押してダメなら引いてみる

トレーニング

こんにちは、鹿野一郎です。
今回は、押してダメなら引いてみるという話をしたいと思います。
これはトレーニングで高重量を扱い、伸び悩んでしまったら、一度重量を落としてトレーニングをし直した方が良いのではないかという話です。
思い返してみれば、随分と思い当たる節がありました。

1 2020年のスクワット

2020年は新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、僕は1月から6月下旬まで一度もジムに行きませんでした。
自宅にバーベルがあるので、フロアプレスやデッドリフトはできましたが、スクワットは全く出来なくなりました。
半年もスクワットをしないというのはとても不安でしたが、その分デッドリフトにエネルギーを注いでいました。
6月22日にスクワットを再開したとき、5/3/1プログラムを試す事にしました。
それまで5/3/1プログラムをやったことはありませんでしたが、興味を持ったのでやる事にしました。
インターネットで説明を読んで、5/3/1プログラムはかなり楽なプログラムだと思っていたので、リハビリにちょうど良いと思ったんです。

若い頃の愛車です。本文とは関係ありません。

それまでの僕の試合でのスクワットのBESTは165kgだったので、MAX165kgからスタートしました。
するとスクワットの力は順調に回復し、いつの間にか自己ベストを更新するまでになりました。
半年もスクワットをやらなかったことは、決してマイナスにならなかったんです。
むしろ、半年休む前は、スクワットの伸び悩みで困っていました。
押してダメなら引いてみる、これはこの時にスクワットに当てはまると思います。

2 今年のベンチプレス

ベンチプレスは去年2020年の11月末に、90kgのバーベルを下ろすときに右肩に激痛が走り、それ以来4カ月近くベンチプレスができなくなりました。
90kgのバーベルなんて、ちっとも重くないのに何故あんなに強い痛みが出たのかは未だに謎です。
今年の3月末からリハビリを始めましたが、これも試合でのベストだった110kg(2005年のベンチプレス千葉県大会での記録)をMAXに設定してサイクルを始めました。
メインセットも補助セットもとても軽いので、順調に回復していきました。
そしていつの間にか、97.5kgのバーベルを以前より多くの回数持ち上げられるようになりました。
これもスクワットと同様に、3カ月間怪我で出来なかったことは無駄にはならなかったようです。

3 デッドリフトの今

そしてデッドリフトでも同じ事が言えています。
デッドリフトは5/3/1プログラムの仮想MAX240kgのサイクル(3週間)がどうしてもクリアできず、3回挑戦しましたが、どうしても184kg5回の壁を突破する事ができず、240kgのサイクルは断念しました。
9週間にわたって仮装MAX240kgのサイクルに取り組んできましたが、諦めて一度仮装MAXを220kgに落としました。
そしてそのサイクルをクリアし、次は225kgのサイクルに進みました。
仮装MAX225kgのWeek3では184kgを3回以上できる限りあげる事が求められますが、そこで5回挙げる事ができました。
これまで何回挑戦しても突破できなかった184kg5回の壁を、使用重量を下げたら突破出来たんです。
まさに押してダメなら引いてみる、という事だと思います。

4 ショルダープレスの今

ショルダープレスも最近、強くなってきました。
昨日は家でショルダープレスをしましたが、内容は以下のようでした。

 49kg10回、53kg9回、55kg9回、57kg9回、59kg8回、61kg7回、63kg5回

63kgが5回挙がったのは自己BESTです。
しかも63kgの前にこれだけの回数をやっていて、自己ベストを更新できました。
じゃあ、ショルダープレスはいつも熱心にやっているのかというと、そうではありません。
今年に入ってからのショルダープレスの月間ボリュームは以下の通りです。

 1月  4トン
 2月  10トン
 3月  6トン
 4月  6トン
 5月  9トン
 6月  11トン

端数は全て切り捨てています。
3月、4月はサボっていましたが、それでも今になって自己ベストを更新しました。
やっぱり、ずっと押しっぱなしではダメんじゃないでしょうか?
押して、押して、押してもダメなら引いてみる事が必要なんじゃないかと思います。

5 ベントオーバーローの今

実はベントオーバーローも最近調子が良くて、バーベルが軽く感じます。
トレーニングは104kgか109kgのバーベルでやっています。
以前は89kgがちょうど良く、99kgは重かったんですが、いつの間にか99kgは軽くなっていました。
このベントオーバーローの月間ボリュームは以下の通りです。

 1月 4トン
 2月 18トン
 3月 12トン
 4月 12トン
 5月 19トン
 6月 15トン

これをみると1月のサボり方は論外ですが、3月、4月もサボっていたようです。
ずっと押しっぱなしではなく、(無意識に)一度引いていますが、これが良かったのかも知れません。

6 今年のスクワット

スクワットは去年、半年も休んだのにその後、自己ベストを更新しました。
そして毎週のように自己ベストを更新して、190kgを挙げられるまでになりました。
が、そこが限界だったようで、その後、伸び悩みました。
5/3/1プログラムの仮装MAX230kgのサイクルが、こなせませんでした。
Week1からWeek3まで毎週3セット目がこなせませんでした。
Week1は175kg5回のところが4回しか挙がりませんでした。
Week2は185kg3回のところが2回目で潰れました。
Week3は195kg1回のはずでしたが、この週はトレーニングをサボってしまいました。

そして、やむなく仮装MAXを210kgまで下げました。
まだ仮装MAX210kgのサイクルのWeek1をクリアした段階ですが、ここからまた上がっていけば、今度は175kg5回も、185kg3回も、195kg1回もクリアできるんじゃないかと思っています。

7 娘の反抗期

押してダメなら引いてみる。
これは反抗期の子供に接するときにも言えるかも知れません。
僕の娘は今6年生で、反抗期真っ盛りです。
僕にはひどい口は聞かないし、僕のいうことは聞くんですが、妻とはいつもバトルをしています。
妻は娘のよくない点を指摘し、改善させようとしますが、それがしつこすぎるため、娘の怒りを買います。
娘からひどい言葉を浴びせられて、精神的にかなり参っています。

妻のお母さんによれば、妻も中学生の頃はお母さんにひどい言葉遣いをしていたそうですが、「それでも私はあんなことを親に言ったことはない」と妻は言います。
反抗期の子供は、放っておくしかないと僕は思っています。
僕自身がそうだったからです。
僕は中学2年から3年にかけて、家庭では荒れていました。
学校に行くととても楽しくて、仲間とは良い時間を共有していました。
塾も楽しかったです。でも家に帰って母親に顔を見ると、理由のない怒りが湧いてきて、怒鳴りつけずにはいられませんでした。
自分でもはっきりわかっていました。
僕の言い分が全て間違っていて、母親の言い分が全て正しいことを。
でも、それでも怒りが治らず、ひどい言葉を浴びせていました。
母親を怒鳴りつけるなど毎日のことで、家の壁にパンチをして穴を開けたこともありました。
あの頃のあの怒りは一体何だったのか?今になっても全くわかりません。

昔、オーストラリアに行った時の写真です。本文とは関係ありません。

僕の場合は高校受験で大失敗した事により、反抗期はあっさりと終わりました。
受験で失敗したため、まるで別人格に変わってしまい、毎日6時間机に向かって勉強するようになりました。


母親に対する反抗的な態度はすっかり治り、原因不明の怒りも湧いてこなくなりました。

反抗期の子供に注意を親が促しても逆効果にしかならないと思います。
自分の経験でそう思います。反抗期の子供は放っておくしかないと思います。
妻も早くそのことを悟って、押すよりも引いて欲しいです。
ある時から母親は、僕がどんなに理不尽なことを言っても、何も言い返さなくなりました。
嫌な顔はしていましたが、じっと我慢していました。
子供にとっては言い返されるより、そっちの方が堪えました。

文章を書いていて思いましたが、反抗期の子供に接する親の態度として、子供の間違いを指摘して改めさせようとするのではなく、子供のエネルギーの放出を邪魔しないことの方が良いのかも知れないですね。エネルギーを全て放出したら、大人しくなるような気がします。
自分が子供だった頃はわかりませんでしたが、あの母親への怒りというのは小さい頃からあれこれ細かく注意されてきたことへの反逆だったのかも知れません。


まあ、本当のところは難しくてわからないんですけどね。

いつか、娘の反抗の対象が僕に変わるかも知れません。それはすでに覚悟しています。
その時は、嵐が過ぎ去るのをじっと待つつもりでいます。
こっちが、カッとならないように気をつけたいです。

ありがとうございました。

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