小学生とオンラインゲーム その2(娘がゲームに課金したいと言い出しました。)

小学生とオンラインゲーム

こんにちは、鹿野一郎です。
今日は2022年の2月4日の金曜日です。
僕は去年の11月11日に、「小学生とオンラインゲーム」という投稿をしました。
6年生の娘が、オンラインゲームをしたいと申し出てきて、どうしてものかといろいろ調べて、妻とも話し合い、結果として認めたという内容です。
(下に内部リンクを貼っておきます。興味のある方はご覧下さい。)

今回はその続編という形になります。
3日前に娘が学校から帰ってくるなり僕の部屋に飛び込んできて、ゲームに課金したいと言い出しました。

僕は、

鹿野一郎
鹿野一郎

話が違うではないか!

と思いました。
そもそも、オンラインゲームを許可する時に、ボイスチャットはしてはいけない、ゲームに課金してはいけないと約束したんです。
でも、いつのまにか、娘はヘッドフォンとマイクを使って友達とボイスチャットをしています。
それはルール違反ではないかと尋ねたら、顔見知りの友達とならボイスチャットをしても良いと、ママから許可を得たと言います。
妻に確認すると、仕方なく認めたと言っていました。

さて、課金の話です。
娘の幼稚園時代からの友達のユンキ君は、ハードゲーマーで、1ヶ月に15万円も課金してお父さんからひどく怒られたと、前に聞かされました。
なのに娘が同じ事をしたいというのが驚きでした。
娘は課金がイエスなのかノーなのか今すぐにでも返事をして欲しいと迫ります。
さらに自腹で課金するんだから良いじゃないかと迫ります。
でも、僕はゲームの課金の事は何も知らないので、すぐに答えられません。
なので、3日後に返事をすると約束して、その場は終わりにしました。
でも娘(トンボ)は、

トンボ
トンボ

ノーの場合は、ちゃんとした理由がないと納得しないからね。
ダメだからダメだというのは理由じゃないからね。

と釘を指してから去りました。

妻との話し合い

面倒な事になりましたが、まずは妻と話し合いです。
娘がオンラインゲームに課金したいと言い出したと伝えると、驚いていました。
そして、

妻

そんなのダメよ。約束と違うじゃない。

という予想通りの反応が返って来ました。
その後、妻との話し合いは以下のような感じで平行線になりました。

まずは僕の意見です。

鹿野一郎
鹿野一郎

トンボ(娘)は課金させてくれと申し出てきたけど、冷静に考えれば黙って課金する事だって出来るはずだ。
コンビニで、自分の小遣いでプリペイドカードを買って、そのIDなり番号なりをゲーム機に入力すれば、課金は出来るはずだ。
なのにわざわざ申し出て親の許可を求めるというのは、良い方なんじゃないのか?
もしここで、ダメだからダメだ!という理由で拒否したら、それこそ水面下で自腹でプリペイドカードを買って課金するんじゃないのか?
そんなことになったら、おそらく今まで貯めてきたお年玉を全部使い果たしてしまうだろうけど、お金がなくなれば課金もできなくなるだろう。
でも、今後は、親に相談しても無駄だと考えるようになって、何でも黙ってやるようになるんじゃないのか?

次は妻の意見です。

妻

私はそもそもゲームをして欲しくないし、課金もして欲しくない。
ゲームばっかりやってゲーム中毒にならないか心配で仕方ない。
拒否すれば水面下でやるだろうから、拒否しないというのであれば、結局トンボの言うままになんでも認めるという事になるんじゃないの?
それは娘に何も規制出来ないのと同じで、親の責任を放棄しているんじゃないの?
ダメなものはダメと、毅然とした態度を示す必要があるんじゃないの?

実に難しい問題です。
どうやって妥協点を見いだせば良いのでしょうか?

娘がしたい事

次の日、朝食の時に娘に聞いてみました。
課金するというのは、ゲーム内のキャラクターが強くなるためのアイテムの購入代金だと思っているんですが、その認識で正しいのかを聞いてみました。
すると、おおむね正しかったようです。
金額は3520円だそうです。
しかも、次々に課金し続けるつもりはなく、とりあえずはこの3520円の課金をしたら、当分課金はしないつもりでいるそうです。
僕は、そもそも小学生がゲームのために3520円も使うのは金額が大き過ぎると言いました。
でも娘の返事は以下の通りでした。

トンボ
トンボ

今はゲームでこのぐらいのお金を使うのは当たり前なんだよ。
周りの友達はみんな課金しているんだよ。

具体的に誰が課金していて、誰が課金していないのかを尋ねてみると、娘がフレンドに登録している学校の友達の中で、課金をしていない子は1人しかいませんでした。
ゲーム内で、友達どうしで集まって、共同で敵と戦っているようですが、その中で周りの友達が課金して良い装備を持っているのに、自分だけ貧弱な装備のままでは不利なので、課金をしたいと思うのは理解出来なくもないです。
でも、そのために3520円も必要だというゲームの仕組みに問題があると思いました。
妻も言っていましたが、無料でダウンロード出来ますよと言っておきながら、始めてみると結局はお金を使わせる方向に仕向けられて行く、実に不誠実なやり方だと思います。
しかも、プレーヤーは子供で、欲しいとなったら欲しくてたまらないんです。
もし親がゲームをやっていて、親のアカウントを利用出来る子だったら、親のクレジットカードを使ってがんがん課金する事が可能でしょう。
インターネットで調べてみると、そういう形で小学生が月に150万円も使い込んでしまったという事例まであるようです。

こういう話は昔からありますね。
若者がクレジットカードを持ち、リボ払いをやり過ぎると破滅するというような話です。
それが現代では小学生まで低年齢化しているようです。

職場で生徒達に聞いてみました

前回、娘がオンラインゲームをやりたいと言い出した時も、職場で高校生達にオンラインゲームについて教えてもらって、大いに助かりました。
なので、今回も高校生に意見を求める事にしました。
今は2月で3年生の授業はすべて終っているので、意見を求めるのは2年生です。
その日、夜に2年生の授業があったので、生徒達に聞いてみました。
彼らが全員、オンラインゲームの経験者であることは前回の聞き取りで知っていました。
今回は課金について聞いてみました。
ちなみにそのクラスは、偏差値70以上の生徒しか在籍出来ないハイレベルのクラスで、生徒達は全員とても優秀です。
具体的に聞いてみたら、クラスの3分の2の生徒は実際に課金した事があるそうです。
課金の額についてやんわりと聞いて見ると、課金した生徒のおよそ半数は結構使ってしまったと言い、残り半数はちょっと使ったといいます。
また、課金しなかった生徒達に、課金しなかった理由を尋ねてみると、親から反対されたからしなかったという生徒と、そもそも課金したいと思わなかったという生徒に分かれました。

なるほど。
今回も僕の予想と違う結果になりました。
優秀な子供はそもそもオンラインゲームなんかしないと思っていたし、やったとしても課金なんかしないと思っていました。
でも、実際は違いました。
課金する生徒が過半数でした。

娘からは昭和生まれの原始人と言われましたが、本当にその通りです。
僕が小学生だった時、ゲームと言ったら何と言っても野球盤でした。
ばねの力で鉄球を転がし、それをばねの力で金属のバットで打ちます。
それがどの穴に入るかで、1塁打、2塁打、3塁打などが決まり、フェンスを乗り越えて客席に入ればホームランです。
三振しなくても、アウトになる穴に打球が入るとアウトになります。
ランナーも用意されていて、スコアボードもあり、子供の頃は本物の野球より夢中になってやっていました。
そういうボードゲームは、買う時に何千円かかかりますが、一度買ってしまえば、永久にただで遊べます。
それが今のゲームと根本的に違うところですね。

野球盤です。僕にとってはこれこそゲームです。

野球盤の次に好きだったゲームは、「魚雷戦ゲーム」とういものです。
これは水面に見立てたブルーで半透明なプラスチック盤の下に鉄球を転がして、それで敵の戦艦を撃沈するゲームでした。
潜水艦の潜望鏡のようなものがあり、それで敵艦を正面に捉えた時に鉄球を発射すると、命中する仕組みになっていました。
これも熱狂して楽しみました。

魚雷戦ゲームです。これも盛り上がりました。

友達と集まって軍艦マーチを口ずさみながら、ゲームをしたもんです。
悪い友達はゲームの下に磁石を仕込んで鉄球のコースを曲げたり、戦艦を接着剤でくっつけてしまって撃沈出来なくしていました。
また、台の下に十円玉などを挟んで、台に傾斜をつけるという高等テクニックもありました。
鉄球を転がすので、どうしても下り坂の方が上り坂より有利になります。
でもわずかの傾斜だとなかなか気付かないんです。
昭和の原始人だった子供たちは、勝つためにありとあらゆる不正を働いていました。

他には、沈没ゲーム、沈没作戦ゲーム、生き残りゲーム、ダウンフォールゲーム、億万長者ゲーム、オセロ、マスターマインドなどがうちにありました。
おそらく本当はもっとたくさんいろんなゲームがあったと思いますが、今すぐに思い出せるのはこんなところです。
あれから40年が経過して、今のゲームはとてもリアルになっていると思います。
今はプロゲーマーという職業まであるそうです。
では、10年後、20年後のゲームはどうなっているんでしょうか?
もしかしたら学校の部活動でゲーム部なんていうものがあるんでしょうか?
学校の周辺にはゲームを強くするためのゲーム塾なんていうものもオープンしているんでしょうか?

沈没ゲームです。これはコツをつかめば絶対に負けない八百長をし放題でした。

再び妻との話し合いです

妻の望みは、娘がゲームをしなくなる事です。
それが無理なら、せめてゲームに課金をしない事です。
これを実現するためにはゲームを取り上げるか、お金を取り上げるか、それしか方法がないと思います。
もしそんな事をしたら、うちの娘が大人しく諦めるとは思えません。
激怒して激しく暴れる事になるでしょう。
そうなったときに妻は1人で止められるんでしょうか?
無理だと思います。
すでに娘の体力、腕力は妻を遥かに上回っているので、娘が暴れ出したら妻が止めるのは不可能です。
妻に出来る事は、逃げる事だけだと思います。
おそらくもう暴れないと思いますが、思いたいですが、暴れてしまったら、妻は逃げるしかないです。

まさしく昭和の家族団欒ですね。

妻にはこのような話をしました。
すると、妻から尋ねられました。
僕が言うように、ダメだからダメだ!と拒否したら、水面下で勝手にプリペイドカードを買って課金するようになったと仮定した話です。
もし、自分たちがそれに気付いた時はどうするのか?と問われました。
見て見ぬ振りをするのか、それともルール違反だと言ってやめさせるのか?です。
これも難しい質問です。

僕は学生時代に自分の物欲が原因で、お金で苦労しました。
かなり苦労したため、その後は無駄遣いをしなくなりました。
娘には無駄遣いをする事なく、手堅く貯金をして欲しいと思いますが、昔の僕のように痛い目にあわないと分からないのかも知れないです。
水面下でどんどん課金して、これまでに貯めてきたお年玉を全部使い果たしてしまえば、さすがに懲りるのではないかと思いました。
お金がなくなれば課金出来なくなるので、そこで終ります。
そしてお年玉をすべて失った事により、お金を大切にする事を学ぶのではないかと思いました。

ダウンフォールゲームです。このゲームは、コマーシャルに買わされた感じがします。

でも妻はそれには強く反対しました。
お年玉を全部使い果たしてしまったら、それこそゲーム中毒だと言うんです。
果たしてそうなんでしょうか?
僕は学生時代、大学の教室にいた時間よりも雀荘にいた時間の方が長かったです。
莫大な時間とお金を無駄にしたと思い、随分と後悔しましたが、マージャン中毒になっていたとは思いませんでした。
ただ、通りを歩いていて向こうから似た服装の人が3人横並びで歩いてくると、アンコに見えましたが(笑)。

大学時代はゲームセンターにも随分と通いましたが、ゲーム中毒にはなりませんでした。
なので、ゲーム中毒なんていうのはそう簡単になるものではないと言いましたが、妻には通じませんでした。
妻が言うには、この世に自分をアル中と認めるアルコール中毒患者はいないのだそうです。
つまり、僕はマージャン中毒であり、ゲーム中毒だったそうです。

その後、妻がどこかで調べて来て、たとえプリペイドカードで課金しても、保護者にその通知が来るようになっていると知りました。
つまり、クレジットカードを使わずにプリペイドカードで親に黙って課金しても、親には確実にばれるようになっているんです。
ならば、水面下で課金し続けて、お年玉をすべて失う事はないだろうという結論に至りました。

そして、以下のように決めました。

 課金は今回は認める。
 プリペイドカードで自腹で支払う事。
 原則として課金は今回限りだが、もしまた課金したくなったらその時は相談するように。

今日の娘の行動

娘は学校から帰って来るなり、課金の件はどうなったのか、イエスかノーか?と尋ねて来ました。
「ただいま。」を言うより先でした。

娘に結論を伝えると納得し、すぐに近くのコンビニにプリペイドカードを買いに行きました。
帰ってくるとすぐに僕の部屋に飛び込んで来ました。
ログインするために保護者のパスワードが必要だから、入力してくれと言うんです。
面倒ですが仕方がないので、娘を部屋から出してパスワードを入力してログインします。

娘も課金の仕方がわからないようなので、インターネットで調べて、その手順に従って課金しました。
そして娘の目当てのアイテムを購入する事が出来ました。
アカウントで残高を確認すると、アイテムの値段の分だけちゃんと減っています。
これでアイテムの購入は完了しました。
あとは、任天堂からアイテム購入の通知が来るはずです。
この時になって初めて気がつきましたが、そもそもプリペイドカードのIDをゲーム機に入力するのも、アイテムを買うのも、保護者のパスワードを入力してログインしない限り出来ないので、親の知らないところで自腹でプリペイドカードを買っても、それをゲーム機に入金する事も出来ないし、入金してあったとしてもアイテムを買う事は出来ないんです。
なかなかセキュリティーがしっかりしているなと思いました。

そして2時間ほどで今回のアイテムの購入の明細を記したメールが届きました。

マスターマインドです。これは思考力を鍛えるのにうってつけです。

僕も妻もゲームをしないので、ゲームの事はわからないです。

僕も妻もゲームをしないので、娘からゲームについて頼み事をされても意味がわかりません。
僕は職場で高校生からアドバイスを貰えるので良いですが、そうでない親だったら頭から全否定するしかないかも知れないです。
実に難しい問題ですね。

僕は大学生の頃にセガサターンというゲーム機を買いました。
目当てのゲームは、「バーチャファイター」です。

セガサターンです。

僕は当時実家に住んでいましたが、6畳の和室に40インチのテレビを置いていました。
三菱のLVP408というプロジェクションテレビで、48万円しましたが、自腹で買いました。
テレビにステレオのスピーカーを繋いで、重低音も出るようにしていました。
そこにセガサターンが加わり、さらにジョイスティックも2つ揃えました。
ジョイスティックというのは、ゲームセンターのようなレバーとボタンが着いた装置です。
それがうちにあったため、一時期僕の部屋はゲームセンターと化していました。
バイト仲間が次々に訪れて、皆で対戦しました。弟も一緒に戦っていました。
バイトが終ってから来るので、いつも夜中です。
夜中から朝までゲームをやっていました。

ジョイスティックです。

下では両親が寝ているので、なるべくうるさくしないようにやっていました。
あの頃はゲームがとても楽しかったんですが、ある時にぱたりとやらなくなって、セガサターンも手放しました。
あの当時のゲームもなかなかリアルだったと思いますが、オンラインゲームはまだ存在せず、課金なんていう仕組みもありませんでした。
あの頃の事を思い出すと、オンラインでなくても、課金なんかしなくても、十分に楽しめるのにな、と思います。
以上、昭和生まれの原始人の意見でした。

バーチャファイターです。左がアキラ、右がジェフリーです。

ありがとうございました。

このテレビでゲームをしていました。セガサターンも右のスピーカーの上に映っています。

内部リンク「小学生とオンラインゲーム

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