こんにちは、鹿野一郎です。
僕は2020年の12月の初めに何気ない普段のベンチプレスで、右肩を痛めてしまって、2021年3月末までベンチプレスができませんでした。
怪我をしたときに扱っていたバーベルは85kgで、ウォーミングアップでした。
しかもバーベルを挙げる時ではなく、下ろすときに右肩が痛みが走ったんです。
何故あんなに軽いバーベルで、しかも下ろすときに痛めたのか、いまだに謎です。
今はリハビリをしているところですが、先日のトレーニングで、あることに気がつきました。
僕はスクワット、ベンチプレス、デッドリフトは5/3/1プログラムに則ってやっていますが、先日のベンチプレスの予定は以下のようでした。
メインセット
75kg5回、85kg3回、95kg1回以上できる限り
補助セット
75kg 10回5セット
メインセットで95kgは6回上がりました。怪我をする前は12回挙がっていたと思います。
そして補助セットに入りました。
75kgのバーベルはとても軽かったですが、ゆっくり上下させていると、何故か右腕ばかり使っているような気がしてきました。
1 重いバーベルでは、左が下がる
僕はベンチプレスの試合でのベストは2005年の千葉県大会で110kg、2019年のパワーリフティング千葉県大会で107.5kgですが、105kgより重いバーベルを上げるときは、明らかに右が先に挙がり、左が遅れて挙がります。
試合ではバーベルが挙がっても、シャフトが傾いたら失敗になるので、この左が遅れるという状態は何がなんでも解消しなければなりません。
実はこれまでにも左を強化する試みは何度もしてきました。
そして全て失敗に終わり、左右差の解消は不可能に思えていました。
でも先日、75kgのバーベルを右腕だけで挙げているような気がしたので、次のセットからは左腕に意識を集中してやるようにしました。
イメージとしては左でバーベルを持ち上げて、右は添えているだけという感じです。
そのように意識を変えてやってみたら、驚いたことにそれまで軽かった75kgのバーベルがとても重くなったんです。
75kgで10回5セットをやる予定でしたが、4セット目から左を強く意識してやってみたら、4セット目は9回、5セット目は7回しか挙げることができませんでした。
2 筋力の左右差は、意識が生み出したもの?
僕は「これだ!」と思いました。
これを強く意識してやっていけば、左右差は解消できるかも知れないと思いました。
今まで何も考えずにベンチプレスをしてきましたが、おそらく左右で出す力が50対50ではなく、例えば40対60という具合に右で挙げていたんだと思います。
右が先に挙がれば、後から左を挙げるのはそんなに重くないです。
なので知らず知らずのうちに左が楽をしていたんだと思います。
軽いバーベルはそれで持ち上がりますが、重いバーベルになると、普段甘やかされている左が先に根を上げてしまって、左から潰れることになるんだと思います。
僕はこれまでパワーリフティングの試合でベンチプレスの110kgに何度か挑戦してきましたが、一度も挙がったことがないです。
試合の様子は全て録画してあるんですが、見ると右だけが挙がって左が置いてきぼりで失敗になっています。
110kgに挑戦するときは毎回そうです。
これを治すためには、普段から左を意識してやっていくのが良いんじゃないかと、先日のトレーニングで気づきました。
メインセットではそこまでの余裕がないと思うので、補助セットの時に左を強く意識してやっていこうと思います。
3 左右差克服のためにしてきたこと
思えばこれまでに左右差を克服するために色々やってきました。
ダンベルで胸を鍛えていたときはすごかったです。
僕の家にはベンチがないので、ダンベルプレスをするときは畳の上に寝転んでやっていました。
ベンチに寝るのと比べると可動域が浅くて、トレーニングの効果は小さいと思いますが、ベンチに寝る場合と違ってダンベルを床に落とす心配がないので安全でした。
力が出なくなっても肘が畳につけばそれで止まるので、床に落とす事はないんです。
ある日、44kgのダンベルを2個持ってダンベルプレスをしていました。
とても軽く感じ、まだまだ何回も出来るなと思っていたら、突然左のダンベルが顔の上に落ちてきました。
一瞬、顔が潰されるかと思いましたが、うまくかわすことができて大丈夫でした。
それにしても不思議でならなかったです。
まだまだ何回でもいけると思った次の瞬間に左のダンベルが顔の上に落ちてくるなんて意味がわからないです。
でもその後も何度もそういう事がありました。
その時だけではないんです。
なので、当時の僕は左の握力が足りないんだろうと思いました。
握力がないから腕が疲れていないのにダンベルを落としてしまうんだと考えたんです。
で、ハンドグリップを使って握力を鍛え始めました。
それだけでなく、ダンベルバーの握り方も色々工夫してみました。
でも左の落下は収まりませんでした。
左が潰れても右はまだまだ元気なので、右だけ52kgのダンベルを持ってさらに1セットやるということもしばらくやっていました。
やがて、バーベルシャフトを買ったため、ダンベルプレスはしなくなりました。
バーベルを使ったフロアプレスをするようになりました。
これもシャフトが胸につくより先に、肘が床につくので、可動域はベンチプレスより狭くなります。
バーベルでフロアプレスをすると、左右差はあまり気にならなくなりましたが、バーベルが99kg以上になると左が遅れて挙がり、バーベルが傾くようになったので、99kg以上のバーベルを持ちあげるときはカラーをつけるようにしていました。
僕のバーベルシャフトは重さが9kgなので、99kgという半端な重さになります。
左が弱いから左が遅れてあがる。
この事はわかっていたので、フロアプレスのセットを終えた後に、89kgのバーベルを組んで、左だけで挙げるようなこともやっていました。
左で挙げて、右は添えているだけでした。
これはなかなか良くて、今度こそ左右差は解消できるのではないかと思いました。
でもこれは去年の12月の初めで終わりました。
理由は、上でも述べたとおり、右肩を怪我してベンチプレスができなくなったからです。
そういえば2019年の試合でベンチプレス107.5kgを挙げたときは、バーベルの握り方を変えました。
普通は左右対象に握りますが、左の弱さをカバーするために、右は少し内側を握るようにしました。
バーベルには81cmラインがありますが、左は81cmラインに人差し指がかかる位置で握り、右は81cmラインを薬指で握りました。
これは問題の根本的な解決にはなりませんが、これをやったことによって、なんとか107.5kgを挙げることができました。
でも、もうそんな小細工はせずに、問題を解決してもっと重たいバーベルをあげたいです。
今は怪我が治ってリハビリをしていますが、左だけでベンチプレスをするよりも、今日やったように両腕を動かすけど、左に意識を集中する方が良いと感じました。普段は本当に右だけで挙げていて、左が疲れてきても気づかなかったんでしょう。
44kgのダンベルでプレスをしていたとき、右はまだまだ元気なので、僕自身もまだまだいけると感じていましたが、実は左がすでに限界に達していたんだと思います。
でも意識を右に集中するあまり、左の疲労に全く気付かなかったんだと思います。
4 今後の展望(希望)
左右差は最初からそこにあったのではなく、無意識のうちに右ばかり使っていたために、作られたものなんだと思います。
なので左を意識してトレーニングをするようになれば、解消に向かうのではないでしょうか。
そして左が補強されて、左右が均等になれば、今よりもずっとベンチプレスが強くなれるんじゃないでしょうか。
そう考えるととてもワクワクします。
それにしても、トレーニングをするときの「意識」というのは本当に大切なんですね。
意識がいい加減だと、いろいろな歪みが生じて、自分に不利益があるのかも知れないです。
今後のトレーニングは、野球でいう一球入魂のつもりで取り組んで行こうと思いました。
先日のベンチプレスでそのような発見がありました。
ありがとうございました。
内部リンク。5/3/1プログラムの紹介