こんにちは、鹿野一郎です。
今日は2022年5月02日の月曜日です。
昨日、僕はパワーリフティング千葉県大会に出場してきました。
開催場所は袖ヶ浦の臨海スポーツセンターです。
試合会場では多くの人々に会い、いろいろな話ができて楽しかったです。
僕は74kg級マスターズ2(50代)に出場して、結果は1位でした。
試合内容は、以下の通りです。
検量 73.45kg
スクワット 150kg成功、160kg成功、170kg成功 記録170kg(自己BEST)
ベンチプレス 100kg成功、105kg成功、110kg失敗 記録105kg
デッドリフト 170kg成功、180kg成功、190kg失敗 記録180kg
トータル 455kg(自己BEST)
去年、一昨年はチームから試合に出る人が僕しかいなくて、しかも記録も伸びなくて、本当に寂しい思いをしましたが、昨日はとても楽しかったです。
多くの人と知り合い、彼らの試合にかける情熱や執念を思い知らされ、強い刺激も受けました。
最高のバーベル祭でした。
会場入り
朝は6時半に目覚ましで起きました。
試合の前日は、朝の9時に朝食を取りましたが、それ以降は何も口に入れないまま試合会場に行きました。
昼ごはんも、晩ごはんも、朝ごはんも食べないで、会場入りしました。
と言いながら、ちょっとだけ修正しなければなりません。
夜寝る前に、ストレートのウイスキーを100mLだけ飲みました。
どうしてもお酒が飲みたかったんですが、缶チューハイを飲んでしまうと水分をたくさん取ってしまうので、ストレートのウイスキーを少しだけ飲みました。
朝の体重は74.1kgでした。
リミットを100gだけオーバーしています。
試合当日に自宅で体重を測って、リミットをオーバーしているのは初めてのことです。
でも検量は12時なので、問題ないと思いました。
車で会場の臨海スポーツセンターまで行って、9時半に受付の行列に並びました。
ところが、9時半から受付なのはベンチプレスの試合だそうで、パワーリフティングは10時からだったそうです。
車に戻ってパンフレットを見ると、確かにそう書いてありました。
時間が少し空いたので、寝る事にしました。
体がきつくて、起きているのが辛かったからです。
10時になって受付を済ませました。
そしてコスチュームチェックを受けて、10時半から開会式が始まりました。
去年、一昨年は新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、開会式では選手が集まらず、客席に座ったまま、放送で理事長の挨拶などを聞いていましたが、今年は一同集まって、通常の開会式が行われました。
開会式が終わって、解散する時に同じチームの船橋さんを見つけました。
久し振りの対面だったので、しばらく話をしましたが、船橋さんはまるで病人のように元気がなかったです。
もともと93kg級だったのに、今回は83kg級にエントリーしているので、かなり過酷な減量をしてきたようです。
昨日はまったく飲み食いしなかったそうで、それでも今朝の体重は83.6kgだったそうです。
検量でオーバーしたら、弁当を食べてそのまま帰ると言ってました。
そう言いながらも、目の焦点は合っていないようで、しゃべりもゆっくりで、本当に病人のようでした。
船橋さんは93kg級ではトータル610kgを記録する強い選手ですが、83kgまで痩せたら500kg挙がらなくなったと言っていました。
僕も27時間飲み食いしていないと言ったら、その割には随分と元気じゃないかと言われました。
でも、ふとももに力が入らなくて、スクワットの第1試技の重量を160kgではなくて、150kgにしようかと思っていました。
第1試技の重量申請は、12時の検量の時です。
それまでに決めなければなりません。
僕はもともとは、スクワット160kg、ベンチプレス100kg、デッドリフト170kgから始めるつもりでした。
でも、あまりにも脚に力が入らないので、安全のためにスクワットは150kgから始めようと思いなおしました。
船橋さんと別れた後、12時の検量までやることがありません。
会場ではすでにベンチプレスの試合が始まっていました。
車に戻って12時ぎりぎりまで寝ていようかと思いましたが、車に戻るのも面倒だったので、客席で目を閉じて休んでいました。
検量
12時になって検量が始まりました。
まずは女子からです。
なかなか順番が回ってこないので、入り口の前に人がたまり、おしゃべりに花が咲きました。
以前同じチームにいて、今は別のチームに移ってしまった八幡さんや、今回初出場だという同じ階級の人にも会いました。
立ち話は尽きる事がなく、みんな筋肉談義に花を咲かせています。
いよいよ検量の時が来ました。
自宅の体重計では74.1kgでしたが、検量結果は73.45kgでした。
そしてそこで、第1試技の重量申請をしました。
検量を終えて検量室を出ると、「さあ、食事だ!!」という思いがこみ上げてきました。
足早に会場の出口に向かうと、出口にある自販機が目に止まりました。
空腹は感じていませんでしたが、喉はもうからからでした。
車に戻れば4リットルのお茶と500mLのブラックコーヒーがありますが、どうしても甘いものが飲みたかったので、自販機でぶどうのジュースを買って車に戻りました。
まずはそれを飲み干してから、菓子パンを食べて、そして弁当を食べ始めました。
空腹は感じていなかったはずなのに、食べ始めるとどんどん食欲が出てきます。
物凄い勢いで食べ始めました。
前回の試合は、食べ過ぎにより夕方に眠くなり、デッドリフトで3回連続失敗するという大失態をやらかしてしまったので、食べ過ぎには注意しながら食べました。
普段は、白米は1回の食事で130グラムしか食べませんが、この時だけは一気に520グラム食べました。
260グラム入りの白米の弁当を2つ食べたので、520グラムでした。
おかずは前日にスーパーで買った、とり天にしました。
本当は牛肉や豚カツの方が良かったんですが、結局選んだのはとり天でした。
でも、とてもおいしかったです。
あんまり油っぽいものを急に食べると気持ち悪くなるかも知れないので、このぐらいでちょうど良かったかも知れないです。
ただ、思っていたほど喉は乾いていなかったようで、お茶はそんなに飲まなかったです。
ぶどうジュースを350mL飲んで、ブラックコーヒーを500mL飲んだ後は、お茶をおそらく300mLぐらいしか飲んでいないと思います。
2リットルのお茶を一気に飲み干すのではないかと思っていたましたが、そうではありませんでした。
第1種目スクワット
食事も終わって、スクワットのウォームアップが始まりました。
そこには船橋さんもいました。
82.85kgで検量をパスしたそうです。
船橋さんは検量までは病人みたいでしたが、食事をして水分補給をしたらすっかり元気になったようでした。
確かに僕もふとももの脱力感がなくなっていました。
ウォームアップは70kg5回、100kg3回、140kg1回をやりました。
そして第1試技は150kgです。
今回、僕はとにかく記録の更新を目標にしました。
可能性があるのはスクワット、トータルです。
もしかしたらベンチプレスとデッドリフトも自己ベストを更新できるかも知れないと思いましたが、可能性は高くありませんでした。
これまでの僕はホームランを狙って三振する事が多かったので、今回だけはコツコツ送りバントをして、とにかく小幅でも記録を更新しようと考えました。
そのためには絶対に失格になってはいけません。
なので、第1試技は絶対に挙がる重さにしました。
第1試技です。
実はウォームアップの140kgの時、深くしゃがみすぎて後ろに少しバランスを崩してしまったので、しゃがみすぎには気をつけていました。
でも絶対に白旗3本で成功させたいです。
「スクワット!」の合図で大きく息を吸って、しゃがみます。
初めはゆっくりしゃがんで、中腰になったあたりで勢いをつけてしゃがみました。
そしてすぐに切り返しましたが、この時、「浅かった!やってしまった!」と思いました。
140kgでバランスを崩したのが影響しているんだと思いますが、明らかに普段より浅いところで切り返してしまいました。
完全に失敗したと思いましたが、判定は白旗3本でした。
ほっとしましたが、「あれでも良いんだ。」という驚きもありました。
今回は初出場の選手が結構いましたが、初出場の人はやっぱりどうしてもスクワットのしゃがみが浅くなります。
多くの人が赤旗攻撃を食らっていました。
第2試技は160kgです。
本当は今日は160kgから始めるつもりでしたが、ふとももに力が入らないため、第1試技は150kgにしました。
160kgも絶対に挙がる重量なんですが、妙に緊張しました。
絶対に挙げる!白旗3本で挙げる!
心の中でそう繰り返しながら試技上に出ました。
審判に挨拶して、バーベルシャフトを握ります。
「絶対に挙げてやる!」という気迫がみなぎっていました。
ほんの3週間ほど前にジムで160kgは連続9回挙げているので、挙がるに決まっているんですが、練習と試合は違うし、27時間飲まず食わずで体力を消耗しているだろうから、安心は出来ないと思っていました。
合図の後、大きく息を吸って、しゃがんで立ち上がりました。
この時も、「やってしまった!浅かった!」と思いました。
でも160kgのバーベルはとても軽かったです。
バーベルをラックに戻して判定を見ると、白旗3本でした。
それを見て、物凄くほっとしました。
次は第3試技です。
因縁の170kgに挑戦です。
2018年12月の千葉県大会で初めて170kgに挑戦しましたが、その時は3本とも立ち上がったものの、すべて失敗になり、失格になりました。
1本目は主審の合図の前に足が動いたという理由で失敗になり、2本目と3本目はしゃがみが浅くて失敗になりました。
この日は当時3年生だった娘と2人で試合に行きました。
娘には勇ましく、メダルをとると宣言していたんですが、1種目目のスクワットで失格になってしまい、それまでの人生で経験した事がないほどの挫折感を味わいました。
ルール上は、失格が確定した後でもベンチプレス、デッドリフトをする事は出来ますが、失格なのに3年生の娘を夜まで会場にいさせる訳には行かないと思い、試合を棄権して会場を後にしました。
あの時の試合会場は市原で、すぐ近くにこどもの国があったので、そこで娘に気が済むまで遊ばせてあげました。
本当に惨めな思いでした。
また、去年の10月の千葉県大会では、この170kgを3本目で成功させたにもかかわらず、3種目目のデッドリフトで190kgを三振して、失格になりました。
そのため、せっかく挙げた170kgの公式記録は煙となって消えてしまいました。
その因縁の170kgに再び挑戦する時が来ました。
気迫は十分でした。
ここで落としたら何にもならない。
これを挙げなければ何も始まらないと思っていました。
スクワットには3人の補助要員が付きますが、後ろの補助要員の人は、去年10月の試合の時と同じ人でした。
僕が170kgでしゃがんだ後、立ち上がる時に止まりそうになると、後ろから小声で、「行ける、行ける。立てる、立てる。」と励ましてくれました。
あれはとても嬉しかったです。
面識のない人ですが、とてもありがたい応援でした。
バーベルシャフトを担いで、後ろに3歩下がり、顔を上げて主審を直視します。
「スクワット!!」の合図で大きく息を吸い込み、ゆっくりとしゃがみます。
中腰になったあたりで勢いをつけて、膝関節のクッションを利用して立ち上がります。
が、170kgのバーベルは重かったです。
途中で止まってしまいました。
完全に止まってしまいましたが、その時にすごい怒りが込み上げてきました。
1cmでもバーベルが下がったら失敗です。
でも、絶対に立ち上がるんだという気迫が優っていました。
すごい形相で主審を睨みつけ、おそらく目が充血してきたと思います。
絶対につぶれないぞ!俺は絶対に立つんだ!!
そう思っていました。
気づくと、遥か前方の壁際でベンチプレスのウォームアップをしている3人の選手が、手を止めて僕の方を見ています。
何故なんだ?日本記録や千葉県記録に挑戦しているわけでもなく、ただの170kgなのに何を注目しているんだ?
と思いました。
さらに、また後方から天使のささやきが聞こえてきました。
「止まるな。立てる、立てる。」
次第にどこからかムクムクと力が湧いてきて、自然に立ち上がる事が出来ました。
「立った!あとはフィニッシュだ。」と思い、膝に力を入れてピンと伸ばし、胸を張って主審を睨みつけました。
スクワットで立ち上がった後に、膝が曲がっていると、それだけで失敗になるんですよ。
なので必死に伸ばしました。
判定は白旗3本でした。
思わず、「よし!!!」という声が漏れました。
僕は普段はガッツポーズはしないんですが、今回は思わず声が出ました。
後はベンチプレス、デッドリフトで失格にならなければスクワットの自己ベスト更新です。
同じチームの船橋さんは、階級は違いましたが、僕と同じグループで試技をしました。
船橋さんは、180kg、190kg、200kgを成功させました。
さすがの強さです。
朝の弱気な病人みたいな人とは別人です。
彼が200kgを挙げて戻ってきた時、拳と拳を合わせてお互いの健闘をたたえました。
とても良い気分でした。
考えてみたら、スクワットで3本とも成功させたのは、今日が初めてです。
僕が、「さすがですね。」というと、船橋さんは、「鹿野さんのあの粘りを見て、おれもがんばらなくちゃと思ったんだよ。」と言ってくれました。
明らかにお世辞ですが、それでも嬉しかったです。
後になってわかったんですが、ベンチプレスの手を止めて、僕のスクワットに注目していた3人は、僕の教え子とその友達でした。
僕は予備校講師をしているんですが、3年前に教えていた浪人生が、大学に入ってからパワーリフティングを始めたんです。
なので、ちょくちょく試合会場で会うようになりました。
その教え子は僕と同じ74kg級ですが、ジュニアの部なので、別のグループで試技をしていました。
彼の試技を見ていましたが、スクワットは182.5kgを挙げました。
挙げた時の粘りも凄かったですが、始める前の集中力も凄かったです。
もう勝てないです。
第2種目ベンチプレス
スクワットが終わった後、一度車に戻って、軽く食事をしました。
今回の試合は、去年や一昨年と違って、有観客で開催されました。
以前は建物内での食事は全面禁止でしたが、今回は観客席での食事は認められていました。
でも、大量の飲食物を持って来ていたので、会場に運び込むのが面倒で、食事の時は車に戻る事にしました。
ベンチプレスのウォームアップは気楽でした。
やっぱりスクワットやデッドリフトに比べると、気持ちが楽です。
ウォームアップは70kgで5回、90kgで2回やって終わりにしました。
第1試技は100kgです。
これまで試合で100kgを失敗したことは一度もないんですが、それでも少し緊張しました。
せっかくスクワットで170kgを挙げたんだから、無駄にはしないという思いがありました。
ベンチに寝てブリッジを組み、バーベルをラックから外します。
「スタート!」の合図でバーベルを胸まで下ろしてしっかりと止めます。
そして「プレス!」の合図で押し上げます。
ちょっと重かったですが、問題なく挙がりました。
「ラック!」の合図でラックに戻します。
白旗3本で成功しました。
他の選手のベンチプレスを見ていると、バーベルを胸に下ろした時にものすごく軽くバウンドしている人もいました。
副審に1人厳しい人がいて、その軽いバウンドを見逃さずに確実に赤旗をあげていたので、胸でバーベルを完全に止めることを強く意識していました。
これが微妙な違いで、しっかり止めるとの、軽くバウンドさせるのでは、バーベルの重さが全然違うんですよ。
第2試技は105kgです。
この105kgも試合では失敗した事がありません。
でも、月曜日にジムでやったときは、この105kgが挙がらなくて潰れました。
なので、全く油断することなく、本気で取り組みました。
105kgは重かったですが、それでもきちんと押しあげる事ができました。
判定は白旗2本、赤旗1本でした。
成功です。
どういう理由で赤旗が上がったのかはわかりませんでしたが、とりあえず成功したので気にしない事にしました。
この時点で今日は110kgは無理だろうと思いましたが、107.5kgを挙げても自己ベストの更新にはならないので、迷わず110kgに挑戦しました。
110kgは「プレス!」の合図がかかっても1cmも押しあげる事ができずに、失敗しました。
なので、ベンチプレスの記録は105kgでした。
同じチームの船橋さんは、92.5kg成功、97.5kg成功の後、100kgで潰れて失敗しました。
信じられない光景でした。
減量前の船橋さんは135kgを挙げていたので、あり得ない事が起こったように見えました。
船橋さんは血圧が230まで上がってしまって、医者からやせるように言われたそうです。
それで85kgぐらいまで減量したんですが、どうでなら83kg級に転向しようという事で、今回は水抜きをして試合に出てきました。
もともと93kg級だったので、力が落ちるのはわかりますが、まさか100kgで潰れるとは予想もしませんでした。
本当に信じられないものを見た思いでした。
第3種目デッドリフト
ベンチプレスが終わって、デッドリフトのウォームアップが始まる前に、一度車に戻って食糧を取ってこようと思いました。
外に出ると、駐車場を歩いている人から、「こんにちは。」と挨拶されました。
誰かと思って見てみると、以前ベンチプレスを教えてくれた亀戸さんでした。
亀戸さんは、別のチームの人なんですが、僕が今のチームに入る前にこのチームにいたそうで、以前合同練習会に参加してくれた事があります。
83kg級で国体に出るほどの怪力なんですが、ボディービルもやっている二刀流の人です。
その亀戸さんは、ボディービルでは、去年の夏に日本クラス別選手権にも出場しています。
この試合には筋肉系ユーチューバーのkatochan33さん、サイヤマングレートさんが出場したので、とても注目していました。
そして、出場者名簿に亀戸さんの名前があるのを見て仰天しました。
ボディービルをやっているのは知っていましたが、日本クラス別選手権に出るほど強いとは知らなかったからです。
亀戸さんは奥さんと2人で試合の見学に来ていたようです。
デッドリフトのウォームアップは70kgから始めました。
70kgを5回挙げて、120kgを3回挙げて、150kgを2回挙げました。
150kgは1回の予定でしたが、思ったよりバーベルが重かったので、もう1回やる事にしました。
なんか、悪い予感がしました。
試技が始まりました。
第1試技は170kgです。
挙がるに決まっている重さですが、これを外したらスクワット170kgの記録が再び煙となって消えてしまいます。
200kgのバーベルに立ち向かうつもりで取り掛かりました。
足幅を決めて、バーベルシャフトを握り、腰を落として、背中を反ります、呼吸を整えて、一気に引き上げました。
170kgのバーベルは予想外に重かったですが、なんとか挙がりました。
判定は白旗3本です。
この時点で、スクワットの自己ベスト更新が確定しました。
席に戻ると、隣の船橋さんから、「重かった?」と聞かれました。
「はい、重かったです。」と答えましたが、本当に重かったです。
重そうにあげているように見えたそうです。
第2試技は180kgにしました。
スクワットが170kg、ベンチプレスが105kgなので、180kgが挙ればトータル455kgになるので、自己ベストをわずかに更新できます。
絶対に挙げてやると気持ちを作ってから試技場に入りました。
大根を引っこ抜くつもりで思い切りひっぱったら、180kgは意外と簡単にあがりました。
挙げ切った後、主審にアピールするために肩を返して、両膝をピンと伸ばして、「ダウン!」の合図を待ちます。
合図の前に少しでも足が動いたら失敗です。
合図でバーベルをゆっくり下ろし、判定を見ると白旗3本です。
やりました、トータルの自己ベスト更新です。
第3試技は190kgにしました。
船橋さんからは、「180kg軽かったね。あの調子なら190kgも簡単に挙がるよ。」と言われました。
僕としても絶対にあげるつもりでいました。
今日最後の試技だし、190kgが挙がればデッドリフトで自己ベスト更新です。
しかもこの190kgは去年10月の千葉県大会で3振した重量です。
仇を打つためにも絶対に引っこ抜きたかったです。
ですが、190kgは重かったです。
まるで床がバーベルに噛み付いて放さないみたいに、いくら引いても挙がりません。
この野郎!離せ!
と思いながら渾身の力を込めて引き続けましたが、やがて力が尽きました。
どのくらいの時間ひいていたのかわかりません。
自分では、4、5秒は粘ったつもりですが、本当の時間はあとでビデオを見てみないとわかりません。
デッドリフトの試技がすべて終わり、席を立つと亀戸さんがいました。
亀戸さんは船橋さんに軽く挨拶した後、僕に次のように言ってくれました。
ナイスファイトでした。
180kgがあんなに簡単に挙がるなら、190kgも行けると思ってましたよ。
船橋さんと同じ言葉です。
デッドリフトはまだリハビリ中です。
次の試合では絶対に190kgを引っこ抜いてみせたいです。
表彰式
その後は、後片付けをして表彰式がありました。
僕は今日は記録のことしか考えていなかったので、順位は全く考えていませんでした。
確か74kg級のマスターズ2には4人の選手がいたはずです。
試合の結果は壁にも貼り出されていますが、全く見なかったので、表彰式で名前を呼ばれるまで自分の順位がわかりませんでした。
結果は1位でした。
前にも優勝したことはありますが、その時はエントリーが僕しかいなかったので、自動的に優勝しました。
複数人で競って勝ったのは今回が初めてでした。
結果はスクワット170kg、ベンチプレス105kg、デッドリフト180kg、トータル455kgでした。
スクワットで自己ベストを5kg更新し、トータルで2.5kg更新しました。
目標はスクワット175kg、ベンチプレス110kg、デッドリフト190kgだったので、全部届きませんでした。
でも、今日はとても楽しかったです。
表彰式の後は、同じチームの3人(1人はベンチプレスの試合に出ていました)で写真を撮り、教え子の大学生の選手とも写真を撮りました。
船橋さんは家がぼくの家の近くなんですが、電車で来たというので、帰りは家の前まで送りました。
当たり前のことですが、失格になって帰るより、賞状をもらって帰る方がはるかに楽しいですね。
記録が更新できたときは、周りの人とも積極的に話をしようという気になり、知り合いが増えます。
負けて帰るときはそういう気分にもなれません。
また、試技は第3試技まで成功させるととても気分が良いですね。
僕は2016年の12月に初めてパワーリフティングの試合に出ましたが、あのときはデッドリフトで3本とも成功させる事ができました。
140kg、150kg、160kgです。
160kgが成功したときは本当に嬉しかったです。
今までパワーリフティングをしていて、あの時より嬉しかった事はないぐらいです。
次の千葉県大会はおそらく秋ですが、同じチームの人が、船橋さんの他にあと2人、7月のジャパンクラシック・マスターズに出ると言っています。
開催地は岩手です。
僕も今日の試合で基準記録はクリアしましたが、出るかどうかはわからないです。
遠いので、妻の同意が得られないと思います。
妻の同意が得られなかったら、千葉県大会に出ることにします。
昨日は、久し振りに自己ベストが更新できて楽しかったです。
次も頑張ります。
ありがとうございました。
内部リンク「2018年12月パワーリフティング千葉県大会に出場」
スクワットで、娘の前で3振したときの試合です。
内部リンク「日本クラス別ボディービル選手権に知り合いが出場!!」