小学生とオンラインゲーム その4(Nintendo Switchの見守り機能)

小学生とオンラインゲーム


こんにちは、鹿野一郎です。
今日は2022年4月6日の水曜日です。
娘のNintendo Switchに見守り機能を入れて、僕のiPhoneで管理する事になりました。
ゲームに関する、親と子の戦いは果てしなく続きます。

これまでの経緯

ある日、娘が任天堂Switchでオンラインゲームをやりたいと言い出しました。
僕も妻もダメだと断りましたが、僕の職場(予備校)で、高校生たちに聞いてみると、任天堂オンラインというサービスは小学生がやっても危険がないと思うという意見が多数派だったので、認める事にしました。

しばらくは平穏に過ぎましたが、ある日娘はヘッドセットをつけて、誰かと会話しながらゲームをしていました。
ボイスチャットは禁止というルールだったはずなのに、いつの間にかやっています。
妻に事情を聞くと、

トンボ
トンボ

知っている友達としかやらないから、イイでしょ!


と押し切られてしまって、認めたそうです。

それだけではありませんでした。
ゲームの時間をもっと長く取りたいと主張してきました。
聞くとそれまでは1日30分しか認められていなかったそうです。
オンラインで友達と一緒にゲームをしているのに、自分だけ先に抜けなければならないのがどうしても嫌だと言います。
これには参りましたが、妻と話し合いをした結果、土曜日と日曜日にちゃんと愛犬の散歩に行くならば、1日2時間までやって良いという事にしました。
土曜日か日曜日のどちらかしか散歩に行かなかった時は、次の週は1時間半で、土曜日も日曜日も散歩に行かなかった時は、次の週は1時間という事にしました。
さらに、ゲームをしていい時間は夜の9時までで、9時になったら残り時間があっても終了させます。
そして、ゲーム時間の繰り越しは認めないという事にしました。

娘はこの条件を全てのみ、土曜日も日曜日も愛犬の散歩に行くようになりました。
が、問題が起こりました。


娘がゲーム機を自分の部屋に持ち込むようになったんです。
それでは夜9時でちゃんとやめているのかどうかわかりません。
ゲームをリビングに持ってくるように言いましたが、聞く耳を持ちませんでした。
しかも学校や塾に行くときに、僕や妻が勝手に触らないように、どこかに隠しているようです。
もちろん、僕だって勝手に娘の部屋に入って探すような真似はしませんが、妻によると、パッと見ただけではゲームがどこにあるのかわからないそうです。

娘はゲーム機を自室に持ち込んだ理由を次のように説明しました。
友達のアイルちゃんが、お母さんから任天堂Switchの見守り機能によって自由を制限され、フォートナイトというオンラインゲームが出来なくなったから、絶対に見守り設定はして欲しくないという事です。

僕は何のことかわかりませんでしたが、任天堂Switchには保護者による見守り機能があるようです。
スマートフォンにアプリをダウンロードして、任天堂Switch本体とペアリングすれば、ゲームのプレイ時間を親が把握する事が出来ます。
プレイ時間の上限を決めて、警告を出すことも出来ますし、時間が来たら強制的にシャットダウンさせることも出来ます。
ボイスチャットを出来ないようにすることも出来ますし、特定のゲームをプレイ不可能にすることも出来ます。
また、動画の送信やSNSの利用を制限することも出来ます。
かなり細かく色々な制限が出来るようです。

例えば我が家の場合だったら、1日2時間まで、夜は9時までというルールなので、それを確実に守らせるためには、プレイ時間が2時間になったらシャットダウンする、夜9時になったらシャットダウンする、という設定にすれば良いのです。

娘の仲の良い友達が、親からの見守り機能で、フォートナイトが出来なくなったので、ボイスチャットの相手がいなくなったそうです。
ならばやめればいいのに、ゲーム上で知り合った人とボイスチャットをしながらゲームをしているようです。
それは完全にルール違反なので、やめさせようと思いましたが、娘はゲーム機をどこかに隠していて、絶対に僕達に渡そうとしません。
渡せば見守り機能を使ってフォートナイトを出来なくさせられると思い込んでいるんです。

妻がWi-Fiを止めるというアイデアを思いつきました。

もし娘が夜中までどこの誰だかわからない人とボイスチャットをしながらオンラインゲームをしているとしたら、事態は深刻です。
娘から腕力でゲームを取り上げる事はしたくないので、他の方法を考えていました。
すると、妻が夜9時になったら、家のWiFiのルーターのコードを抜くという荒技を思いつきました。
そうすると、オンラインゲームは出来なくなるのではないかと想像したんです。

でも、僕もわからなかったので、ちょっと不安はありました。
もしかしたら、任天堂Switch本体が、スマートフォンのように通信機能を持っていたら、Wi-Fiがないところでもオンラインゲームが出来るのではないか?、と。
でも、妻によれば、それはありえないそうです。
任天堂Switchはただのゲーム機で、スマートフォンのような月々の使用量、通信量の契約をしていないので、あり得ないと言います。
わからないので、インターネットで調べてみたら、フォートナイトなどのオンラインゲームは、Wi-Fiがないところでは出来ないとわかりました。

家のルーターのコードを抜くと、家でスマートフォンを見る時にもWi-Fiが使えなくなります。
僕は自宅ではデスクトップパソコンで、有線でインターネットをしているので、Wi-Fiを切られても困りません。
でも、Wi-Fiを切ってしまうと、妻が、普段はノートパソコンでインターネットをする事も出来なくなります。
結構副作用の大きい措置です。

ですが、のちに妻がある発見をしました。
今のルーターの設定は妻がやったんですが、ルーター本体ではなく、スマートフォンでアプリをダウンロードして、それで設定したそうです。
そのアプリを使えば、任天堂SwitchだけWi-Fiから締め出す事が出来るのではないかと考えたようです。
そうしたら出来る事がわかりました。
妻によると、ルーターには実に多くの機器が接続されているそうです。
使っていない物まで含めると、デスクトップパソコンが2台、ノートパソコンが4台、タブレットが1つ、スマートフォンが5台、それと任天堂Switchが登録されていました。
試しに以前僕が使っていたもので、今はリビングで全員が使えるノートパソコンをWi-Fiから締め出してみました。
すると、本当に電波がゼロになり、インターネットに接続出来なくなりました。

これはとても助かります。


毎日夜9時になったら、この方法で任天堂SwitchだけをWi-Fiから締め出せば、他のパソコンでのインターネットは出来て、任天堂Switchだけ出来ない状態になります。
元々娘とはゲームは9時までという約束になっているので、娘が文句を言える筋合いはありません。

ルーターのコードを抜く場合は、娘がコードをつないで仕舞えば意味がないですが、妻のスマートフォンの中のアプリを操作して任天堂Switchを締め出すというのは、娘にしてみれば対抗手段がない訳です。
かなり効果的な方法だと思いました。

以前僕が使っていたパソコンです。今はリビングにあり、主に娘が使っています。

見守り設定をするからスイッチを出せと要求しました。

ある日、僕は娘の部屋のドアをノックして、廊下から次のように言いました。

鹿野一郎
鹿野一郎

スイッチに見守り設定をするから、スイッチを貸して。

当然娘は断固拒否です。
フォートナイトが出来ないようには絶対にしないと説明しましたが、聞く耳を持ちません。
娘の友達のアイルちゃんが、親から見守り設定をされて、フォートナイトが出来なくなったのは、フォートナイトが出来ない設定にしたからであって、見守り設定をすれば必ず出来なくなる訳ではないといも説明しましたが、断固拒否です。

なので仕方なく、僕は次のように言いました。

鹿野一郎
鹿野一郎

じゃあ、仕方がない。
スイッチをWi-Fiから締め出してインターネットに繋がらないようにするよ。

娘からは何の返事もなかったので、僕は自分の部屋に戻りました。
娘にしてみれば、僕の要求を受け入れるしかありません。
要求を拒否したら、二度とオンラインゲームが出来なくなるからです。
妻は不安を感じていたようですが、娘は絶対に僕の要求に応じます。
問題は、素直に応じるか、暴力的に暴れながら応じるかです。

翌日、僕が自分の書斎でデスクトップパソコンで、「ランボー怒りの脱出」(1985年)のDVDを見ていると、娘が僕の部屋のドアを開けて次のように聞きました。

トンボ
トンボ

パパ、ひょっとして、スイッチがインターネットに繋がらないようにした?

僕は一言、「したよ。」と答えました。
娘は一度引っ込みましたが、5分ぐらいしたらまた僕の部屋に現れました。
手には任天堂Switchを持っています。
そして、「はい。」と言って僕に差し出しました。


思った通りです。
しかも素直に応じてくれました。
娘が差し出した任天堂Switchをみると、本体は歪んで湾曲しており、ガラスにはヒビが入っていました。
随分とランボーに扱っているようです。

僕はすぐに任天堂Switchと僕のiPhoneを持って下に降りて行き、妻にWi-Fiを復旧してもらいました。
iPhoneの見守りアプリが表示している暗証番号を任天堂Switchに入力してペアリングは終了です。
ゲーム時間は1日2時間まで、お休みアラームは午後9時に設定しました。
その時間になったら強制的にシャットダウンする設定にしようと思っていたんですが、娘がそれだけは勘弁してというので、とりあえず、強制終了の設定にはしませんでした。
でも、今後は毎日何時間ゲームをしていたのかが、僕のiPhoneに送られてくるので、絶対に嘘はつけません。

今僕が使っているパソコンです。なかなかの処理能力です。

ボイスチャットについて

ボイスチャットを禁止する事も出来ましたが、今回は時間の設定しかしない事にしました。
今後、娘が何らかの良くない行動を取ったならば、その時にボイスチャットを封じようと思います。
娘は一時は、ボイスチャットで知り合った人とLINEの交換をして交流していたようですが、僕と妻でその危険性を説明したら、やらなくなったようです。
相手は自分の写真まで送ってきています。
娘は相手がいうプロフィールを信じています。
36歳の女性だという事をです。
でも、おそらく嘘だと思います。
なので、ある日、夕飯の時に娘に次のように言いました。

鹿野一郎
鹿野一郎

もしその人とやり取りをしていて、何かが変だと思ったら、相手に写真をまた送ってもらいな。
その写真は今すぐテレビの1チャンネルをつけて、テレビが背景に映るように写真を撮り、それをそのまま送るように言いな。
それですぐにその写真が来るなら、その人が送ってきた写真は本人に間違いないけど、なりすましだったら絶対に写真は送れないはずだ。
なんだかんだと言い訳をつけて、今は送れないとか言うだろうから、そうなったら完全に偽物だとわかるよ。

娘には防犯についてよく話をします。
ネットで知り合った人が悪意を持った大人で、子供を狙っている可能性は高いと思いますが、中には例外もあるかも知れないです。
なので、全否定するよりは、真偽の見分け方について一緒に考えたいと思いました。

前にSNSでのグルーミングについてのNHKの番組を見ました。
グルーミングというのは、悪意を持った大人が子供を巧妙に手名付けて、食い物にする行為の事です。
番組では、14歳の女子中学生というTwitterの架空のアカウントを作って、「友達欲しい。」と呟きました。
するとたったの2分で12人からメッセージが届いたと言います。
そのうちの11人は露骨な欲望剥き出しの、目を覆いたくなるようなメールを送ってきたそうですが、1人だけ紳士的な態度の人がいたそうです。
40代のサラリーマンで、中学生の息子がいるというのです。
番組のチームは、その自称サラリーマンを何度か連絡をとりました。
最初は悩みを聞いてくれる優しいおじさんだったんですが、次第にある方向へ誘導するようになります。


そしてとうとう会おうと言い出してきました。
番組のチームが実際に行ってみると、現れたのは30歳の独身の男でした。
男は自分がしていることが悪いとは思わない、今後も続けると言っていました。
日本ではグルーミングを取り締まる法律がないんですが、ヨーロッパだとグルーミングの結果、子供に会ったら逮捕とか、グルーミングを始めたら逮捕という国もあるそうです。
日本では法律が追いついていないので、自分の身は自分で守るしかないです。
一番確実なのは、ボイスチャットを出来ないようにしてしまう事ですが、それをすると友達とのプレイも出来なくなってしまうので、まだそこまではしないです。

近所の公園です。

新学期が始まれば、ゲーム三昧も終わるでしょう。

娘は小学校を卒業してからゲーム三昧の日々でした。
最初は塾に行くのも嫌がっていましたが、実際に通ってみると楽しいようで、塾にはちゃんと行っています。
宿題もちゃんとやっています。
たまに数学を教えて欲しいとも言われます。


娘は春休みの間は、昼夜が逆転する生活をしていました。
夜は3時頃まで起きていて、朝は12時まで寝ています。
妻は常にイライラしていましたが、学校が始まればそんな生活は自動的に終わるので、気にする事はないと言ってきました。


中学に上がれば、部活にも入るので、学校から帰って来るのは5時とか、6時ぐらいでしょうか?
最近はコロナの関係で部活も縮小しているので、5時頃には帰ってくるんでしょうか?
週に2回塾に通い、週に1回トランポリンの教室に行きます。
おそらく塾やトランポリンがある日は家でゲームなんかやる時間はなくなるでしょう。

妻は娘がネトゲ廃人になってしまうと心配していましたが、そんな事はあり得ないです。
娘が学校にも塾にも行かないニートで、朝から晩まで部屋でゲームをしているんだったら、本当にネトゲ廃人になる可能性があると思いますが、学校に行って、部活をやって、塾にも通って、トランポリンも習っている中学生が、ネトゲ廃人には絶対ならないと思います。

ただ、娘が将来なりたい職業は、プロゲーマーかYouTuberだそうです。
娘はよくリビングのパソコンで、YouTubeのゲーム中継を見ています。
きっとそれをやりたいんでしょう。


プロゲーマーも、YouTuberも大変な仕事ですよね。
普通に働く方が遥かに楽だと思います。

前に、パチンコだけで生計を立てている若者を取材した番組を見た事がありますが、本当に大変な生活だなと思いました。
ああいう暮らしをするならば、普通に働いた方が余程楽だと、本気で思いました。

いつか娘にもそれがわかる日が来ると思います。

まあ、僕は母の希望に逆らってサラリーマンにならずに予備校講師になった人間なので、娘が僕や妻の希望に逆らって違う道に行くとしても、止めるつもりはないです。
本当に覚悟が決まっているんだったら、応援するしかないと思います。
でも、きっとプロゲーマーやYouTuberになりたいと言っているのは今だけだと思います。

印旛沼に沈む夕日です。

最後になりますが、任天堂Switchの見守り機能はかなり優れていると思います。
また、使う子供たちもなかなかしたたかで、インターネット上ですごい掲示板を見つけました。
親の見守り機能をかいくぐって、ゲームに課金する方法はないか?というものです。
実はあるみたいです。
それを読んで、敵もさるものと思いました。

ゲームに関する、子供と親の戦いに終わりはないのかも知れないです。
ありがとうございました。

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