「あなたはもう終わりだ。」と言われたのは誰?

その他


こんにちは、鹿野一郎です。
今日は2022年3月3日の木曜日です。

今回のテーマは、戦争、政治に絡む事なので、ふざけたことは書けないと思っています。
こういうテーマで文章を書くことにためらいはありましたが、あることをきっかけに書くことにしました。
ある事というのは、「あなたはもう終わりだ。」と言われた人がどこの国の誰だったのか、どうしても思い出せなかったので、日記を検索してみた事です。


最初は上記のセリフで検索しましたが、何もヒットしませんでした。
「あなたは」で検索すると物凄くたくさんの別の文章が出てきてしまい、困っていました。
何を調べたかったのかというと、以下のような事です。

過去のどこかの国の出来事で、国のトップが悪虐非道の限りを尽くし、国民から猛烈に反発をうけました。
民衆が政権を打倒しようとして立ち上がったので、とうとう国のトップは軍隊に、自国民を撃つように命令します。
でも、その命令を受けた司令官が、国のトップに、「あなたはもう終わりだ。」と告げて、政権が崩壊したという話です。


これがいつ、どこで、誰が言われたセリフなのか、全く覚えがなかったので、日記を調べてみたんです。

今回、このバーベルブログでいろいろな事を書きますが、僕は国際政治や世界史についてはまるで門外漢です。
自分の考えを主張するために書くのではなく、過去に自分はこういう事を考えていたのに、すっかり忘れてしまっていた、という論旨で文章を書きます。
僕の知識や考え方が正しいかどうかもわかりません。
専門家の方が、万が一このブログを読まれることがあったなら、「こいつは何もわかっていないな。」となってしまうと思うんですが、あくまでも論旨は過去に自分で書いた文章について、こうも忘れてしまうものなのか、という事です。

では、始めさせていただきます。

ロシアのよる核をチラつかせた恫喝

2022年2月24日、ロシアはウクライナに侵略を開始しました。
21世紀の今の時代にそんなことが本当に起こるなんて、信じられない思いでした。
そして、許されないことだと思います。

ロシアは世界中から非難されていますが、懲りることなく、攻撃を続けています。
ウクライナが予想に反して強く抵抗し、ロシア軍にも多くの犠牲が出ていると報じられると、核戦力を使うという脅しまでかけてきました。
もし、ロシアがウクライナに核ミサイルを発射してしまったら、世界はどうなってしまうんでしょうか?
報復として欧米もロシアに核を撃つんでしょうか?
そうなったらもう世界は終わりだと思います。

でも、本当に核を撃てるのかと考えた時に、「あなたはもう終わりだ。」というセリフが頭によみがえりました。
もしかしたら、核ミサイルの発射命令が出された時、このセリフが出て、政権が崩壊するかも知れないと思いました。
というより、そっちの方が遥かに良いです。
実際に発射されてしまったら、おしまいだと思います。

はて、このセリフはどこの国の誰が言われたセリフだったのかな?
そう思って日記を検索してみました。
どうやっても見つけられないので、他に何か良いキーワードはないのかと思って考えてみたら、「アラブの春」という言葉を思い出しました。

まずは「アラブ」というキーワードで検索してみると、いくつか出てきました。
そして、そこに書かれた文章を読んで、「え?」と思いました。

鹿野一郎
鹿野一郎

これは僕が書いた文章なのか?
まるっきり記憶にないんだけど。

あまりにもひどいことが書いてあるんですが、完全に忘れていました。
ちょっと当時の日記を引用させていただきます。
もう一度断っておきますが、これは個人的な日記なので、事実誤認や誤解などはあるかも知れません。
その辺はご了承をお願いします。

まずは2009年1月17日の日記の一部です。

休みの日は日記が短くなる。
ついでだから世界情勢でも書いておこうか。
イスラエルは年末からパレスチナに対してほとんど無差別とも言える空爆を展開し、さらに歩兵まで投入して掃討作戦をしている。
死者はすでに1000人を超えている。
イスラエル側の言い分では、これまでの小競り合いをもう終わりにするのだそうだ。
つまり、ハマスに壊滅的なダメージを与えて、二度と抵抗出来ないようにするのだそうだ。
ハマスの兵が民家や難民キャンプに逃げ込んでいるので、そこに歩兵を送って戦場とするつもりだ。
イスラエル側の言い分では、戦争で民間人が死ぬのは当然だそうだ。
むしろ民家に逃げ込むハマスが悪いのだと言う。
イスラエル国民のほとんどはこうしたやり方を支持しており、徹底的にハマスを叩いて欲しいと望んでいるそうだが、それこそ最悪の泥沼に展開するだろう。
ガザ地区には150万人のアラブ人が住んでいる。
彼らを力で屈服させる事など到底不可能だ。
アメリカの軍事力を持ってしても北朝鮮に言う事を聞かせる事が出来ないのだから。

今から13年前にこんなことがあったんですね。
イスラエルとパレスチナは昔から揉めていますが、何故揉めているのか、僕には良くわかりません。
エルサレムを双方が、俺のもんだ!と言って揉めているような感じはしますが、それだけではないと思います。
詳しい背景は全くわからないです。
でも、これほどの軍事行動があり、1000人を超える死者が出ていたとは驚きました。
完全に忘れていました。

次は2011年の10月22日の日記から抜粋します。

リビアのカダフィ大佐が殺害されたそうだ。
1月にチュニジアのベンアリ大統領が民主化デモに屈して国外脱出をしてから今回の「アラブの春」が始まり、2月にはエジプトのムバラク大統領がデモに屈して退陣し、3月からリビアでデモ隊と政府軍による内戦が始まった。
それから半年ぐらいで反政府軍が首都を制圧したが、カダフィ大佐の行方はわからなくなっていた。
そしてついに拘束され、殺害されたそうだ。
イラクのフセインのときは裁判にかけられて死刑になったが、カダフィ大佐は頭を撃ち抜かれて死んでいるらしい。
死んだときの状況についてはいろいろな説が流れていて、真相ははっきりしていない。

どうやら、「あなたはもう終わりだ。」と言われたのは、チュジニアのベンアリ大統領のようです。
白地図を見せられて、チュニジアを指させと言われてもわからないし、複数人の政治家の顔写真を並べられて、ベンアリ大統領を指させと言われてもわからないです。
でも、民衆の猛反発で政権が崩壊したのは覚えていました。
リビアのカダフィー大佐がどうなったのかは完全に忘れていましたが、殺されてしまったんですね。

次は2013年の7月11日の日記からです。

海外では不穏当なニュースが多い。
トルコでは国民の大規模なデモがあり、一部で暴徒化している。
大統領の独裁政権に反発するデモだ。
トルコは東京と並んで2020年のオリンピック誘致に立候補しているが、治安が悪化しているので難しいかも知れない。
また、ブラジルでも大規模なデモ、暴動が起きている。
生活に苦しんでいる人々が政権を批判しているのだが、それだけではなくブラジルで開催される予定のサッカーのワールドカップも中止しろと求めて暴れ回っている。
そんなお金があるならば国民に配れという言い分だ。
そして一番ひどいのはエジプトだ。
エジプトは長く続いた独裁政権を民衆のデモが倒し、「アラブの春」と呼ばれたが、それがいま再び混乱に陥っている。
民主的に選ばれたモルシ大統領の政策に不満を持つ群衆がデモを起こし、そのデモに応えるように軍がクーデターを起こして、モルシ大統領を解任した。
しかし、詳しくは知らないがその後、一悶着あり、モルシ氏は大統領に返り咲いたようだ。
そして反モルシ派と親モルシ派がにらみ合う形になり、ついに軍が国民に向けて発砲し51人の死者と450人以上の負傷者を出した。
軍隊が自国民を攻撃してこのような数の死傷者を出すというのは尋常なことではない。
エジプトは一体どうなってしまうのだろうか?
世界はどんどん悪くなっているように思えてならない。


ここに書かれている内容も、完全に忘れていました。
ワールドカップをやるお金があるなら国民に配れという意見は、東京オリンピックの時もあったように思います。
国の軍隊が自国民を殺害するというのは、他にもいくつか例があると思います。
確か、イラクではフセイン政権がそういう事をやっていたと思います。
そしてシリアではアサド政権がまさに反政府デモを押さえつけるために、空爆までしていたと思います。
さらにミャンマーも、どういう理由からかわかりませんが、同じような事をしていると思います。
実に恐ろしいですね。
日本でそういう事がなくて本当によかったです。

最後は2014年9月19日に日記に書いてある文章です。

火曜日と金曜日はただ働くだけの日なので日記に書くことが少ない。
ならば少し世界の様子について書いてみようか。
今、シリアを中心とする周辺諸国の治安は乱れまくっている。
シリアというとアサド政権の独裁政治に反旗を翻した民衆を、アサド政権はテロリストと見なし、アサド大統領は自分の立場を守る為に自国民を虐殺していた。
それは去年の頃だと思う。
どこの国が最初か忘れたが、アラブの春と呼ばれる現象が起こったのは数年前のことだったと思う。
チュニジアかどこかで民衆の蜂起で政権が倒れ、民主化された。
エジプトかサウジアラビアかどこか忘れたが、この現象は他の国にも波及した。
確かリビアでも同じことが起こってカダフィー大佐は姿を消したのだった。
この流れを見て、当時は「今度はシリアか」と思ったものだが、シリアの様子はかなり違ったものになった。

アサド政権側でもなく民主化を唱える革命側でもなく、第三の勢力がここ数ヶ月の間に急速に勢力を強めているのだ。
「イスラム国」という組織で、そもそもの目的はイスラムの国家を作ることが目的らしい。
しかし、欧米を完全に敵視していてこれまでにアメリカ人、イギリス人のジャーナリストを何人も殺害している。
その方法が残虐を極めているのだ。
彼らにオレンジ色の服を着せ、欧米諸国向けに警告のメッセージを発した後、彼らの首をナイフで切り落とすという方法だ。
さすがにテレビでは切断の場面は写されないが、インターネット上ではすべて公開されているそうだ。
恐ろしい話だ。
イスラム国の勢力は12000名と言われ、略奪した油田の油を売って利益をあげ、捕まえたジャーナリストの身代金などでも収入を得ているようだ。
兵器も充実していて戦車やミサイルまで持っていて、その扱い方にも精通しているそうだ。
単に欧米諸国に反発するだけならまだ分かるが、地域住民の強姦や虐殺も相次いでいて、逆らうものは公開処刑までしているそうだ。
そのようにして恐怖で民衆を従わせているという。
さらにイスラム国の兵士には給料が払われ、妻もあてがわれるそうだ。
給料は400ドルということだが、シリアで暮らすには充分な額だそうだ。
イスラム国は自分たちの理念を伝え、新しい兵士を募集するコマーシャルを作り、インターネット上に流している。
驚くのはこの呼びかけに共鳴してイギリスやデンマークなどヨーロッパの若者が母国を捨て、イスラム国に入っていることだ。
そういう若者は2000人を超えているという。
彼らがイスラム国に入った後、母国のパスポートを破り捨てて燃やす場面もインターネット上に公開されている。
彼らの言い分としては、「自分たちの国は腐敗している。自由はあるが、希望も正義もない。」そうだ。
まるで村上龍の「希望の国のエクソダス」みたいだ。
アメリカ政府としてはこのイスラム国を放っておくことはできないが、イラク戦争の手痛い失敗の再来を恐れて、空爆はするが、地上部隊は出動させないという方針をとっている。
地上部隊はあくまでもヨーロッパ各国で出動させて欲しいという言い分だが、ヨーロッパ各国はこの言い分に反発している。
果たしてどうなってしまうのだろうか?


「イスラム国」のことは覚えていますが、ここまでひどい事をしていたとは覚えていませんでした。
今回、ロシアがウクライナに侵略を開始しましたが、日本はずっと戦争とは無縁な、一応平和な生活をしてきたので、ロシアがいきなり平和を破壊して戦争を始めたという認識を持っていました。
でも、平和だったのは日本を含む一部の地域だけで、世界ではずっと流血の惨事が続いていたようです。
なんで忘れてしまうんでしょうか?

おそらく、今回はロシアが当事国だから、僕のような日本人にも他人事に思えないんだと思います。
ウクライナは遠い国です。
アラブの春と同様に、とても遠いところで起こっている戦争です。
でも、当事国はウクライナとロシアで、日本はロシアと領土問題を抱えています。
終戦後、北方4島はロシアに侵略されました。

僕は、どのようにして北方4島がロシアの手に渡ったのか、知らなかったんですが、ある時、NHKがまとめた短いアニメーションを見て、状況を知りました。
あれは完全に乗っ取りであり、侵略だと思います。(NHKの報道が正しいという前提で)
その北方領土の返還を求めて、僕が小さい子供の頃からずっと日本政府は交渉していますが、全くなんの進展もありません。
そのロシアが起こした戦争なので、おそらく僕のような日本人にとっても、今までの遠い国での戦争と違って、リアルに悲惨さが伝わってくるんだと思います。

ウクライナの民間人義勇兵に日本人70人が志願希望

ネットのニュースで読んだんですが、ウクライナが援軍を募るために民間人の義勇兵を募集しているようです。
それに対して日本人70人が志願を希望しているそうです。
詳細を知らないので、この報道が事実なのかどうかも知らないですが、これを見てある人のことを思い出しました。
それは、柘植久慶つげひさよしという人です。

この方は現在79歳だそうです。
僕は高校生、大学生の時にこの人の名前を何度か目にしたし、この人の書いた文章や本も読んだ事があります。
ものすごく変わった経歴の持ち主です。

柘植さんは、慶應義塾大学に通っていた時の夏休み、外国の傭兵部隊に入って戦争に参加することになりました。
ウィキペディアによると、スカウトされて軍人になったそうです。
夏休みが終わると日本に帰国し、また大学に通います。
そしてまた次の夏休みが来ると外国に戦争をしに行くという生活をしていたと言います。
アルバイトの代わりにそうやってお金を稼いでいたそうです。

両親は自分が旅行に行っていると思っているけれど、実は戦争をしに行っていたと本に書いてありました。
柘植さんが海外で人を殺したどうかは、僕は知りませんが、大学生が夏休みの旅に外国の戦場で戦闘に加わっていたというのは本当に驚きでした。

この柘植さんは、映画「ランボー怒りのアフガン」(1988年)のパンフレットに解説の文章を載せています。
映画の中で主演のシルベスター・スタローンは敵の戦車を倒すために、馬に乗って、右手に爆弾を持ち、戦車と正面衝突せんばかりに突っ込んでいきます。
僕は映画館でこの場面を見ましたが、

鹿野一郎
鹿野一郎

いくらなんでも、本当の戦争でこれはないだろ。
映画とはいえ、ちょっとやりすぎだろ。

と思いました。
スタローンは、上半身裸で、ハチマキを巻いています。
戦車に向かって突っ込んでいくのに、裸でいく兵士がいるでしょうか?


そう思ったんですが、パンフレットに書いてある、柘植さんの文章では、あの場面であのように馬に乗って爆弾を戦車まで人間が運ぶのは現実的な作戦だと解説していました。
その文章にひどく驚きましたが、専門家がそういうならば、そうなんだろうと思いました。

果たして日本の人がウクライナまで自費で行って、戦闘に参加し、ロシア兵を撃つんでしょうか?
自分が死ぬかも知れないし、生きて帰ってきたとしても、その後の生活は大丈夫なんでしょうか?
アメリカではベトナム帰還兵が、元の生活に馴染めずに自殺するとか、森に入って1人で自給自足の生活をするなんて事が多かったようです。
映画「ランボー」(1982年)のランボーも、第一作目ではそのようなベトナム帰還兵の1人でした。
ランボーは帰国しても仕事がなく、警察に不当逮捕されて、虐待を受けたため、猛烈に暴れて1人で戦争を始め、街を破壊します。


そういうところまで考えると、志願した人達には、気持ちはわかりますがくれぐれも慎重に、と言うしかないです。
決断した人に、「行くな」とは言えないです。
決断したのが自分の家族だったら、「行くな」と言いますが、よその方ならば、「どうかご無事で」としか言いようがないです。

柘植さんは大学卒業後は、てっきり軍人になったものと思っていましたが、小説家になったそうです。
柘植さんは、民間人義勇兵に日本人が参加するとなったら、どのように思うのでしょうか。

今回は、こんなところです。
ありがとうございました。

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