こんにちは、鹿野一郎です。
今日は2023年1月9日の月曜日です。
僕には中学一年生の娘がいます。
去年の10月18日から不登校になっていしまいました。
原因はいろいろあるようですが、まだ話してくれません。
でもいじめとかがあった訳ではないようです。
不登校の初日は、なかなか起きてこないので、起こしに行ったら、頭が痛いから休むという具合に始まりました。
翌日も頭が痛いと言って学校を休みました。この日は塾も休みました。
欠席3日目には、娘をこどもクリニックに連れていきました。体はどこも悪くないようでした。
その後、4、5日続けて学校に行ったものの、また頭痛が再発して行かれなくなりました。
その後、佐倉市が不登校の小中学生向けに実施している適応指導教室というところに通うようになりました。
そこには不登校の小中学生が20余人在籍しています。
適応指導教室には時間割というものは特に存在しなくて、基本的に子供たちは自習をしにいきます。
学校で配られているワークやプリントをやるための場です。
子供たちがやったワークやプリントは、適応指導教室から学校に提出してもらえます。
適応指導教室に行った日は、一応別枠ですが学校に登校した日数としてカウントしてくれます。
娘は週に1回学校に行き、残りは適応指導教室に行くという感じになりました。
登録している小中学生が20人余りいても、いつも20人揃っているわけではありません。
大体、5、6人しかいないそうです。
娘はそのような少人数の集まりの方が学校より楽しいそうです。
娘は学校に行くと、精神的にも肉体的にも疲れるようで、翌日は昼まで起きてくる事ができません。
初めのうちは学校に行くと頭が痛くなったようですが、最近はそうではなくなって来ました。
明日が始業式なので、明日ちゃんと行ってくれるかどうかが注目のポイントです。
でも、我が子が不登校になってみて、不登校というものにも千差万別あり、自分が想像していたものと、我が子の実態があまりにもかけ離れているので、少々戸惑っています。
不登校と高校受験
不登校という言葉の厳密な定義はわかりません。
何度か読んだ事がありますが、きちんと覚えていません。
確か、病気・経済的理由以外の理由で年間30日以上欠席した子が不登校だったと思います。
うちの子は去年は30日以上休んでいるので不登校だと思います。
でも、ここで不思議な事があります。
小学校の卒業式で、6年間皆勤賞だった子が何人か表彰されたんですが、その中には明らかに無欠席ではなかった子が含まれていた事です。
もしかしたらコロナが理由で欠席した場合は「欠席」としてカウントされないのかも知れないです。
学校から配られているプリントでは、熱がある場合、鼻水が出る場合、咳が出る場合、頭痛がある場合などは学校に来ないようにと書いてあります。
そんなのを真面目に守っていたら、慢性鼻炎の子供は学校に行かれなくなってしまうと思いますが、プリントにはそう書いてあるそうです。
そして娘は毎回、「頭痛」を欠席の理由としています。
もう40日以上休んでいると思うんですが、これがすべてコロナ関連という事で欠席にカウントされていないならば、不登校ではないということになります。
実は、これはとても大きな問題を含んでいます。
千葉県の公立高校の場合は、原則として不登校の場合は合格できません。
入学試験は英語、数学、国語、理科、社会の500点満点で行われます。
それに内申点が加わります。
内申点が何点だったかよく覚えていませんが、塾からもらった書類には150点前後と書いてあったような気がします。
でも、高校別に選抜基準を調べてみると、例えば3年間で30日以上の欠席がある場合は、審理の対象にするというような事が書かれています。
ネットで調べた限りですが、審理の対象になった場合は、まず不合格になると思っておいた方が良いようです。
どこの学校だって、わざわざ不登校の子供を入学させたいとは思わないでしょう。
これは学校によって基準は異なり、1年で10日とか、3年で50日とか、まちまちです。
ですが、僕が調べたおよそ20の高校では、全ての高校で不登校の生徒は審理の対象になってしまいます。
では、不登校の子は高校に行かれないのかというと、そうでもないんです。
選択肢は恐ろしく狭くなりますが、一応あります。
ズバリ言ってしまうと、入試の偏差値が低い高校は不登校の中学生に寛大です。
もっというと、その学区で最もレベルの低い高校は不登校児を寛大に受け入れてくれます。
私立も同じです。
難関校は当然として、普通の高校も不登校には厳しくて、まず弾かれてしまいます。
つまり、不登校の中学生が高校に行こうと思ったら、大学進学実績がほとんどないような高校にしか行かれなくなるのです。
僕は自分の娘が不登校になるまでこの事を知りませんでした。
僕の大学時代のアルバイト仲間の1人で、長男が不登校になってしまっていた友達がいます。
その子は中学には行かれませんでしたが、なんとか高校には通う事ができ、千葉市の泉高校に通いました。
高校3年生の時に僕が勤めている予備校に入ってきて、僕の授業を受けていました。
僕はその時不思議でした。
友達は塾で国語の先生をしていた人です。
なぜその長男が泉高校に通っているんだろうかと不思議でした。
千葉市では泉高校といえば、名前を書けば受かる(と言われる)ような簡単な高校です。
いくら不登校でもそこまで学力が下がる事はないだろうと思っていたんですが、学力ではなく出席日数の都合でそこにしか行かれなくなったんです。
友達の長男は、最終的に1浪して大学に進学しました。
娘にもこの話はしていますが、まだ中学一年生で子供なので、なんとも思っていないようです。
不登校と引きこもり
娘が不登校になってしまった頃、僕は暗黒の気分になりました。
中学に行かないという事は、高校にも行かないという事だと思っていました。
ならば中学を出て働くのかというと、おそらくそれも面倒だからしないのではないかと思いました。
ということは、引きこもりですよ。
我が子が15歳で中学を形だけ卒業した後、引きこもりになって部屋から出てこなくなってしまうのかと思ったら、絶望的な気分になりました。
ドラマでよく見ますね。
部屋から全く出てこないので、部屋のドアの前に食事を置いておくと、いつの間にか平らげてなくなっているというアレですよ。
我が娘が2年後にアレになるのかと思ったら、何もかもやる気がなくなってしまいました。
まず、仕事に出かける意欲がなくなりました。
もちろん仕事に行っていますが、働く意欲はなくなりました。
うちの子が不登校なのに、何故よその子の大学受験のために授業をしなければならないのか?
そんな思いがありました。
また、筋トレをする意欲もなくなってしまいました。
パワーリフティングで自己ベストを更新する事が無上の喜びでしたが、娘が不登校になってしまったら、そんな事はどうでも良くなってしまいました。
妻は僕よりもはるかにメンタルをやられて、弱気なことばかり言います。
ですが、時間の経過とともに、そのような暗いイメージと、娘の現状に大きな開きがある事がわかってきました。
まず第一に、娘は不登校なのに高校や大学に進学する意欲があります。
これはとても不思議なことなんですが、事実です。
娘と2人で焼肉を食べに行った時、娘は大学で知り合った彼氏と長く付き合って結婚したいと言っていました。
思わず僕は、
あれ?大学に行くんだ。
中学を出たら働くのかと思っていたよ。
と言ってしまいました。
すると娘は「そんなに長く休まないよ。」と言っていました。
去年の年末の様子だと、週に1回は学校に行って、残りの曜日は適応指導教室に行って勉強しています。
自宅では全く勉強していませんが、一応引きこもりではなく、外には出ています。
それだけではありません。
娘と最も仲の良い友達のサリーちゃんは、うちのすぐそばに住んでいて、うちと同様に犬を飼っています。
夕方の犬の散歩は娘とサリーちゃんでお互いに誘い合って一緒に行っています。
それだけではなく、娘はかなり活発に友達と一緒に外で遊んでいます。
昨日の1月8日の日曜日は、娘、サリーちゃんとさらに2人の友達の4人で稲毛のアクアリンク千葉までアイススケートをしに行きました。
僕が車で4人を送迎しました。
今日は娘はサリーちゃんと2人で映画を見に行っています。
不登校の子にしてはやたらと元気で、遊び回っています。
ひきこもりとは全く違う存在です。
あんなに元気があるのにどうして学校に行かれないのか不思議でならないです。
明日は始業式なので、おそらく学校に行くでしょう。
でも、明後日からはまた適応指導教室になるかも知れないです。
どっちでも良いからとにかく外に出て欲しいというのが妻がいつも言っていることです。
それだけでなく、最低限の家の手伝いはして欲しいそうです。
食後の食器洗い、風呂の準備、セキセイインコの世話、愛犬の散歩などです。
でもそういう家の手伝いは何もせず、脱いだら脱ぎっぱなし、食ったら食いっぱなし、勉強もせず、スマートフォンを見ているか、漫画を読んでいるか、友達と遊びに出かけているかのどれかです。
引きこもりになるのと比べたら、よほどマシなんですが、なぜ学校に行かれないのか不思議でならないです。
僕が中学生だった頃は、学校が荒れていました。
僕が在学していた3年間で体育館が2回放火されて全焼し、職員室も放火されて全焼しました。
また、テニス部の部室が襲撃されて、ラケットなどの備品が粉々に破壊されたこともありました。
学校には恐ろしい不良連中がいて、僕は理不尽な暴力に耐えていました。
それでも不登校にはなりませんでした。
自分の中学時代を思い出してみる限り、学校中から村八分にされない限り不登校にはならないような気がします。
娘は学校には行かないけれど、学校の友達とは積極的に遊んでいます。
ではどうして学校に行かれないのか?
とても不思議です。
娘に理由を聞いても教えてくれません。
どうせくだらないと言って馬鹿にするだけだから教えないんだそうです。
娘の話を聞いて、くだらないと言って馬鹿にしたことはないと思うんですが、教えてくれないです。
教えてくれない限り、この問題は解決しないと思うんですが、教えてくれる兆しはないです。
中学の不登校と、大学の留年
僕は大学で2年留年しました。
理由は、アルバイトの学習塾講師に熱中しすぎて、大学に行かなくなってしまったからです。
塾講師のアルバイトはものすごくお金になりました。
アルバイトを始めてすぐに僕はオーディオセットを買い、自分用のビデオデッキを買い、レーザーディスクのデッキを買い、40インチのプロジェクションテレビを買い、車の免許を取って、車を買い、バイクの免許を取って、バイクを買いました。
今から考えると恐ろしく金回りの良い大学生でした。
その代償として、大学を2年留年してしまいましたが。
親には莫大な経済的、精神的な負担をかけてしまいました。
それだけ稼いでいるなら、学費ぐらい自分で払えという話ですよね。
僕が親だったらそう言うと思います。
でも、あの当時の母にはそれが言えなかったんでしょう。
その後、僕は予備校講師となり、毎月食費として家にお金を入れることにしました。
マンションを買って家を出た後も、毎月一回は実家に帰って手渡しで食費を入れていました。
それは結婚するまで12年間続きました。
留年によって余計に払わせてしまった学費をはるかに上回る額を返せたので、少しは自責の念も薄れました。
僕は大学で2年留年したため、大手の電機メーカーや自動車メーカーなどに普通に就職する道が閉ざされました。
自分でやったことなので仕方ないです。
でも僕が一番やりたかったのは、サラリーマンではなく、予備校講師だったので、就職活動はせずに予備校に挑戦しました。
そして現在に至ります。
中学生が1年間に学校を30日休むのと、大学生が大学を2年間サボって2年留年するのでは、後者の方がはるかに馬鹿だし、大きなペナルティーがあって当然だと思います。
でも、実際は前者の方が大きなペナルティーがあります。
普通のレベルの高校に進学する道が閉ざされて、私立でも公立でも、偏差値が最低レベルの高校にしか行かれなくなるというのはとても厳しい現実だと思います。
僕は千葉県佐倉市に住んでいますが、佐倉市だと佐倉東高校、佐倉南高校が偏差値が低く、不登校の生徒も受け入れています。
佐倉西高校は普通のレベルの高校で、佐倉高校は難関校の一つと言っても良いでしょう。
佐倉東高校は元々は女子校でしたが、ある時から共学に変わりました。
推測では、女子だけでは十分な生徒数が確保出来なくなったからだと思います。
そして、ある年から定時制高校も始め、不登校の生徒も受け入れるようになりました。
推測ですが、そこまでしないと生徒数を確保出来なくなったんだと思います。
一方、佐倉南高校はもともと共学でしたが、確か今年度から全日制を廃止して、定時制の高校になってしまいました。
定時制というのは昔の夜学のことです。
中卒で働いている人が、高校に通いたいと思った時に、仕事が終わってから高校の夜間部に通っていました。
それが定時制です。
でも今の定時制は夜間にはやらず、午前の部、昼の部、夕方の部などのように時間帯が分かれているようです。
しかも、なぜなのか、定時制高校は普通は4年通わないと卒業できないそうです。
優秀なら3年でも卒業できる場合があるそうですが、それは飛び級のようなものなのでしょうか?
良くわからないです。
中学で不登校になると、高校はこういうところしかなくなってしまうんです。
ものすごく大きなペナルティーだと思います。
でも、本人にやる気があれば、大学受験で取り返すことは可能だと思います。
高校ですっかり遊んでしまって、白紙の状態で浪人になった場合、おそらく予備校の授業には全くついていけないでしょう。
そして2浪することになります。
本人にやる気がある場合は、2浪目は1浪目とは比較にならないぐらい出来が良くなります。
僕は毎年医学部専門のクラスを担当していますが、2浪する生徒はたいがい1浪の時より飛躍的に成績を伸ばして、ちゃんと医学部に合格します。
ただし、本人にやる気がある場合の話です。
本人にやる気がない場合は、何年浪人しても何の進歩もないです。
この後、娘がどういう人生を選ぶのかはわかりません。
高校に行ったらアルバイトをしたいそうですが、アルバイトと並行して勉強する気もあるようです。
もし、娘が本気で大学に行きたいと思うようになったら、予備校で徹底的に勉強してもらおうと思います。
高校時代は周りに勉強をちゃんとやる子はほとんどいないかも知れません。
でも、そういう高校と、大学受験の予備校ではまるで環境が違います。
あそこで本気で2年も勉強すれば、実力なりの学校には行けると思います。
本人にやる気があるならば、ですが。
今日は成人の日でしたね。
今日は成人の日でしたね。
僕は朝9時から麹町で授業だったので、朝は6時半頃に家を出て行きました。
まだ薄暗かったですが、もうその時間でも地元の美容院は煌々と明かりをつけて営業していました。
なぜなんだ?と思って見てみると、店内には振袖を着た若い女性がたくさんいました。
なるほど、成人式に行くために髪のセットをしに来ているんですね。
それにしても朝の6時半ですよ。
女の子は大変ですね。
うちの娘も7年後には成人式を迎えます。
やっぱりああやって振袖を着るんでしょうか?
とても楽しみです。
娘が小学校の卒業式にハカマを着ると言い出した時は、冗談だと思って笑ってしまいました。
職場でその話をすると、最近はハカマの子が多く、保育園の卒園式でもハカマを着る子が多いと聞きました。
小学校の卒業式に本物の高いハカマなど買えないので、やすい似非ハカマを買い与えたんですが、実際に卒業式を迎えてみると、ハカマは中学校の制服やスーツ、ドレスよりも圧倒的に華やかでした。
大体、女子のハカマ率は3割ぐらいでしたが、都心だと7割ぐらいにもなるそうです。
成人式での女性の振袖率はどのくらいなのでしょうか?
ほぼ100パーセントではないかと思いますが、あれも相当お金がかかりますね。
果たして娘は今後、どうなっていくんでしょうか?
ちゃんと中学に行ってくれるんでしょうか?
高校には行くみたいですが、大学はどうなるんでしょうか?
そして就職は?結婚は?
と考えたらキリがないですね。
娘の成長を見守るのは楽しいですが、不登校にならなければ、もっと楽しかっただろうと思います。
ありがとうございました。