ハイバーとローバー

スクワット

こんにちは、鹿野一郎です。
僕は毎週月曜日にジムに行って、スクワットとベンチプレスをします。
ジムに行くのは週に一回だけです。
家の近くの24時間ジムに通っています。
昨日、2021年4月26日にはスクワットで185kgを2回挙げ、自己ベストを更新できました。
それまでの最高は180kg2回で、185kgのバーベルは担いだことすらありませんでした。
(ハーフスクワットでは、220kgまで担いだ事がありますが、フルスクワットでは初めてでした。)
それが2回も挙がって、昨日は良い1日になりました。
僕のパワーリフティングの試合でのベストは165kgなので、それを20kgも更新したことになります。
次の試合では絶対に185kg以上の重さでスクワットを成功させたいです。

昨日、スクワットをしていてあることに気づきました。
もしかしたら、この気づきによって、もっとスクワットの記録を伸ばせるかも知れないと思いました。
今日はその話をしたいと思います。

1 ハイバーとローバー

皆さんは、ハイバーとかローバーという言葉を知っていますか?
(この文章を読んでくれている人がいるのかという問題は常にありますが、いつかは誰かが読んでくれると自分に言い聞かせて文章を書いています。)
ローバーと言ってもイギリスの車ではありません。
スクワットをするときに、バーベルを担ぐ位置が高いか低いかということです。
僕もそんなに詳しくないんで、偉そうなことは書けませんが、知っている範囲内で書かせてもらいます。
バーベルを担ぐ位置が高いか低いかで、トレーニングの効果に違いがあるそうです。

まず、僕が初めてハイバーとローバーについて知ることになったのは、2004年に成田市体育館のトレーニングルームで老師に出会った時でした。
その頃の僕は左腕から首筋にかけて長期間怪我をしていてベンチプレスができず、代わりにスクワットばかりやっていました。
どこまでしゃがめば良いかわからなかったので、適当にやっていましたが、とてもしゃがみが浅く、いわゆるハーフスクワットでした。
バーベルの重さは、最初は100kgぐらいでしたが、どんどん重くなっていき、最後は220kgまで行きました。
でも、ハーフスクワットなので、ちっともすごくありません。

その時、老師に声をかけられ、しゃがみが浅いということと、シャフトを担ぐ位置が違うという事を教わりました。
老師とは、当時成田市体育館でトレーニングボランティアをしていた老人で、僕をパワーリフティングの世界に引き込んでくれた人です。
僕はその当時、ほとんど首でシャフトを担いでいました。
なので首が痛くて仕方ありませんでした。
バーベルシャフトに取り付けるスポンジ製のクッションを使っていましたが、老師はクッションは試合で使えないと言います。
なんの試合かと思ったらパワーリフティングの試合でした。
僕はこの日、初めてパワーリフティングという競技を知ることになりました。
バーベルを首で担ぐのではなく、背中で担ぐんだと言われました。
腕の関節が固かったので、あんまり低い位置で担ぐ事はできませんでしたが、背中で担ぐと、首で担ぐよりもバーベルシャフトとの接地面積が増え、圧力が下がるので、全く痛くありませんでした。
それがローバーの担ぎ方でした。

ハイバーとローバーにはいくつかの違いがあるそうですが、当然重心の位置はハイバーの方が高くなり、ローバーの方が低くなります。
それだけでなく前後の重心の位置も代わり、ハイバーよりもローバーの方が重心の位置が後になります。
ローバーでスクワットをすると、主に大腿四頭筋を使うことになり、大腿四頭筋の発達が期待できるようです。
それに比べてハイバーでスクワットをすると、脚だけでなく腰や背中も使うんじゃないかと思っています。

2 ローバーからハイバーに変わる変則フォーム

僕自身はスクワットを始めるときは、ローバーで担いでいるんですが、スクワットを終えて立ち上がるとハイバーに変わってしまっています。
毎回そうです。
しゃがんで立つ間にバーベルシャフトの位置が変わるんです。
これは前からなんとなく気づいていましたが、昨日185kgのバーベルを挙げたときにこの事をはっきりと自覚できました。
185kgのバーベルは、僕にはとても重くて、まるでスローモーションのようにゆっくりしか立ち上がれませんでした。
ゆっくり立ち上がるため、細かい動きが良くわかりました。
ローバーに担いでしゃがんだ後、上体を固定してそのまま立ち上がればローバーのスクワットになるんですが、僕はここで必ずわずかに前傾姿勢をとります。
無意識のうちにそうなるんです。
脚の力だけで立ち上がるのは大変なので、上体を前傾させながら腰を上げていき、最後は上体を起こす力を使ってバーベルを持ち上げます。
足だけでなく、背中を使って挙げているような感じです。
上体を前傾させるときに何故か、バーベルの位置がローバーの位置からハイバーの位置に変わるんです。
もしかしたら前傾するときに首が丸まって、シャフトが背中から首の方へ滑り落ちるような感覚なのかも知れません。
これは真横からビデオで撮影するか、詳しい人にじっくり見てもらわないと真相はわからないと思います。

これは決して良いフォームではないはずです。
少なくともボディービルやフィジークみたいなボディーメイク系の競技の視点から見たら、絶対にまずいフォームです。
それは大腿四頭筋から負荷が抜けているからです。
ボディーメイクをするならば、スクワットは大腿四頭筋をターゲットとしてやるべきだと思います。
でも僕はパワーリフティングをしているので、筋肉の肥大よりも、競技での重量の追求を優先しています。
なので、脚の力だけではなく、背中を起こす力も利用して持ち上げる方が良いと思っています。
この方が重いバーベルを挙げられるのは、少なくとも僕の場合は間違い無いからです。

3 バーベルが途中で下がったら失敗

パワーリティングの試合では、バーベルを持ち上げている最中に、途中で一度でもバーベルが下がったら失敗になります。
なので、上体を前傾するときは注意が必要です。
上体だけを前傾させると確実にバーベルの位置は下にさがります。
そうなったら失敗なので、そうならないように上体を前傾させながらも立ち上がり、バーベルが挙がり続けるようにしなければなりません。
別にこの事を意識した事はありませんが、バーベルが下にさがったという理由で試合で失敗を取られた事はないので、この部分は問題ないようです。
でも、前傾が大きすぎて、失敗を取られる選手を試合で見たことがあるので、あまり大袈裟にやってしまったらアウトのようです。

ローバーで始めたスクワットが、終わったらハイバーになっているというのは、今のところ自分では直さなければいけないとは思っていませんが、一流の選手や指導者に見てもらったら、今すぐ直せ!と言われてしまうかも知れません。
でも、今は記録が伸びているので、このまま行きたいと思っています。
もし記録が伸びなくなって行き詰まったら、そのときはプロのトレーナーの指導を受けたいと思います。

4 補助セットでローバーを試してみたら

今日はスクワットのメインセットが終わった後、補助セットは重さを120kgまで落としてやりました。
先週は補助セットを135kgでやったんですが、重すぎて10回5セットなんてできなかったので、今日は軽くしました。
そして、軽くしたんだからということで、50本すべてローバーのままでスクワットをしてみました。
確かに重心が後ろに下がり、大腿四頭筋だけで体を持ち上げているのがわかりました。
普段はやらないフォームなので、脚がパンパンになって、完全に出来上がってしまいました。
このようなフォームでトレーニングをすると、今までより大腿四頭筋への刺激は強くなると思います。
そして、ローバーからハイバーへの変則型だけでなく、きっちりとローバーのスクワットもやった方がトレーニングの幅が広がり、パワーアップにも良い影響を与えるのではないかと考えています。

昨日はスクワットで185kgを挙げて自己ベストを更新しましたが、あまりにもバーベルが重くて、スローモーションになったため、自分のフォームの変則性をはっきりと自覚することができました。
これからは補助セットは全てきっちりとローバーでやるつもりです。
そして記録が伸びる限りは今のフォームを維持しますが、将来記録に伸び悩むことになったら、プロのトレーナーにフォームを見てもらって、いろいろ直してもらいたいと思っています。

これが昨日気づいたことでした。
記録が伸びただけでなく、さらに記録を伸ばすヒントも見つけられたようで、昨日は本当に良い1日でした。
パワーリフティングは楽しいですね。

ありがとうございました。

内部リンク。2021年4月26日スクワットで自己ベスト更新

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