ウエイトリフティングの真似事 その6

自分のバーベル ウエイトリフティング

こんにちは、鹿野一郎です。
相変わらずウエイトリフティングの真似事をしています。
きちんと指導を受けている訳ではなく、インターネットでウエイトリフティングの試合を見て、真似をしてやっているだけなんですが、始めてみると本当にいろいろな発見があります。
ウエイトリフティングはパワーよりも、バネ、フォームが大切だと感じていますが、フォームもだんだん身についてきているような気がします。

1 ウエイトリフティングは全身運動

パワーリティングはスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目の合計重量で順位を競いますが、この中で反動を支える種目はスクワットだけです。
勢いよくしゃがんで、立ち上がる時にわずかに膝の反発を利用して立ち上がる事ができます。
でも反発はほんのわずかで、ほとんど筋力だけで挙げていると言って良いでしょう。
さらに、ベンチプレスやデッドリフトでは全く反動を使うことは出来ません。
なので、パワーリフティングは主に筋力で勝負が着くと思います。
毎週ジムでスクワットをしていると、自分がジャッキになったような気がします。

でもウエイトリフティングはかなり違いますね。
やってみて思うんですが、これは筋力が強いか弱いかよりも、ウエイトリフティングがうまいか下手かの方が遥かにものを言うと思います。
瞬発力を使うのは当然ですが、これは全身の筋肉を連動させて瞬間的に爆発的な力を出す必要があると思います。
そうなるとトレーニングの内容も、筋力アップではなく、フォームの習得、瞬発力の獲得になるでしょうから、何回何セットという考え方とは違ってくるのかも知れません。

ウエイトトレーニングの場合、適正な負荷で、適正な回数・セット数を、適性な頻度でやる必要があり、やり過ぎもやらな過ぎもよくありません。
でもウエイトリフティングの場合はどうなんでしょうか?
僕は以前空手をやっていましたが、突きや蹴りの練習をするのに、何回・何セットという発想は全くありませんでした。
1日の練習で突きを何本繰り出しているのか、蹴りを何本蹴っているのか、数えたこともないですし、数える必要性も感じていませんでした。
その日の練習内容を全て記録してあとで見直すこともありませんでした。

どちらかというとウエイトトレーニングの練習は、パワーリフティング向けのウエイトトレーニングよりも、空手の練習の方に近いのではないでしょうか?
スナッチやクリーン&ジャークをやる時に、最大筋力の何パーセントぐらいの重さで、何回、何セットやるべしという決まりはないように思います。
筋力を向上せるよりも、うまくなることを目指す練習なのでしょう。

2 僕の場合

僕の場合は、ウエイトリフティングは真似事で、遊びの範囲を出ないので、かなり練習量は少ないです。
少ないというより、やっていないという方が正しいです。
まず、週に一回程度しか練習しないし、するときもクリーン\&ジャークをせいぜい30本ぐらいやるだけです。
これは空手の練習と比べるとものすごく少ないです。
空手をやっていた時は、毎日1時間から1時間半ほど1人で空手の練習をしていました。
道場に行くのは週に2回程度で、他に週2回のウエイトトレーニングと、ほぼ毎日のランニング、毎日の柔軟運動をやっていました。
とても忙しいです。
特に突きと蹴りは、より速く、より重く、より鋭く決められるようになるために、必死で練習していました。
それと比べると、ウエイトリフティングは真似事なので、すごい温度差があります。

3 もし本気でやるならば

もし本気でウエイトリフティングをやるとなったら、おそらくパワーリフティングとの両立は無理だと思います。
僕はパワーリティングは結構真面目にやっているつもりですが、スクワットとデッドリフトは週に1回の頻度でやっています。
どちらも結構追い込むので、回復に1週間近くかかります。
トレーニングを週2回に増やしてトレーニングボリュームを2倍にするのは無理だと思います。
回復が間に合う範囲内でギリギリまで追い込んでいるつもりです。
そこにプラスしてウエイトリフティングも本気でやるとなると、結局どっちも中途半端になってしまうと思います。
余程超人的な人でない限り、両立は難しいと思います。
僕はウエイトリフティングが面白いと思って真似事をしていますが、やっぱり僕にとってはパワーリフティングの方が面白いので、パワーリフティングのトレーニングに影響を与えない範囲でウエイトリフティングの真似事をしようと思っています。

4 今日の内容

今日は59kgのバーベルでやってみました。
さすがに重くなってきたので、成功率が下がってきました。
今日はクリーン&ジャークを20本やって、成功が14本、失敗が6本でした。
これでは全然ダメなので、しばらくは59kgで練習することになると思います。
59kgで100%確実にできるようになってから、さらに重さを増やそうと思います。
失敗する時は、胸の前でバーベルを受け止めきれずに前に落としてしまう形になります。
もちろん床に落とさないように腕で支えますが、落とす時は前に落とします。
まだ、後にひっくり返って尻餅をついたことはないです。
59kgのバーベルを首の前に持ったまま尻餅をつくなんて、想像するだけでも恐ろしいので、そんなことは絶対にないように気をつけたいです。

スナッチも59kgでやってみました。
53kgの時もそうでしたが、一応頭の上までバーベルを押し上げられるんですが、フォームで一気に頭の上まで持っていくのではなく、途中からは明らかに方の力でショルダープレスのように持ち上げています。
これではおそらくフォームが汚すぎて失敗という判定になるんだと思います。

5 スナッチで発見がありました

インターネットでウエイトリフティングの動画を見ていて、スナッチについて発見がありました。
スナッチは床に置いてあるバーベルを一気に頭の上まで振り上げます。
肩を軸にして腕を上に振り上げて頭上まで持っていく感じです。
なのに、バーベルの動きとしては、一度選手の体に近く向きに引き寄せられて、それから向きを変えて上にあがり、頭の上まで達するんです。
体に近づく向きから、遠ざかる向きにバーベルが折り返すために、物凄い腕力が必要だと考えていましたが、実はスナッチの場合は、バーベルシャフトをいちどお腹にぶつけて跳ね返らせているんだそうです。
これは試合の動画を見ているだけではわかりませんでした。
僕がこれまでやってきたスナッチもどきでは、シャフトを腹にぶつけるなどという事はしていませんでした。
それをしたら失敗とみなされると思っていたからです。

リオデジャネイロオリンピックの女子ウエイトリフティング48kg級で、日本の三宅宏実選手がクリーン&ジャークをする時、おそらく2本目の試技だったと思いますが、クリーンを終えてバーベルを鎖骨に乗せて、ジャークへのタイミングを図っていた時に、失敗のランプがつきました。
三宅選手はしばらくは気づかなかったんですが、赤ランプに気づくと、ジャークをせずにバーベルを床に落として退場しました。
僕はテレビを見ていて何が起こったのかわかりませんでしたが、テレビの解説の人によれば、クリーンの時に、肘が膝に接触したと判定されて失敗になったそうです。テレビ画面では全く接触していなかったんですが、別の角度のカメラで見ると、接触しているようにも見えました。
つまり、これは誤審だったわけです。

これを見ていたので、バーベルシャフトを腹にぶつけて運動の向きを変えるなんて事が許されるとは思っていなかったんです。
さて、リオデジャネイロの三宅選手ですが、2本目の試技はやらずに失敗になってしまいました。
残るは最後の第3試技だけです。腰を痛めて万全には程遠いコンディションでしたが、銅メダルを取るためにはどうしても第3試技を成功させなければなりません。
そして最後の第3試技で見事にバーベルを頭上まで押し上げ、銅メダルを獲得しました。
バーベルを頭上に押し上げると間も無く、険しい表情は笑顔へと変わりました。
そしてバーベルを床に落とした後、退場する前に、バーベルに近寄って、顔を近づけてバーベルを撫でてから退場しました。
それはとても感動的な場面でしたし、事の時の写真は現在(2021年6月時点)でも日本ウエイトリフティング協会のホームページのトップを飾っています。

ちょっとオリンピックの思い出話が長くなってしまいましたが、スナッチで発見があったので、次からはその方法でやってみたいと思います。
もしかしたら59kgでもちゃんと頭上まで上がるかも知れないです。

今回はこんなところです。
ありがとうございました。

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