2020年の試合前の体重とパワー

減量

こんにちは、鹿野一郎です。
僕は今、10月24日のパワーリフティング千葉県大会に向けてトレーニングと減量をしています。
減量を開始したのは7月10日で、この日の体重は79.3kgでした。
74kg級に出場するため、5.3kgの減量をします。
これまでに何度もパワーリフティングの試合に出てきましたが、体重を落とせずに再検量や失格になったことは一度もないです。
でも体重を落としすぎて力も出なくなり、試合で満足いく結果を残せないのが問題なんです。
74.00kg以下の体重にすれば良いんですが、減量を始めてしまうとどうしても体重を落とすことに意識が集中してしまって、体重を落とし過ぎてしまいます。減量が進むにつれて、食べることは悪いことだというような意識まで芽生えてしまいます。
そのためパワーダウンをして悔しい思いをしてきました。
そのような中で、去年2020年の減量はとてもうまくいたと思っていましたが、それでも当日は満足な力が出ませんでした。
ここでは、なぜそのような事が起こったのかを探ってみたいと思います。
そして解決策が見つかれば、次はそれを実行したいと思います。

ゼットエー武道場(試合会場です)

1 2020年の秋の体重とパワー

去年の試合は9月27日に開催されました。
僕は74kg級に出ましたが、当日の体重は73.2kgであり、試合の結果はスクワット160kg、ベンチプレス105kg、デッドリフト185kg、トータル450kgでした。
これは納得のいかない結果でした。
自分としてはスクワットは180kg以上、ベンチプレスは110kg以上、デッドリフトは200kg以上挙げるつもりでいたからです。
実際に去年の8月、9月にやっていたトレーニングの3セット目の内容と、それに基づく換算最大筋力の様子を列挙すると以下のようになります。まずはスクワットです。

スクワット
 8月24日 150kg 9回(191kg相当)体重78kg
 9月07日 145kg10回(189kg相当)体重76.6kg
 9月14日 155kg 7回(188kg相当)体重76.2kg
 9月21日 160kg 1回       体重74.5kg 急激に力が落ちた
 9月27日 160kg 1回       体重73.2kg


これを見ると、体重が76.2kgから74.5kgへ減ったときに急激に力が出なくなっているのが分かります。
155kgが7回挙がった翌週に160kgが1回というのは非常に考えにくいです。
1週間で体重が1.7kgも落ちているので、余程食事を制限したんでしょう。
でも、9月21日の日記を読み返してみると、減量で力が落ちたという自覚は全くなく、気力が足りなかったから挙がらなかったとだけ書いてありました。客観的に考えるとそうではないでしょう。
8月24日から2週間で1.4kg落とし(1週間あたり0.7kg)、次は1週間で0.4kg落とし、その次は1週間で1.7kgも落とせば、力が出なくなるのは当然でしょう。
これを見る限り、体重は急激に減らすのではなく、ゆっくりと減らすべきだと思います。
9月21日から27日の試合当日までにも1.3kg減っていますが、これは試合の前日にほとんど水分を取らなかったことが理由です。これは予定してやったことですが、体重が73.2kgまで減ったのはやりすぎした。
今から思えば、9月21日の体重が75.5kgになるようにコントロールし、試合当日の体重は水分をカットして74kgぴったりに合わせられたら良かったです。

次はデッドリフトです。
デッドリフトのパワーと体重は以下のようになっています。

デッドリフト
 8月28日 174kg7回(212kg相当)体重77.9kg
 9月05日 159kg9回(203kg相当)体重76.3kg
 9月12日 169kg9回(216kg相当)体重75.8kg
 9月19日 179kg4回(202kg相当)体重74.9kg 急激に力が落ちた
 9月27日 185kg1回       体重73.2kg 急激に力が落ちた


これを見るとやっぱり体重が急速に減ったときに力が出なくなっています。
9月12日から19日までの1週間は体重が0.9kg減っています。
そして19日から試合当日の27日までは1.7kgも減っています。
これでは力が出なくなるのは無理もないです。
体重のコントロールは難しいですが、なるべく試合当日は74kgぴったりに揃えたいものです。
それにしても、212kg相当とか216kg相当という結果が出ていながら、試合で185kgしか挙がらなかったのは悔しかったです。
最後の1週間では、前日の水分カットをしているので、そこだけで1kg以上体重が減っています。
1週間にわたって厳しい食事制限をしたのではなくて、前日に水分を取らなかったという状況です。
にもかかわらず、試合当日のパワーは、9月19日よりかなり衰えているので、少なくとも僕の場合は前日の水抜きであっても、体重が減ることはパワーがダウンすることに直結するようです。

次はベンチプレスです。

ベンチプレス
 8月24日 95kg 8回(114kg相当)体重78kg
 8月31日 87.5kg11回(112kg相当)体重77.5kg
 9月07日 92.5kg 8回(111kg相当)体重76.6kg
 9月14日 100kg 4回(110kg相当)体重76.2kg
 9月21日 107.5kg止め1回 体重74.5kg
 9月27日 105kg止め1回  体重73.2kg

9月21日と27日の「止め」というのは、バーベルシャフトを胸に下ろした後、1秒間静止させてから押し上げるという意味です。試合の時はそうやってあげるので、最後の調整でも「止め」を入れました。 止めを入れるとバーベルがかなり重くなり、止めない時と比べて使用重量は10kgぐらい落ちます。 9月21日のベンチプレスははっきりと覚えています。 それまで試合でのベストは107.5kgで、本当にギリギリだったので、バーベルがとてもゆっくり挙がっていったのを覚えています。なので、107.5kgの止めに挑戦する時は、かなり緊張しました。 潰れるかも知れないと思っていたので、相当気合いを入れて臨みました。 すると、107.5kgのバーベルはまるで嘘のように簡単に挙がりました。 これには拍子抜けしてしまいました。 こんなに軽いなら110kgも112.5kgも挙がるじゃないかと思いました。 そして次の110kgは挙がって当然という態度で臨みました。 これがもろに裏目に出て、110kgではあっけなく潰れてしまいました。 気持ちの持ちようがとても大切だと思いました。 これがあるから、スクワットが160kg1回しか挙がらなかったのは、気力が足りなかったからだと思ってしまったんです。スクワットやデッドリフトに比べると、ベンチプレスは減量によるパワーダウンの幅が小さいと思いますが、やっぱり力は落ちるようです。

3 去年の減量の計画体重と実際の体重

去年の試合前1ヶ月の計画体重と実際の体重を比較すると以下のようになります。

2020年8月、9月の体重の推移です。

これを見ると、かなり無理な減量をしていたように見えますね。自分としてはうまくやっていたつもりなんですが。
どうしてうまくいったと思っていたかというと、それは試合当日まで一度もリミットの74kgを下回らなかったからです。試合当日に初めて74kgを下回るように減量しようと決めていて、それが実現できたので、うまくいったと思っていました。
それまでの減量は、試合の1週間前ぐらいから73kg台、72kg台の体重まで落ちていましたが、この時は試合当日の朝に初めて74kgを下回ったのでした。

でもグラフを見ると、計画体重に合わせるのが精一杯で、遅れをとった分を取り戻すために、定期的に無茶をして、なんとか計画体重に合わせていたように見えますね。
去年の減量の時は、体重は毎日測っていましたが、グラフは作っていなかったので、このことに気づきませんでした。

今年は今のところ、計画体重よりも実際の体重の方が下回っていて、あまり体重を落とさないように気をつけながら減量をしています。なので、去年のように計画体重に合わせるために、無理やり食事制限をして一気に落とすというようなことはしなくて済むと思います。

4 去年の秋と今の比較

僕の今朝の体重は76.5kgでした。
おそらく6月中旬頃まで体重は、推定で80kgを超えていました。
測っていないので、推定になります。
初めて体重を測った7月10日が79.3kgだったことと、4月の頃は80kgを超えていたはずだということからそう推測しています。
80kgを超えていたはずというのは、4月4日の千葉県大会に83kg級でエントリーしていたからです。
でも結局は試合に出られなかったので、体重は全く測っていません。
体重が80kg近くあった時は、スクワットでは190kgを1回挙げることができました。
でも今の体重、コンディションではそれは無理です。
180kgはあがると思いますが、今190kgに挑戦したらしゃがみが浅くなるか、しっかりしゃがんで潰れるかのどちらかだと思います。

今の体重と同じ体重だった去年の秋のパワーを比べると、ちょっと悔しくなる結果がわかってしまいました。
今朝の体重が76.5kgなので、去年の一番近い体重のパワーを選び出すと以下のようになります。

去年の76kg付近の体重でのパワー
スクワット  9月07日 145kg10回(189kg相当)体重76.6kg
デッドリフト 9月05日 159kg9回(203kg相当)体重76.3kg
ベンチプレス 9月07日 92.5kg 8回(111kg相当)体重76.6kg


これに対して一番最近の僕の筋力は以下の通りです。

一番最近のパワー 体重は76kg台
スクワット  175kg2回(186kg相当)
デッドリフト 174kg5回(203kg相当)
ベンチプレス 100kg5回(112.5kg相当)


去年の秋と比べて、随分強くなった気がしていますが、それは体重が増えていたからだという結論になってしまいます。
体重が80kg程度あった時は、スクワット190kg、デッドリフト215kg相当の力が出ていましたが、減量を始めると結局元pに戻ってしまうようです。

これは認めたくない現実です。
認めたくないですあ、現実なので、受け入れるしかないです。
去年の秋からおよそ一年が経過していますが、筋力はあまり変わっていないようです。

春の試合に83kg級でエントリーしたのは、一回ぐらい減量なしでフルパワーで出場してみたいと思ったからです。
その思いは今でも少しはあります。
でも階級別の競技で、階級をあげたから重いバーベルが持てたというのは、記録が伸びたとは言わないと思います。
74kg級での記録と83kg級での記録が違うのは当たり前であって、これらを比較するのは意味がないです。
記録を伸ばしたいならば、74kg級でより重いバーベルを持ち上げるしかないです。
83kg級に転向するならば、74kg級の記録は全て忘れて、ゼロからスタートするべきだと思います。
そう考えた時、僕はやっぱり74kg級で頑張りたいです。

5 今回の考察で見えたもの

今回、去年の減量を振り返ってみて、わかったことは以下の事です。

今回の考察のでわかったこと
(1)体重が急激に落ちるとパワーも急激に落ちるので、体重の減少は緩やかにするべき。
(2)試合前日の水分カットでも、体重が落ちるとパワーダウンするらしい。
(3)去年から今年にかけてパワーアップできたのは、体重が増えていたからだった。


こうなると、今後のトレーニングとしては、あまり体重を増やさなようにパワーアップを目指す方が良いのかも知れないです。
体重を増やさないというのは難しいですが、例えば体重を常に75kg以下に留めることができたなら、そしてその範囲でパワーアップできるようにトレーニングできたなら、減量でパワーダウンして悔しい思いをすることもなくなるでしょう。
体重を常に75kg以下に保つのはほとんど不可能です。
今は試合前なので、お酒も飲まないし、お菓子も食べない生活を当たり前に送っていますが、試合が終わったらすぐに耐えられなくなり、お酒も飲むしお菓子も食べる生活に戻ると思います。意志の力だけでこれを制御するのは、僕の場合は無理です。
体重を増やさないように筋力アップを目指すというのは、筋肥大よりも筋力増強を優先するということで、高重量低回数のトレーニングを実践すると、これに近づくと思います。
果たして今回の考察を今後の競技生活に活かすことができるのでしょうか。

わずかでもプラスになるように留意してトレーニングをして行きたいと思います。
今回はこんなところです。
ありがとうございました。

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