こんにちは、鹿野一郎です。
今日、2022年3月9日に鳥取砂丘に行って来ました。
男の一人旅です。
もうじき小学校を卒業する娘は、もう家族旅行には行かないと言っているので、今回は16年ぶりに一人旅をしました。
昨夜は兵庫県の日本海側にある、休暇村竹野海岸に宿泊しました。
今日は、竹野海岸から一路、鳥取県米子市の境港まで行って来ました。
その後、鳥取砂丘に行きました。
人生初の鳥取砂丘です。
米子の訪問も面白かったですが、鳥取砂丘の方が遥かに面白かったので、今回は鳥取砂丘について先に書きたいと思います。
休暇村、鳥取砂丘、米子はすべて日本海に面しています。
休暇村から西におよそ60km行くと鳥取砂丘があります。
そこからさらに西に約90km行くと米子市に出ます。
まずは米子まで一気に150kmのドライブをして、その後、鳥取砂丘に戻りました。
休暇村を出発したのは午前9時、米子市の境港についたのは12時過ぎでした。
1時過ぎに米子を後にし、鳥取砂丘には午後3時につきました。
「話と違うではないか。」駐車場の話
iPhoneのGoogleマップの案内で、「鳥取砂丘」に行きました。
事前にYouTubeで鳥取砂丘の様子を見ていたんですが、まるで別の場所でした。
YouTubeで見ていたのは、駐車場からリフトで6分ほどかけて、砂丘に降りるというものでした。
リフトを降りるともうそこは砂丘で、左手にラクダが待機しています。
ラクダと一緒に写真を撮りたければ100円、ラクダにまたがって写真を撮りたければ600円、ラクダにまたがって数分歩いて欲しければ1300円払えば良いという商売をしているようです。
また、鳥取砂丘では、急斜面を利用してスノーボードならぬ、サンドボードを楽しめるそうです。
さらには砂丘でパラグライダーを楽しめます。
すべてYouTubeに動画が出ています。
鳥取砂丘は広さが東京ディズニーランドの11倍あります。
高低差が90mもあり、急勾配のあるので、普通の砂浜とはかなり違うようです。
また、季節によっては砂丘にオアシスと呼ばれる大きな水たまりができるそうです。
ここまでが僕が事前に知っていた内容です。
でも、Googleマップに連れて行かれた場所はまるで違うところでした。
駐車場は無料だったので、良かったんですが、観光地とは思えないほど何もないです。
せめて、「ようこそ鳥取砂丘へ」という看板ぐらいあって欲しかったです。
駐車場にあったのは、トイレだけでした。
お土産物や売店などはなく、水道すらありません。
自販機もありません。
車を止めるスペースとトイレしかありませんでした。
車から降りた後、分厚いダウンジャケットと手袋をリュックサックにつめて、それを背負って車のドアをロックします。
リフトはどこだ?
と思って周囲を見渡しても、そんなものはありません。
というより、その駐車場は明らかに鳥取砂丘より低い位置にあるので、リフトで降りていくのは物理的に不可能です。
どうしたものかと思っていたら、若い男性2人が松林の中から出て来て車に向かいます。
それを見て、「歩いて砂丘に行くしかないのか。」と悟りました。
砂丘は砂浜とは全く違いました。
2人が来た道を逆に進むと、実にわざとらしい砂の登り坂がありました。
幅は2mぐらいで、その登り坂の他には砂がないんです。
絶対にこの坂は人造物だ!と思いました。
もしかしたら鳥取砂丘そのものが作り物なのではないかと思いました。
その坂を登っている限り、九十九里浜との違いは特にないです。
坂を一番上まで登ってみると、かなり先まで砂が続いていて、海岸線は見えません。
九十九里浜でもこれほど奥行きがあるところはないので、やっぱり普通の砂浜とはちがうと思いました。
遥か前方に丘が見えているので、そこまで行ってみました。
服装はランニングシャツの上にTシャツ、その上にパーカーです。
少し風が冷たくて寒いと感じましたが、まだダウンを着るほどではありませんでした。
夏に行った人のレビューを読んでも、風が冷たくて寒いと書いてあったので、真冬の装備を準備して行きました。
今は3月ですから、夏で寒いなら3月は極寒だろうと予想していました。
丘の上にあがってみると、前方に砂の大きな窪地があり、その先には砂の絶壁があります。
とりあえず窪地に降りて、絶壁に向かう事にしました。
近くに見えても歩くとずいぶん距離があります。
絶壁の近くに着くと、無数の足跡があります。
しかし、どれも途中で途絶えています。
なんとか上まで登ろうとして断念したんでしょう。
若い男性グループがここで競って上を目指していたならば、きっととても楽しかっただろうなと思いました。
その絶壁の高さは20mから30mぐらいはあるように見えました。
なんとか上にあがってみたいと思ったので、大きく左側に回り込んで、絶壁の上まで行ってみました。
上から見下ろすとすごい急斜面です。
でも全部砂なので、後ろから誰かに突き落とされても怪我をしないで済むかも知れないです。
僕が若かった頃、仲間と一緒にそこに行ったら、絶対に誰かが誰かを突き落としていたでしょう。
おそらく最後の1人以外は全員落とされる事になると思います。
絶対に楽しいだろうなと思いました。
または、丸太のようにごろごろ転がっても良いかも知れないです。
下まで転がって行ったら、目が回って当分立ち上がれないでしょう(笑)。
さらに先に進むと、何故か太陽光発電のパネルをつけてなんらかの装置が砂の上に立っています。
下の写真がそれですが、身長164cmの僕が手を伸ばすと、装置の下部の箱の底面にぎりぎり指が届く程ででした。
他に、迷子になった人向けと思われる、現在位置を知らせる気の杭がいくつもありました。
確かに鳥取砂丘は広いですが、高台にあがれば陸地の建物が見えるので、自分がどこから来たのかをちゃんと把握している人は、高台にさえ登れば現在位置はわかります。
でも、目隠しをされた人が、砂丘の窪地で目隠しを取られたら、どっちに行けば陸で、どっちに行けば海なのかは、まずわからないと思います。
太陽の位置から方角を割り出す事は可能ですが、それ以外に手段はないと思います。
鳥取砂丘で迷子になったら、高台に登る事です。
鳥取砂丘の大きさは、東西に16km、南北に2.4kmと聞いていますが、実際に観光客が歩く範囲はもっとずっと狭いと思います。
おそらく東西に2km、南北に1km程度だと思います。
この程度の大きさならば、とにかく陸に向かって道路に出れば、必ず駐車場に帰る事ができます。
富士の樹海と比べると、遥かに安全だと思います。
鳥取砂丘とゴミ
鳥取砂丘でペットボトル1つと、水筒1つを拾いました。
水筒は落とし物かも知れないですが、ペットボトルはゴミのポイ捨てかも知れないです。
僕のリュックには左右にポケットが付いているので、それぞれポケットに入れました。
鳥取砂丘では砂への落書きは禁止されているそうですが、ありました。
落書きです。
でも、この程度の落書きだったら別に構わないと思いますけどね。
僕はやらないですけど。
さらに海岸線を目指すと、最後の丘の頂上に達した時、ようやく見えました。
日本海です。
海岸まではかなりの距離がありそうですが、海岸までは必ず歩くと決めていたので、どんどん坂を降りて行きました。
海岸近くの砂浜には結構多くのゴミが落ちていました。
流石に全部は拾いきれないので、最初に拾ったペットボトルと水筒以外はすべてスルーしてしまいました。
ゴミ袋を持ってくればよかったです。
海岸線に何か黒いものがたくさんあると思ったら、真っ黒な鳥でした。
でもカラスではないんじゃないかと思います。
近づいて行ったら飛び去るだろうと思いました。
まさか襲ってくる事はないだろうと思ったので、近づいてみることにしました。
どこまで近づいたら飛び去るのでしょうか?
カラスだったら5mぐらいまで近づかないと飛び去らないかもしれません。
でもその鳥たちは、僕が50mほどの距離に達したところで一斉に飛び立ってどこかに行ってしまいました。
目の前は日本海です。
一体どこにいくんでしょうか?
鳥たちがいなくなった後、鳥がいた場所に近づいてみました。
そこには大きな2つの岩があるように見えたからです。
何故砂浜の海岸線にこんなに巨大な岩が2つもあるのかと思ったので、近くでよく見てみようと思ったんです。
でも、近くに行ってみると、それは岩ではなくて巨木でした。
なんでこんなところにこんな大木が?
実に不思議です。
馬の背を発見
海岸線まで出てみると、東の方角に小高い丘があるのがはっきりと見えます。
その丘の上に、点のように小さい人影が20粒ぐらい見えます。
ゴマ粒みたいです。
それを見て、
ああ、あれが有名な「馬の背」なんだな。
とわかりました。
来た道を引き返すのも芸がないので、しばらく海岸線を東に歩いて、馬の背の真下まで行ってから、登って行こうと思いました。
急斜面を登るのは、まるで登山です。
パーカーを着ているのが暑くなって来たので、脱いでTシャツ一枚になりました。
ダウンジャケットなんて全く必要なかったです。
ずっと砂の上を歩いていたので、結構汗だくになっていました。
休み休み斜面を登りましたが、馬の背ではなく、その隣のもっと高い丘の頂上に行きました。
おそらくそこが鳥取砂丘で一番高い場所だと思います。
馬の背より高いです。
そこからは僕が出発した駐車場の近くの建物も、リフトがある駐車場もはっきりと見えます。
繰り返しになりますが、鳥取砂丘では迷子になっても、高台に登れば帰り道はわかります。
鳥取砂丘はがっかりスポット?
リフトのある駐車場に近くには、ラクダがいるのが見えました。
あの駐車場から馬の背までは平坦な道で、ほとんど起伏がなく、距離も片道300m程度ぐらいしかないんじゃないでしょうか?
馬の背の上にいる人々はほとんどが、ダウンジャケットなどを着て、真冬の格好をしています。
お互いに写真を撮ったり、2人並んで自撮りしたりしています。
かなり距離が離れていますが、それぐらいは見て取れました。
もし、リフトで駐車場に降り立ち、そこから馬の背まで往復するだけならば、多分600mぐらいしか歩かないと思います。
そうなると、
鳥取砂丘?ああ、行って来たよ。
全然大した事ないよ。
ちっとも広くないし、行ってもガッカリするだけだよ。
やめときな、やめときな。
となってしまうんでしょう。
がっかりスポットと言われる理由が分かった気がします。
まるで富士山の吉田口と御殿場口みたいです。
富士山には4つの登山口があります。
吉田口、富士宮口、須走口、御殿場口です。
一番メジャーなのが、吉田口です。
5合目の登山口にはたくさんの売店や休憩所があり、まるで観光地です。
僕は吉田口から3回登った事があり、そのうち2回は頂上まで行きました。
おそらくこの吉田口が一番楽な登山道だと思います。
それに対して富士宮口は売店が少なく、休憩所もなくて、かなり殺風景です。
しかも最初から結構な急斜面できつい斜面です。
僕は富士宮口からは1回だけ登った事があります。
最後は仮死状態になりながらも、なんとか頂上まで行きました。
須走口は行った事がないです。
そして御殿場口は、5合目まで車で行った事はありますが、登った事はないです。
御殿場口はすごいです。
4つの登山口の中で、もっとも5合目の標高が低く、頂上までの高低差が大きいです。
5合目には売店なんかありません。
トイレと自販機があるだけです。
そして5合目を出発すると、8合目まで売店もトイレもないという厳しいルートです。
おなじ富士登山でも吉田口と御殿場口では、天国と地獄ぐらい違うと思います。
鳥取砂丘も同じだと思いました。
リフトのある駐車場から行った人は、楽に砂丘に降り立ったせいか、馬の背の頂上までいったら、海岸まで行かずにそのまま折り返す人が多いようです。
これだととても楽ですが、ちっとも楽しくないと思います。
体力のある人は、リフトのない駐車場に行くと良いでしょう。
鳥取砂丘の楽しみ方
それに対して僕が今日行った駐車場から入った人は、最初から砂まみれの登りなので、リフト組よりは深く入っていくと思います。
あの高低差をすべて乗り越えて海岸線まで出れば、結構な運動量ですよ。
体力系の若いお兄さん達がグループであそこに行ったら、すごく面白いと思いますよ。
どこかの体育系の部活の合宿で、鳥取砂丘の走り込みなんかをやったら、かなり鍛えられると思います。
すごくきついと思いますが、トレーニング効果は大きいと思います。
また、小学生のグループがあそこで、鬼ごっこをやっても面白いと思います。
急斜面から落ちても怪我をしないだろうし、元気のいい子はわざと急斜面を駆け下りたりするでしょう。
ただ、かくれんぼだけはあそこでは無理ですね。
わずか10秒で物陰に隠れるのは不可能です。
かくれんぼについては鬼が最強だと思います。
また行きたいと思います
休暇村竹野海岸で、夕飯は5時40分に頼んでいました。
電話をしてもっと後の時間にずらしてもらっても良かったんですが、随分歩いたので、今日はもう切り上げようと思い、車に戻りました。
僕が車を出たのは午後3時、歩き回って車に戻ったのは4時47分でした。
1時間47分まったく平坦ではない砂の上を歩いていたので、もう本当に汗だくでした。
靴からはたくさんの砂が出て来ますが、予想したほどではなかったです。
予想では靴だけでなく、首にまで砂が入ると思っていました。
そのぐらい日本海から吹き付ける風が強いと思っていたんですが、風は全く大した事はありませんでした。
鳥取砂丘が楽しいか、そうでないか。
それはまず、その人がアウトドアの人か、インドアの人かで決まると思います。
インドアの人だったら、汗だくになるまで歩かないでしょうから、リフトで降りて、馬の背まで往復して終わりだと思います。
そうなると、がっかりスポットだという結論になってしまうと思います。
アウトドアの人は、例えリフトで降りても海岸まで歩くかもしれません。
今日は、馬の背から海岸まで歩く人を1人だけ見ました。
グループで行っている場合は、汗だくになるまで歩くのは難しいですよね。
1人が嫌だと言ったら行く訳にいかないので、上から海を見て終わりだと思います。
また、カップルで行く場合も難しいでしょう。
男性がアウトドアでも、女性がインドアだったらアウトだと思います。
男性がインドアで、女性がアウトドアの場合はどうなんでしょうか?
その場合は、女性が引っ張る形で海岸まで行くかも知れませんが、ちょっとわからないです。
全員アウトドアの体力系男子軍団があそこに行ったら、最高に楽しいと思います。
僕も若い時にあそこに仲間と行けば良かったです。
学生時代は仲間といろいろなところに車で行きました。
鹿児島、長崎、阿蘇山、高知、尾道、新潟、青森などに行きましたが、鳥取砂丘に行こうという話は一度も出た事がなかったです。
学生時代に行っていれば、絶対に楽しかったと思います。
鳥取砂丘にはまた行きたいです。
今度は1人ではなく、体力のある誰かと一緒に行きたいです。
本当にとても楽しかったです。
行かなかった砂の美術館
事前の下調べでは、鳥取砂丘にある「砂の美術館」に行こうと決めていましたが、あの高低差を踏破した後では、もうそんな物はどうでも良くなっていました。
YouTubeを見ていると、なかなか楽しそうな所だと思いますが、もう汗だくだし、時間もないし、砂の彫刻をじっとみる気分にはなりませんでした。
でも、ここは鳥取砂丘でのおすすめスポットのようです。
鳥取砂丘の成り立ち
鳥取砂丘はどのようにして出来たのか?
これは疑問だったので、事前に調べていましたが、理由はあっけないものでした。
近くを流れる千代川が花崗岩を削って海に押し流します。
その砂が波で岸に打ち上げられ、さらに日本海から吹く風で、陸地の奥へ移動させられます。
長い年月をかけてこれを繰り返したため、砂丘が出来たと言います。
ならば川の河口には必ず砂丘が出来るのではないか?
兵庫県の城崎温泉には円山川という川が日本海に注いでいます。
僕が自分の目で見た範囲では、円山川の大きさは千代川より少し大きいと思います。
でも、城崎温泉には砂丘がありません。
何故なんでしょうか?
僕が住む千葉県には九十九里浜という、おそらく日本最大の砂浜があります。
調べてみたら、九十九里浜は利根川が作ったそうです。
利根川が海に流した砂が、波で岸に打ち上げられて作られたそうです。
鳥取砂丘と九十九里浜を比べた時に、大きく違う点は2つあると思います。
まず、砂地の奥行きです。
九十九里浜ならば海岸線から土の陸地までの砂浜の幅は、広いところでも400mぐらいかと思います。
でも鳥取砂丘は駐車場から海岸線までの距離はおそらく1km以上あると思います。
次に、土地に起伏です。
九十九里浜は概して平坦で、高いところと低いところの高低差はせいぜい1mから2m程度だと思いますが、鳥取砂丘では90mもあります。
何故鳥取だけにこれほど巨大な砂浜が出来たのか?
実は日本海から見て鳥取砂丘のすぐ後ろに、多鯰ヶ池という池があります。
大昔はこれは海だったそうです。
つまり、大きく凹んだ、湾になっていたのだと思います。
そこへ砂がどんどん溜まって行って、やがて海から切り離されて池になったそうです。
これは僕の予想でしかないんですが、そこに湾があった事が、多くの砂が積み上げられて、奥行きが広くなった原因かも知れないと思っています。
でも、高低差が大きくなった理由は想像もつきません。
今後、興味があったら調べます。
今回はこんなところです。
ありがとうございました。