筋トレのボリューム管理のはなし、5/3/1プログラム

自分のバーベル 5/3/1プログラム

こんにちは、鹿野一郎です。
今日はトレーニングのボリューム管理の話をしたいと思います。

ボリュームという概念

トレーニングの「ボリューム」という言葉は最近になって聞くようになった気がしますが、挙げた重さと回数を掛け合わせたものだそうです。
このボリュームという概念を初めて僕が聞いたのは、おそらく2012年のロンドンオリンピックの前です。
ロンドンオリンピックでは女子ウエイトリフティングの三宅宏美選手が48kg級で銀メダルを獲得しました。
僕はこの時、新聞で宏美選手のトレーニングの内容を読みました。
それによると宏美選手のトレーニングは過酷で、多いに日は1日で20トンを挙げることもあったそうです。
この時、この20トンというのは飲み込めるまでに少し時間がかかりました。
いくらなんでも20トンのバーベルなんかないからです。
そういう意味ではなく、1日のボリュームが20トンということですよね。
つまり、100kgのバーベルだったら、200本挙げる計算になります。
確かに過酷ですね。
オリンピックでメダルを取るためにはここまでしなければならないんですね。

トレーニング内容の記録

僕は大学生の頃からウエイトトレーニングをしています。
ずっと継続していたわけではなくて、サボっていた時期もかなりあります。
若い頃は、ベンチプレスばかりやっていて、脚や背中のトレーニングはほとんど全くしていませんでした。
トレーニングルームでは、トレーニングをしながらメモを取っている人をよく見かけました。
おそらく何の種目で、何kgを何回持ち上げたか記録しているんだろうと思っていましたが、自分もそうしようとは思っていませんでした。
少なくとも30歳代の前半ぐらいまでは、メモを取らなくてもトレーニングの内容は全て覚える事ができたので、家に帰ってから書類にまとめる事ができました。
でも、家に帰っても書類にはまとめてはいませんでした。
トレーニングの内容は次のトレーニングの時まで覚えていたので、「先週は何kgだったから、今日は何kgにしよう」とか「先週は何回だったから今週は何回を目指そう」と思う事ができたからです。
だから、トレーニングの内容を記録する必要性を感じていませんでした。
今では信じられませんが、若い頃は記憶力が良かったようです。


ベンチプレス、ショルダープレス、カール、プレスダウン、レッグエクステンション、レッグカール、腹筋台、サイドレイズなどの重さと回数を全て覚えていたなんて、自分でも信じられないです。
今では一昨日の夕飯のおかずも覚えていないです。
でも、記憶力がどんなに良くても、やっぱりトレーニング内容は全て記録して置いた方が良いと思います。
もし記録が伸び悩んだりした時、過去数ヶ月から半年までさかのぼってトレーニングの内容を振り返ろうとした時、記録がなかったらどうにもならないからです。

今、日記を調べてみたら、僕がトレーニングの内容を全て日記に書くようになったのは、2014年の1月からでした。
なんと46歳の時です。
それまでは何の記録も取らずに、全て記憶に頼ってトレーニングのメニューを組み立てていたという事になります。
我ながらすごいと思います。
そんなやり方をしているから強くなれなかったんだと、はっきりと思います。
もっと若い時から計画的にトレーニングをしてくれば良かった、今強くそう思いました。
自分のトレーニングがそんなに行き当たりばったりだったとは思っていませんでした。
ちょっと、衝撃を受けています。

トレーニングのボリューム管理

2014年から、トレーニングの内容を全て記録するようになりましたが、膨大な記録を生かす事ができていませんでした。
データはただ残すだけでは意味がなく、ちゃんと分析をして対策などを導き出さなければ意味がありません。
何か良い方法はないかと、漠然と考えていましたが、真剣に考えた事がなかったので、どんどん月日が流れていきました。
そして2019年にあることを試すことにしました。
スクワット、ベンチプレス、スクワットなど種目別に、表計算ソフトでトレーニングの内容を管理しようと思うようになったんです。
日々の重さと回数を記録するだけでなく、日々のボリューム、月間のボリュームもまとめるようにしました。
おそらく2019年のうちはこうやって、ボリュームを表計算ソフトにまとめるだけだったと思いますが、2020年になると、2019年との比較ができるようになったので、前の年の同じ月を上回るようにトレーニングすることを目標にしました。
こうなってくると、過去のトレーニングのボリュームはどうだったのかと気になり、2018年、2017年のトレーニングも全て日記をもとに表計算で再現し、日々の種目別のボリューム、種目別の月間のボリュームを求めていきました。
かなり手間のかかる作業でしたが、こうすることによって、2017年、2018年、2019年と比べて2020年のトレーニングはどうするのかを考えられるようになりました。

不調の原因はトレーニング不足

2016年の12月からパワーリフティングをやっているので、トレーニンング内容の集計は、2017年以降で十分だと思いました。
過去のボリュームを見比べると、毎年着実にトレーニングのボリュームが増えている訳ではない事がわかってきました。
それどころか、逆にスクワットの年間ボリュームは、2017年が130トン、2018年が129トン、2019年が101トンと、着実に減っている事がわかりました。
これには驚きましたが、これによって重大なことを知る事ができました。
スクワットがどうも伸び悩んでいるなと思っていたんですが、理由は非常に単純な事で、トレーニングのボリュームが減っていたからでした。
なので、2020年は頑張りました。
2020年は新型コロナウィルスの感染拡大のため、1月初めから6月下旬までジムに行かなかったので、スクワットは一年のうち6ヶ月しかやりませんでしたが、それでも年間のボリュームは151トンになり、過去最高になりました。
半年しかやっていないのに過去最高になったんです。
そして、今はスクワットが過去と比べても最も強くなっているのを自覚しています。
もしかしたら、伸び悩んでいる時は、方法論よりも絶対的なトレーニングの量が足りないだけなのかも知れないです。

ベンチプレスについては、まだ集計をしていないので、なんとも言えないですが、今の状況はよくないです。
去年、2020年は1月初めから6月下旬までジムに行っていなかったので、ベンチプレスも出来ませんでした。
自宅で自分のバーベルでフロアプレスをしていましたが、フロアプレスとベンチプレスは別種目です。
ベンチプレスは6月下旬から5/3/1プログラムに従ってリハビリをし、効果は出ていたんですが、11月に右肩を怪我してしまって、2021年3月まで4ヶ月も休んでいました。
なので、今はまたリハビリをしているところです。
今の僕は5/3/1プログラムをかなり信じています。
これに従ってトレーニングをしてスクワットもデッドリフトも強くなったし、怪我がなければベンチプレスも強くなったと思います。
なので、ベンチプレスについては過去のトレーニングのボリュームを集計して表計算にまとめるつもりはないです。
でも、今やっているトレーニングの内容はきちんと集計していくつもりです。
それが来年、再来年に資料として役に立つと思うからです。
5/3/1プログラムに従ってトレーニングをしていけば自動的にボリュームは多くなるし、強くなれると思います。
5/3/1プログラムのメインセットでは、結構な重さを少ない回数扱いますが、補助セットでは軽いものを10回5セット扱います。
この10回5セットがかなりのボリュームになるんです。

デッドリフトについては、年間ボリュームが次のようになっています。


  2017年  138トン

  2018年  79トン

  2019年  86.6トン

  2020年  127トン


こうしてみると2017年が最も多くなっていますが、実際は2020年の方が遥かに多いんです。
表計算では、デッドリフトの場合は149kg未満の重量でのトレーニングは全て無視しているので、こういう事が起こってしまいます。
デッドリフトは2020年の6月から5/3/1プログラムに従ってトレーニングをするようになりましたが、5/3/1プログラムはメインセットのボリュームが少ないのが一つの特徴だと思います。
でも補助セットのボリュームは10回5セットなので、とても多いです。
初めのうちは補助セットの重さが149kgより軽かったので、50回持ち上げても集計は0となっていたんです。

なんかこうやって書いてくると、もう表計算でボリュームを管理する必要がないのではないかと思ってきました。
表計算によるボリューム管理の良さを書くつもりだったんですが、逆の結論に向かっている気がします。

まとめ

表計算でボリューム管理をして良かった点、5/3/1プログラムを導入して良かった点をまとめたいと思います。

表計算でボリューム管理をして良かった点
(1)伸び悩みの原因が単なるトレーニング不足だとはっきりと自覚できた。
(2)前年同月のボリュームを上回るようにトレーニングをしようという動機付けになる。
5/3/1プログラムを導入して良かった点
(1)メインセットと補助セットを合わせるとボリュームがとても多いので、トレーニング不足   にならない。
(2)プログラムに従ってトレーニングをするので、あれこれ考えなくて良い。

5/3/1プログラムなど既存のプログラムに頼らず、自分でメニューを組み立てる場合は、過去のトレーニングの内容を集計して、分析し、対策を立てて実行する事がとても重要だと思います。
その場合には表計算ソフトでのボリューム管理はとても大切な事だと思います。
でも既存のプログラムに従ってトレーニングをするならば、それで全て解決してしまうような気がしました。

なんだかドライブの途中で目的地が変わってしまったような感じで締まりがないですが、それでも僕は満足しています。
この文章を書くことによって、はっきりと自分の状況が見えるようになったからです。
こんなことなら、2016年12月にパワーリフティングを始めた時から5/3/1プログラムに従ってトレーニングをしていれば良かったと思います。
もちろんその当時はそんなプログラムの存在自体知らなかったんですが。

つまり、今回の投稿の結論としては、自分でメニューを組み立てるなら、過去のトレーニングを表計算で集計して前年同月と比較することはとても有意義ですが、既存のプログラムに従ってやるならば、その必要はないかも知れないというところでしょうか。

僕は19歳の5月から現在まで34年間日記をつけていますが、文章を書くと自分が考えている事がスッキリと明確になるのを感じています。
すごく複雑なトラブルが発生し、解決策がないように思える時も、日記に書いていくと、問題点がスッキリして解決策が見えてくる事が多いです。
頭の中で漠然と考えていると、同じところをグルグル回るだけなのに、文章にするとしっかりと終着点が見えてくる感じです。

そして今回もこの投稿を書く事で、自分がこれまでにやってきた事、現在やっている事がわかり、これからどうするのが良いのかもはっきりとわかったような気がします。

ありがとうございました。

内部リンク。5/3/1プログラムの紹介

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