ベンチプレス栃木県大会に出場して来ました

ベンチプレス

こんにちは、鹿野一郎です。
昨日、2021年12月12日に、ベンチプレス栃木県大会に出場して来ました。
目標は110kgでしたが、残念ながら達成出来ませんでした。
でも、とても楽しかったし、久し振りに記録証を貰うことが出来ました。

初めての栃木県大会

僕は千葉県民なので、これまではパワーリフティングの千葉県大会に出場して来ました。
ベンチプレスの試合も一度だけ千葉県大会に出たことがあります。
2005年の事なので、もう16年前のことです。
今回は僕にとって2回目のベンチプレスの大会で、初めての県外の試合でした。
10月24日にパワーリフティング千葉県大会に出場したんですが、ベンチプレスはあともう一歩のところで110kgを挙げる事が出来なかったので、どうしても成功させたいと思い、栃木県まで行きました。
でも、結果は105kg成功、110kg失敗、110kg失敗だったんですけど。

昨日の試合は栃木県芳賀郡芳賀町の芳賀第2体育館というところで開催されました。
家を出たのは午前5時で、体育館に着いたのは7時20分でした。
受付は8時からという事でしたが、実際に受付が始まったのは8時半頃だったと思います。
8時に一度体育館の中に入ってみたんですが、大会関係者がベンチやバーベル、パイプ椅子などを設置しているところで、まだ受付は始まっていませんでした。
さすがに栃木県だけあって、朝の冷え込みはきつかったです。

片道150kmのロングドライブは快適でした。
圏央道の牛久阿見というインターから高速道路に乗り、真岡インターでおりました。
今回の試合は、試合も楽しみでしたが、往復のドライブも楽しみでした。
行きは家を出てから会場に着くまでガラガラでしたが、帰りは夕方だったので、常磐自動車道が途中少し混雑していました。
でも行きも帰りも運転は楽しかったです。

千葉県大会との違い

試合の受付と同時にコスチュームチェックを受けました。
パワーリフティングの試合と違って、デッドリフトがないので、ハイソックスは必要なかったです。
持って行ったのは、吊りパン、Tシャツ、ベルト、リストラップ、シューズです。
千葉県大会でも栃木県大会でも、これらのものは身に着けずに手渡し出来る状態で持って行き、チェックを受けます。
でも、千葉県大会と栃木県大会で大きく違うところがありました。
千葉県大会はTシャツもベルトもシューズもきちんと調べて、規格に適合しているかどうかをチェックします。
でも栃木県大会はノーチェックでした。
吊りパンもTシャツもたたんだままテーブルの上に置きましたが、それを広げて確認することなしに、そのまま素通りになりました。
ベルトもそうです。
僕は千葉県大会では、初めて出場した時にベルトがダメだと言われました。
腰の部分の内側にクッションが着いていて、厚さが一定でないので、このベルトは試合で使えないと言われました。
なので仕方なく、補助要員の方が個人的にベルトを貸してくれて出場することが出来ました。
また、Tシャツもだめだと言われたことがあります。
丸首のTシャツなんですが、その丸の部分が大き過ぎるからダメだと言われたことがあります。
でも、あなたが今着ているTシャツなら大丈夫なので、それを着て試合に出るように、と言われたことがあります。
この辺の厳しさが、千葉県と栃木県で大きく違いました。
栃木県のチェックは、あるかないかのチェックをしているだけのように見えました。
忘れ物の検査みたいと言ったら、怒られてしまいますかね?

試合で使ったプレートはINANKO製でした。

感染症対策も千葉と栃木では大きく違いました。
千葉県大会では健康観察票という物を提出しなければならないんですが、栃木県ではそういう物はありませんでした。
千葉県大会では当日入り口で検温がありますが、栃木県ではありませんでした。
千葉県大会は完全無観客試合で、選手の友達や家族でも入ることが出来ませんが、栃木県ではそういう規制はありませんでした。
また、千葉県大会は会場が完全飲食禁止なんですが、栃木県大会ではそれもありませんでした。
さらに、千葉県大会では主審と選手の間にビニールシートが張られますが、栃木県ではそれもありませんでした。

鹿野一郎
鹿野一郎

随分と対策に違いがあるな。

と思いましたが、これが千葉と栃木での新型コロナウィルスによる被害の違いを表しているのかも知れないと思いました。
今年の夏、首都圏では地獄のような状況になりました。
救急車を呼んでも来ないし、来ても搬送先の病院がないし、自宅で命を落とす人も後を断ちませんでした。
あの時は本当にコロナが怖くて、電車に乗るのが嫌で仕方なかったです。
あのような状況を経験すると、感染症対策は当然厳しくなると思うんですが、おそらく栃木県ではそれほど深刻な状況にならなかったんでしょう。
ちょっと、ネットで調べてみたんですが、新型コロナウィルスによる死者数は以下のようになっているそうです。

 東京都  3170人
 千葉県  1028人
 神奈川県 1315人
 埼玉県  1059人
 栃木県   117人

確かに栃木県は、桁が違っていますね。
あのような地獄を経験しなくて済んだというのは、うらやましいことです。

もう一つ違ったのは、第1試技の重量申請です。
千葉県大会では体重を測る時に、口頭で第1試技の重量を申請します。
この時にラックの高さも申請します。
でも栃木県大会では体重を測る前に自分で用紙に記入しておかなければならなかったんです。
僕はそれを知らなかったので、体重を測ったあとで、慌てて記入しました。
その時に、セーフティーバーの高さを聞かれて、まったくわからないので、一度服を着て会場に戻り、アップをしている人々の間に入れてもらって、セーフティーバーの高さを合わせてから、検量室に戻り、高さは6段と伝えました。

ウォームアップ用のベンチです。

これはとても不思議でした。
試合なんだから、補助要員が2人つきます。
だからセーフティーバーはそもそも必要ないと思うんですよ。
何で高さの申請が必要なのか謎でした。

でも、思い返してみれば僕も一度だけ、スクワットで豪快に潰れて、補助要員も支え切れずに、バーベルをセーフティーバーの上に落としてしまったことがあります。
そういう不慮の事故を防ぐために、セーフティーバーを使うんだと納得しました。
が、試合が始まると、やっぱり意味がないことが分かりました。
試合では次々に背格好の違う選手が試技をするので、その都度ラックの高さを変えます。
でも、一度もセーフティーバーの高さは変更されませんでした。
セーフティーバーはずっと5段目の高さのままでした。
僕は6段目と申請したのに、僕が試技をする時も5段目のままでした。
つまり、あれは形式的な物だったんだろうと思います。
何でもいいからとにかく空欄にしないで何か書いておけば良かったんだと思います。
もし来年も栃木県大会に出るならば、来年は5段と書こうと思います。

ウォームアップ用のもう一つのベンチです。こっちはセーフティーバーがありません。

試合の内容

試合当日、朝起きた時に自宅の体重計では、体重が72.9kgでした。
試合の前の日の昼から水分を全く摂らなかったので、1日で900gも落ちました。
そして朝食も取らずに家を出ました。
朝起きてから検量までの間は何も食べずに、何も飲みませんでした。
74kg級に出場するので、そこまで絞らなくても良いんですが、試合とは関係なく、試合の検量で71kg以下にしたいという目標を持っていたので、最後にちょっとだけ悪あがきをしました。
午前11時に検量がありましたが、結果は72.20kgでした。
今年もっとも軽い体重でしたが、目標の71kgには大きく届きませんでした。

試合の前日の昼から、ほぼ24時間全く水分を摂らなかったんですが、今回はきつくありませんでした。
空腹も咽の渇きも余りありませんでした。
真冬だからでしょうか?
夏だったら咽が乾いてとても辛かったのではないかと思っています。

検量の時はパンツ一丁で体重計に乗りますが、他の選手達の大胸筋は凄かったです。
やっぱりベンチプレスの試合は違いますね。
パワーリフターと比べて、大胸筋が山のように盛り上がっていました。
見ただけでベンチプレッサーと分かる感じです。
圧倒されました。
彼らの体と比べたら、僕なんか普通のおっさんです。

試合は5つのグループに分かれて行われました。
僕のグループは試合が1時10分から始まりました。
男子66kg級、74kg級、83kg級の15人でした。
試合は申請重量の軽い人から始めます。
僕は第1試技が105kgで、とても軽いのでてっきり一番最初かと思っていましたが、意外にも5番目でした。

第1試技、僕はパワーベルトを巻いて、試合で初めて手首にリストラップを巻いて出ました。
そしてセンター補助も頼みました。
センター補助というのは、バーベルをラックから外す時に、補助要員に手伝ってもらう事をいいます。
普通の感覚だとずるい行為だと思いますが、ベンチプレスやパワーリフティングでは、ラックからバーベルを外してスタートポジションに持って行くまで、補助を受けることが出来るんです。

主審の「スタート!」の合図でバーベルを胸まで下ろし、「プレス!」の合図で押しあげます。
試合前およそ1ヶ月に渡って、右肩のケガのためにベンチプレスがまともに出来なかったのに、105kgは簡単に上がりました。
判定では白いランプが3つついて成功になりました。

とりあえず一安心です。
栃木まで遠征に行って、三振して失格になるのだけは避けたかったので。
でも、100kgから始めるのは嫌だったので、多少の危険をおして105kgから始めました。

次が目標の110kgです。
10月の千葉県大会では、第2試技と第3試技で110kgを押しあげたものの、バーベルが傾いた、バーベルが一度下ったという理由で失敗になっています。
なので、どうしても今日はこれを成功させたかったんです。
でも11月中旬の右肩のケガで、もうそれどころではなくなってしまいました。
ワイドグリップのベンチプレスだと、20kgのシャフトだけでも痛くて仕方なかったので、まともに出来ませんでした。
でも肩幅程度のナローグリップだと肩が痛くないことを発見して、1ヶ月に渡りずっとナローベンチプレスをして来ました。
それを考えると、ウォームアップでも第1試技でも右肩が全く痛くなかったのは嬉しい誤算でした。

第2試技、110kgです。
スタート!の合図でバーベルを下ろし、「プレス!」の合図で押しあげます。
110kgのバーベルは重かったです。
バーベルを水平に挙げるために、左を強く意識していたんですが、どうしても挙がらないので、なりふり構わず渾身の力を込めたら、右が先に挙がり、左が遅れて挙がってしまいました。
千葉県大会ではそれで失敗を取られているので、慌ててしまいました。
そのためか、バーベルシャフトが右側のラックにコツンと当たってしまいました。
これでもう失敗です。
やってしまいました。
最後まで押し切りましたが、予想通り判定は赤ランプ3つで失敗でした。

第3試技も110kgです。
何が何でも110kgを成功させようと思っていました。
そのためにわざわざ栃木県まで来たんだから、どうしても成功させたいと、気持ちを集中させていました。
第3試技にはリストラップをつけないで臨みました。
何故だか分からないんですが、その時はその方が力が出るような気がしたんです。

でも、ダメでした。
110kgを10cmぐらい押しあげたところでバーベルは止ってしまい、潰れる前に主審から「ラック!」の合図がかかってしまいました。
左右の補助員に支えられてバーベルをラックに戻し、僕の試技はすべて終りました。

目標だった110kgは挙がりませんでした。
ケガの前はジムで難なく110kgが挙がっていました。
でも112.5kgになるとまったく押せませんでした。
ケガで1ヶ月もまともにベンチプレスを出来なかった事を考えれば悪くはないと思っています。
次は絶対に110kgを挙げられるだろうという手ごたえを掴みました。
そして次はさらにその上の112.5kgも目指して行きたいと思いました。

芳賀町第2体育館

会場の芳賀町第2体育館はコンパクトでシンプルな体育館でした。
長方形の形をしていて、入り口はその短辺にあります。
入り口側の壁には簡単な受付と、トイレ、更衣室、倉庫がありますが、奥の短辺と両側の長辺には窓があるだけでした。
体育館の中からは左右と後方の景色が良く見えます。
本当に窓が多い体育館でした。
アリーナの周りに客席もなく、とてもシンプルな体育館です。
窓がとても多いので、照明をつけなくてもとても明るいです。
市原のゼットエー武道場や袖ケ浦の臨海スポーツセンターでは、アリーナの他にトレーニングルームや武道場、広いロビーなどがあり、体育館は鉄筋コンクリートの巨大な建築物で、アリーナの外側にはぐるりと廊下があるので、アリーナには窓が少ないです。
それと比べると芳賀第2体育館はまるで中学校の体育館のようなシンプルな作りでした。

芳賀町第2体育館です。

僕がかつてトレーニングをしていた佐倉市民体育館とか成田市体育館では、常時職員の方が何人も勤務している感じですが、あの芳賀第2体育館は普段は誰も居ないのではないかと思いました。
昨日も、体育館の職員の方というのはいなくて、全員ベンチプレスの大会関係者だったのではないかと思います。
すごくコンパクトですが、建物の大きさに対してアリーナがとても大きく、窓も多くて開放的な体育館でした。
しかも体育館の周りも、運動場、空き地、畑に囲まれていて、ほとんど建築物がありません。
すぐ後に中学校がありましたが、それが唯一の建造物といっても言い過ぎではないと思います。
本当に土地が広くて、ぽつんと体育館と中学校がある感じで、開放的でした。
僕はとても気に入りました。

体育館の入り口です。

とても楽しい大会でした

僕の試技が終り、僕のグループの試技がすべて終ったあと、僕はビデオカメラと三脚を片づけて荷物をまとめました。
僕は県外からのオープン参加だったんですが、それでも記録証は出してもらえるのかと思い、協会の方に尋ねると、出してくれるという事だったので、他のグループの試合を見ながら記録証が出来るのを待ちました。

今回は新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、表彰式はなく、メダルと賞状は長机の上に並べられ、選手が自分で取りに行くという簡素なものになっていました。
入賞出来なかった選手も、記録を証明するための記録証が出ます。
関東大会の時は記録証出ませんでしたが、千葉県大会、栃木県大会では、失格にならない限り記録証は出るようです。
僕は10月の千葉県大会はデッドリフトの190kgが挙がらず、失格になったので、記録証は貰えませんでした。
春も試合に出ていないので、1年振りの記録証でした。

とても開放的な体育館です。

見てみると、驚いたことに74kg級での順位が1位になっていました。
県外からのオープン参加なので、順位はつかないはずです。
それに74kg級で1位なんて絶対におかしいです。
他の人の重さを見ていた訳ではないですが、他の3人の選手がぼくの105kgの記録より悪いなんて考えられません。
僕は試技順が5番目だったので、あり得なくはないですが、考えられません。
何かの間違いではないかと思いましたが、訂正されて3位とか4位になるのも嫌だし、協会の方々は忙しそうだったので、そのまま帰る事にしました。
今回は、県外から1人で参加したので、一緒に写真を撮る相手もいませんでした。

だから、1人で左手に賞状を持ち、右手にiPhoneを持って、写真を撮りました。
そして、アリーナを出る時、アリーナに向かって一礼をしてから去りました。
下駄箱で靴を取る時、よその選手が僕に、

お疲れさまでした。

と言ってくれました。
僕は反射的に、「ありがとうございます。お疲れさまでした。」と言って、頭を下げ、会場をあとにしました。
おそらくその方は僕が1人で写真を撮って、一礼をしてアリーナを出るところを見ていたんだと思います。
だから声をかけてくれたんだと思います。
とても嬉しかったです。

試合の試技台です。

ベンチプレスの栃木県大会は楽しかったです。
来年もまた出たいと思います。
来年は、可能なら115kg位は挙げたいですね。
そのためにも頑張りたいと思います。
ありがとうございました。

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