな失敗をするのは僕しかいないと思っていましたが、決して珍しい話ではないんです。
船橋さんは93kg級の選手で、試合の日は午後の競技でした。
僕は74kg級で午前の競技だったので、会場では会っていませんが、僕が途中棄権したことは知っていました。

幕張さんからは「一本目はちゃんとしゃがめていたね。でも立ち上がったあとにふらふらしていたのが良くなかった。びしっと静止しないと、ラックの合図はかからないんだよ。」と言われました。
幕張さんは同じ74kg級の選手なので、僕の試技を全て見ていてくれたようです。
一本目はちゃんとしゃがめていたと言ってもらえたのが嬉しかったです。
そうです。
後から試合の様子をビデオで見てはっきりと分かったのですが、僕が失敗になった原因は、一本目は合図の前に足が動いた事、二本目と三本目はしゃがみが浅かった事でした。
審判は成功と判断すると白旗をあげ、失敗と判断すると赤旗をあげますが、赤旗をあげる時は必ずその後に理由を公表します。
青、赤、黄色のカードを掲げて理由を示すんですが、スクワットの場合は、しゃがみが浅いと赤のカードが上がり、合図を無視すると黄色のカードが上がります。
試合の時は、舞い上がっていて、審判があげるカードの色など見ていませんでしたが、ビデオを見ると一本目は黄色のカードが上がり、二本目と三本目は赤色のカードが上がっていました。
今後は気をつけようと思います。
というより、今後はちゃんと挙げて成功になるようにしたいです。
試合当日は、ダメな理由がわからず、気が動転してしまいましたが、審判が掲げるカードを見ていれば、理由を知る事ができたんです。

幕張さんは僕と同じ74kg級ですが、試合の結果は605kgで自己ベストを更新しました。
さすがの強さです。
それでも優勝できず4位に終わったそうです。
600kgを超えたのに、74kg級で優勝できないというのは驚きでした。
船橋さんは592.5kgをあげて、幕張さんとともに国体の出場が決まったそうです。
2人ともさすがの強さです。

3 とても親切な船橋さん

船橋さんは怖い人だと思っていましたが、今日はとても親切にいろいろ教えてくれました。
ベンチプレスのトレーニングで「止め」はしないとか、スクワット専用シューズが必ずしも良い訳ではなく、フラットな靴に戻した人もいるということ、他にもいろいろ教わりました。
試合ではベンチプレスで、シャフトを胸に接触するまで下ろしたあと、すぐに押し上げるんではなく、審判が「プレス!」という合図をするまで胸でシャフトを止めておきます。
そして合図がかかってからから押し上げます。
この「止め」のため、バーベルがとても重く感じます。
「止め」を入れると、普段と比べて10kgぐらいは記録が悪くなります。
なので、他の人々は普段から「止め」をしているのかが知りたかったんですが、試合前の調整でしか「止め」はしないそうです。
なので僕も普段から「止め」をするのはやめました。

また、スクワット専用シューズについても教えてくれました。
重いバーベルを担いでも靴底が潰れないように、とても硬い構造になっていて、しかもしゃがみやすいように、かかとが高く作ってあるそうです。
そういうシューズを履いたらスクワットの記録が伸びるだろうと思いましたが、必ずしもそうではなく、スクワット専用シューズから、普通の靴に戻した人もいると教えてくれました。

また、船橋さんは僕の体を見て、「凄い体をしてますね。まるで幕張さん2号みたいだ。」と言ってくれました。
そのような強い人から凄い体と言われて嬉しかったです。
当然、慰めのために言ってくれたんだと思いますが。

4 もっといろいろ教わりたかったですが

この日、僕は主にベンチプレスとスクワットをしにジムに行ったんですが、スクワットをやっているときに手首が痛くなってきたので、トレーニングは短めで打ち切ってしまいました。
スクワットで膝や腰を痛めるんではなく、手首というのは変な感じがするかも知れませんが、僕はスクワットではよく手首が痛くなります。
スクワットをするときは、バーベルを背中に担ぎますが、パワーリフティングの試合を見ていると、バーベルを握る手幅がとても狭い人が多いんです。
僕は最初これが不思議でした。
僕がパワーリフティングを始めたことは、スクワットでの握り手の幅はとても広く、おそらくベンチプレス並に広かったと思います。
よく覚えていませんが、おそらく81cmラインを人差し指で握るぐらい手幅が広かったと思います。
でも、周りの人々の手幅が狭いので、あるとき狭い手幅を試してみました。
ほぼ肩幅ぐらいに握って、その手の間に頭を通し、肩を入れてバーベルを担ぎます。
すごく窮屈な感じはしましたが、でもバーベルがとても安定し、左右のふらつきは全く感じなくなったんです。
これが原因だったのかと、理解しました。
それ以降、なるべく手幅を狭くするようにやっていましたが、あまり狭くすると手首に無理な負担がかかって痛くなるようになりました。
おそらく力のかかる向きが関節に対して不適切だったんだと思います。
今で手幅はさらに改善して、痛みを感じなくなっていますが、この当時はスクワットをする度に手首が痛くて仕方なかったんです。
なので、トレーニングを早々に打ち切って、帰ることにしました。

5 1人より仲間と

チーム「バーベル野郎!」では、夏に親睦会があり、年が明けたら新年会があるそうです。
僕は夏の親睦会に一回出ただけでしたが、お二人にこんなによくしてもらって、闘士が湧いてきました。
今回僕はダメでしたが、次こそ必ず良い結果を出したいと思いました。
やっぱり、一人で試合に出るより、チームの仲間がいると良いですね。
試合の当日は、まだチームに入ったばかりだったので、会場ではずっと娘と一緒にいましたが、娘が試合会場に来てくれたのはこの時が最後になりました。
そしてこの次の試合からは、試合会場ではチームの仲間と一緒に行動するようになりました。

好きでやっているパワーリフティングですが、1人でやるより、同じ志の仲間がいる方が遥かに楽しいし、心強いです。

ありがとうございました。

内部リンク。2018年12月パワーリフティング千葉県大会に出場

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