僕のダンベル その11(ダンベルの今昔)

ダンベル ダンベル

こんにちは。鹿野一郎です。
昔のダンベルと今のダンベルについて話したいと思います。
僕が持っているダンベルは、昔のダンベルです。
ダンベルバーに、穴のあいた円形のプレートを何枚かつけて、カラーでプレートを止めるタイプの物です。
19歳の時に、一番最初に買ったバーは、カラーがねじ式でした。昭和59年のことでした。
下の写真はその時買ったものではありませんが、下の写真と同じタイプのものでした。

その当時のバーは使っているうちに、手の油で黒く汚れて行きました。
汚れてしまうと、どんなに拭いても綺麗になりませんでした。
昭和の頃のダンベルやバーベルはそのようにして、使い込むほど汚くよごれていきました。
市民体育館のトレーニングルームに置いてあるバーベルでも、同様でした。

僕は34歳の時にバーをもう一本買いましたが、これはカラーがスクリュー式のもので、ネジ式のものよりも確実にプレートを押さえてくれるので、カールなのでどんなに激しく使ってもプレートが外れる心配は無くなりました。下の写真が34歳の時に買ったバーです。

古いネジ式のバーでもプレートが外れたことはありませんでしたが、外れそうになったことは何度もありました。
ネジが緩んでプレートが外れそうになっても、バーの一番端にストッパーがついていたので、余程ネジが緩まない限り、外れる心配はありませんでした。
活字だとわかりにくいと思いますが、バーには溝が彫ってあって、ネジはその溝に合わせて締めます。
ネジが緩むとカラーはその溝に沿って外側にずれますが、溝がバーの先端で終わっているので、そこにぶつかるとカラーも止まるようになっていました。
プレートを交換する時は、ネジを完全に緩めてしまえば、当然バーから外れます。
でもトレーニングの最中うにプレートがバーから外れて吹っ飛ぶということはなかなか起こらないと思います。

でも安全性ではスクリュー式の方が確実に上です。
そして驚いたのは、その時に買ったバーはどんなに使っても手の油で汚れなかった事です!
今のダンベルやバーベルは全てそうなっていると思いますが、表面に何かの加工がしてあるのでしょうか。
使っても汚れないバーはとても嬉しかったです。
ここまでが古いダンベルの話です。

それに対して今時のダンベルは違います。
プレートをバーに差し込むのではなく、ピンの抜き差しで簡単に重量を変更できるダンベルが流行っています。
パワーブロック、ブロックダンベルと呼ばれるものです。
見た目はダンベルっぽくなくて、鉄のブロックのようです。
でも一つの塊ではなく、いくつものパーツからなっています。
知らない人はインターネットで検索してくれればすぐにわかりますが、一応活字で説明してみます。

例えば、ある箱を開けたら、中からまた箱が出てきたとしましょう。
その箱を開けるとまた箱が出てきて、それを開けるとまた箱が出てくるという感じです。
このようにしてパワーブロックと呼ばれるダンベルは大きさがわずかに異なる鉄のパーツからなっています。
実物を知らないので、いい加減な数字を出して例えますが、1個2kgのパーツ10個から成るダンベルがあった場合、全てのパーツが合体した状態で使えば20kgのダンベルです。
でもピンの抜き差しで、一番外側のパーツだけを取り外して使えば18kgになります。
以下同様に、軽くする時はピンの抜き差しで、外側のパーツを順番に外していけば、2kgから20kgまで均等に重量が組めるというものです。
見た目はダンベルっぽくなく、ブロック状をしています。

僕がこれを初めて見たのはゴールドジムでトレーニングをしている時でしたが、床に置いてあるそれが何なのか知らなかったので、まさかダンベルだとは思いませんでした。
しかし、これは重量変更がとても楽なので、若い人にとってはダンベルと言ったら、昔のダンベルではなく、パワーブロックのことのようです。
他にも見た目がもう少しダンベルっぽくて、ダイヤルをひねる事で脱着ができて、素早く重量変更できるものもあるようです。

重量変更の手間について話しましょう。
ダンベルは通常2個同時に使いますよね。それをダンベルA、ダンベルBと名付けましょう。
例えばカールが終わって、次にショルダープレスをしようと思ったとき、もっと重くする必要があるので、プレートを追加します。
昔のダンベルだと、この時の作業は以下のようになります。

ダンベルAの右のカラーを外す。ダンベルAの右側にプレートを追加する。ダンベルAの右側にカラーをつける。
ダンベルAの左のカラーを外す。ダンベルAの左側にプレートを追加する。ダンベルAの左側にカラーをつける。
ダンベルBの右のカラーを外す。ダンベルBの右側にプレートを追加する。ダンベルBの右側にカラーをつける。
ダンベルBの左のカラーを外す。ダンベルBの左側にプレートを追加する。ダンベルBの左側にカラーをつける。

このように12もの作業が必要になるのです。
セットごとに重量を変えるピラミッド方式などをやっている時は、とても面倒です。
それに対してパワーブロックならば、作業は以下のようになります。

ダンベルAのピンを抜く。ダンベルAのピンをさす。
ダンベルBのピンを抜く。ダンベルBのピンをさす。

昔のダンベルと比べると、明らかに楽ですよね。
AmazonやYouTubeの口コミを見ても、パワーブロックを悪く言う人は見たことがないので、これからダンベルを買う人は、こっちの方が良いのかも知れません。
形がブロック型なんですが、トレーニングをしにくい事はないようです。
他にもブロック型のダンベルの利点はありますが、トレーニングをしっかりやっている人でないと、オン・ザ・ニーがとても楽だと言っても意味がわからないと思いますので、それは省略します。

僕は紙の辞書を使って受験勉強をしていましたが、僕がすっかり大人になった頃、電子辞書が発売されました。
電子辞書のことを最初はウサン臭いと思っていましたが、今ではすっかり電子辞書が主流になり、紙の辞書を持ち歩いている高校生などは皆無と言っても間違いではないでしょう。
もしかしたらダンベルも、そのうちパワーブロックばかりになってしまって、昔のタイプのダンベルは無くなってしまうのでしょうか。

しかし、昭和世代の僕はあえて言わせて貰います。
古いダンベルにも良い点が一つあります。
しかも見逃せない大きな利点です。
将来、あなたがバーベルシャフトを買う事になった場合、古いタイプのダンベルならばプレートを全てそのままバーベルに流用することができますが、パワーブロックの場合はこれは不可能なのです。
例え50kgのパワーブロックを2個持っていても、バーベルシャフトを買ったら、またプレートも買わなければならないのです。
せっかくの重さをバーベルに使えないなんて、恐ろしくもったいないと思います。
ここまで考えるなら、古いタイプのダンベルの方が良いかも知れませんよ。

それともう一つ。インターネットなどを見ていると、新しいブロック状のダンベルやダイヤル式の可変ダンベルは、しっかりした物でないと壊れることもあるそうです。
トレーニング中にダンベルが壊れてしまったら、怪我をする可能性もあります。
これは気をつけたいですね。鉄の塊が壊れるとは考えにくいですが、何か鉄とは違う部品を使っている部分があるのでしょうか。
その点、昔ながらのバーとプレートのダンベルならば、ダンベルが壊れるということはまずあり得ないので、安心だと思います。
カラーが外れてプレートが落ちたら怪我の原因になりますが、スクリュー式のカラーならば、まずそれもあり得ないと思います。

こんなふうに僕は、あくまでも古いダンベルの肩を持ちますが、もしパワーブロックを使ったら、コロッと態度が変わり、逆の事を言い出すかも知れません。
現に、インターネット上にはそのような口コミもあります。

まあ、僕の場合はダンベルよりもバーベルをメインとしたトレーニングをしているので、ダンベルにはそれほどこだわりがないのも事実です。
以上、昭和世代の男のささやかな自己主張でした。
ありがとうございました。

僕のダンベル その12へつづく

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