こんにちは、鹿野一郎です。
僕は今から14年前に結婚しました。
神前式の結婚式を挙げ、その時に結婚指輪をはめました。
それ以来、今まで一度も外したことはありません。
妻と結婚する前は空手をやっていましたが、妻と出会った頃からだんだん道場に行かなくなりました。
そして、結婚式の前に空手をやめました。
結婚式で左手に指輪をはめた時、
これでもう、空手は出来ないな。
と思いました。
空手と指輪
僕は23歳の時に友達の影響で空手を始めました。
寸止めの空手で、流派は剛柔流でした。
友達は2歳年下のバイト仲間で、その友達のお父さんが道場を構えていました。
僕は大学に入った頃から大学のトレーニングルームと自宅のダンベルで体を鍛えていて、ベンチプレスはすでに100kgが挙がるようになっていました。
だから、やがて寸止めの空手には不満を持つようになりました。
当たっても全く痛くない攻撃が入って、ポイントで負けるというのは面白くなかったし、僕が一番得意としていた下段回し蹴りは寸止めの試合では使えなかったです。
回し蹴りは上段、中段ならば寸止めの試合でも有効ですが、下段回し蹴りはポイントになりません。
体格に自信があったので、フルコンタクト空手でとことんどつき合いをしたいと思うようになりました。
やがて、寸止めの空手をやめ、極真空手の道場に通うようになりました。
極真の道場では、寸止めなどせず、試合の時は本気で殴り合い、蹴り合います。
普段の稽古の時はお互いに手加減しますが、試合のときは手加減なしです。
僕は白帯で初めて出た支部内交流試合で、おそらく肋骨をおりました。
病院には行かなかったのでわからないですが、ずっと痛かったので、多分ヒビぐらいは入っていたと思います。
初戦の相手が執拗なまでに重い中段突きを連打で繰り出してきて、それでやられました。
極真空手も5年ほどやりました。
支部内交流試合では銅メダル2個、銀メダル1個をもらい、県の交流試合ではベスト8まで進みました。
関東錬成大会にも出た事がありますが、1回戦で負けました。
極真空手で黒帯を取ることを目標にしていましたが、昇段審査を見学して、自分には無理だと思うようになりました。
結局、茶帯止まりで、黒帯を取ることなく、やめました。
そして妻と結婚しました。
左手に結婚指輪をしていたら、もう空手の道場に再び通うことはできません。
指輪をしたままスパーリングをするわけには行かないので、無理なんです。
空手については、自分としてはやるだけやったという感覚があったので、空手ができない事に後悔はありませんでした。
僕が小さい子供だった頃、母の左手についている指輪についていろいろ質問したのを覚えています。
指輪が指に食い込んでいるように見えたからです。
この指輪、取れるの?という質問から始まって、母は次のようなことを言いました。
結婚した後に太っちゃったから、もうこの指輪は絶対に外れないのよ。
それを聞いて子供だった僕は、何とかして母の指から指輪を外そうと思いましたが、母に遮られて断念しました。
それから時が流れて、娘が生まれた時、同じ事が繰り返されました。
娘から、どうしてお風呂に入るのに指輪を外さないのかと問われて、僕は同じように太ったから取れないと答えました。
娘は昔の僕と同じように、何とかして指輪を外そうとしましたが、娘には外すことは出来ませんでした。
サンドバッグと指輪
当時筋トレはゴールドジムでやっていました。
ゴールドジムにはサンドバッグがあるので、筋トレと同じぐらい熱心にサンドバッグを叩いて、蹴っていました。
サンドバッグを叩きた事がない人はわからないと思いますが、あれも結構な強さが要求されます。
拳でサンドバッグを殴り続けると、手の皮が剥けてきます。
また、スネでサンドバッグを蹴るのは、慣れないうちはとても痛いもんで、スネにアザができます。
前蹴りだったら足が痛くなることはないですが、膝蹴りも何度もやっているとだんだん膝が痛くなってきます。
痛みを堪えてやり続けると、次第に痛みを感じなくなってきます。
寸止めの空手をやっていた頃から、スネを硬くするために電柱や外灯の柱をスネで蹴っていました。
それでだいぶスネは強くなったと思いますが、サンドバッグを蹴った時に痛さはそれとは違うものでした。
サンドバッグを殴る時、左手の指輪はつけたままやっていました。
指輪が割れてしまうかも知れないと思いましたが、それでも外そうとは思いませんでした。
寸止めの空手をやっていた頃は、拳サポーターを持っていましたが、そういうのをつけてサンドバッグを殴れば良かったと思います。
でも拳サポーターは剛柔流の道場を辞めた時に捨ててしまいました。
極真の道場ではスネサポーターを使いますが、スネサポーターは指輪には関係ないですね。
バーベルと指輪
娘が幼稚園に入った頃、自由になれる時間がようやく持てたので、出産以来やめていた筋トレを再開しました。
筋トレを再開すると、ムラムラと、「試合に出たい!」という欲望が湧いてきました。
空手じゃなくてもいい。アームレスリングでもパワーリフティングでも何でもいいから試合に出たい!と強く思いました。
インターネットでいろいろ調べてみたら、12月にパワーリフティングの千葉県大会があるとわかったので、それで完全にスイッチが入りました。
その次の日から、パワーリフティングの試合に向けたトレーニングを始めました。
ベンチプレスは昔からやっていましたが、スクワットは大嫌いでほとんどやった事がないし、デッドリフトは何の意味があるのかわからなかったので、ほとんどやった事がありませんでした。
筋トレをする時も指輪は外しませんでした。
インターネットのブログでは、ダンベルで筋トレをしたら結婚指輪が割れてしまったという話が載っていましたが、それでも指輪をしたままバーベルやダンベルを扱っていました。
指輪には傷はつきますが、割れることはありませんでした。
自宅にダンベルがあるので、ダンベルもよく使っていました。
ダンベルやバーベルの握る部分にはローレットというものが付いています。
滑り止めのためのギザギザです。
そこを指輪をつけたまま握るんですから、指輪が壊れても仕方ないと思いましたが、意外と丈夫なようで、全く壊れる気配はありません。
デッドリフトでは同時は150kg、160kgのバーベルを引き上げていました。
指輪に相当な力が加わると思いますが、それでも壊れることはありませんでした。
パワーリフティングと指輪
パワーリフティング千葉県大会に選手登録をして、12月の千葉県大会にエントリーしました。
2016年のことです。
僕にとって初めてのパワーリフティングの試合です。
果たして指輪をしたまま試合に出て良いものなのか?
開催要項を読んでも指輪のことはどこにも書いてありません。
ならば、とにかく出てしまおうと思いました。
もし、最初のスクワットで試技場に立った時に、指輪を外すように忠告されたら、試合を辞退して帰ってこようと思っていました。
最初の試技はスクワットで重量は130kgでした。
この時はバーベルをあげることばかり考えていて、指輪のことは完全に忘れていました。
そして130kgを成功させました。
2本目は140kgです。
これもちゃんとしゃがんで立ち上がりましたが、しゃがみが浅いという判定で失敗になりました。
3本目も140kgに挑戦しました。
絶対に文句が出ないように完璧に底までしゃがみましたが、そのまま立てなくなって失敗になりました。
このためスクワットの記録は130kgになりました。
この後、ベンチプレスは100kg成功、105kg成功、110kg失敗で、結果は105kgになりました。
デッドリフトは140kg成功、150kg成功、160kg成功で、結果は160kgでした。
よって、トータルは395kgになりました。
気づいてみれば最後まで指輪のことは誰からも何も言われませんでした。
もしパワーリフティングの試合に、帽子やサングラスをつけて出ようとしたらどうなるんでしょうか?
その場合はさすがに取るように言われるんじゃないかと思いますが、ピアスとかイヤリングだったら何も言われないとも思います。
指輪もどうやらセーフだったようです。
その後、2017年に関東大会に出ましたが、ここでも指輪のことは言われませんでした。
そしてつい先日、ベンチプレスの栃木県大会に出ましたが、そこでも指輪のことは言われませんでした。
仮にある人が、10本の指全部に指輪をつけて試合に出たらどうなるんでしょうか?
さすがに何か言われると思いますが、そんなことをする人はいないでしょうね。
指輪を失格にする場合、理由はつけられるでしょう。
デッドリフトでは握力が持たなくてバーベルを床に落としてしまう事があります。
もし大きめの指輪を10本の指につけていたら、この指輪がストッパーの役割をして、バーベルが滑り落ちにくくなると思います。
握力補助とみなされて、反則を取られる可能性はあると思うんですが、現状では指輪は黙認されているようです。
それとも、これまでの全ての試合で、僕が指輪をしていることに、偶然気がつかなかっただけなんでしょうか?
考えてみれば、昔、千葉市の天台スポーツセンターでトレーニングをしていた時、そこで知り合った人々から、指輪をしたままトレーニングをしていることについて何かを言われた事はないし、パワーリフティングのチームの人々からも指輪をつけたまま合同練習会や試合に出ることについても聞かれた事はないです。
もしかしたら、本当にただ気づいていないだけなのかも知れないですね。
万が一次の試合あたりで、「指輪はだめ!」と審判から言われてしまったら、大ショックです。
もうパワーリフティングの試合に出られなくなってしまいます。
それだけは勘弁願いたいです。
結婚指輪のあれこれ
僕は14年前に左手に結婚指輪をはめてから今日まで一度も外した事がありません。
娘とプールに行く時も、家族で海に行く時も外しませんでした。
当然、お風呂に入る時も外しません。
このまま棺桶まで持っていくつもりです。
でも友達の多くはそんな事はしていないようです。
海に行く時は外すとか、お風呂に入る時は外すという人が多いです。
中には傷をつけないために自宅に保管してあるという人もいます。
僕が指輪をしたままバーベルを持ち上げるというと、
そんな事をしたら傷がつくじゃん!
と言われますが、それは承知の上です。
新車を買ったとしても、猫っ可愛がりするのはせいぜい半年ぐらいで、その後は、多少の傷がついても気にしなくなるのが普通だと思います。
そして5年、7年と経過すると、かつての新車はポンコツ扱いされるようになります。
傷も歴史の一部と考えれば、新品のまま保存するのが必ずしも良いとは思わないです。
もちろん、これは考え方が千差万別なのはわかっています。
あくまでも自分の考えを言っているだけです。
妻と僕は結婚指輪は店で買いましたが、婚約指輪というのは買いませんでした。
でも友達には婚約指輪に150万円だして、特別注文で作ってもらった人がいます。
また、大枚を叩いて結婚指輪を買ってプロポーズしたものの、断れてしまって、指輪だけが残った友達もいます。
その友達はそれからおよそ15年間独身でしたが、指輪をゴミとして捨てたらすぐに結婚できました。
結婚する時、妻が婚約指輪はいらないと言いました。
理由はおそらく、婚約指輪というのは普段は付けられないので、結局家に置いておくだけになるというものだったと思います。
では、妻はいつも結婚指輪をつけているのかというと、結局引き出しの中で眠っているだけです。
当時は婚約指輪の相場は、月収の3倍なんて言われていました。
冗談じゃない!と思っていましたよ。
あんな指輪1個になんでそんなお金を払わなければならないのか!
まったく理解できませんでした。
妻は、高価な指輪をねだることもせず、豪勢な結婚式を開きたいということもなく、新婚旅行も普通でした。
お金がかからなくて、僕はとても助かりました。
先に述べた150万円の婚約指輪を作った友達は、新婚旅行も旅行会社のツアーは使わず、すべてオーダーメイドで組み立てていました。
この友達も、ふられた結婚指輪を15年間手元に置いておいた友達も、トレーニング仲間です。
昔、2人と成田市体育館でトレーニングをしていました。
指輪はバーベル、ダンベルでは割れないと思います。
結論として、バーベルやダンベルを扱ったトレーニングをしても、指輪は壊れないと思います。
そういえば、僕がつけている結婚指輪は、何で出来ているんでしょうか?
金とか銀でないのは間違い無いですが、さすがに鉄では無いでしょう。
鉄でできた結婚指輪なんて聞いた事がありません。
値段は2人分で3万円もしなかったと思います。
指輪を買った日の日記を読み返してみましたが、指輪の材質どころか値段も書いていませんでした。
でも、指輪と一緒に誕生日のお祝いとしてネックレスを買ったと書いてありました。
千葉そごうで買ったそうです。
このネックレスは全く記憶にないです。
果たして妻は今でもそのネックレスを持っているんでしょうか?
まさか質に入れる事はないと思いますが、全く記憶にないし、見たこともないです。
まあ、僕のことですから、妻がネックレスをしていても気づかないんでしょうけれど。
今回はこんなところです。
ありがとうございました。