こんにちは。鹿野一郎です。
令和元年(2019年)7月14日に、チーム「バーベル野郎!」のベンチプレスセミナーがありました。
チームの幕張さんが、恐ろしくベンチプレスが強いので、そのコツやトレーニング方法を教えてくれるというのです。
1 検見川さんの個人ジム
セミナーの場所は、チームの検見川さんが私財を投げ打って作った個人のジムです。
この日集まったメンバーは、主催者で74kg級の検見川さん、コーチで74kg級の幕張さん、93kg級の船橋さん、初対面で93kg級の中山さん、74kg級で僕より後にチームに入った八幡さん、74kg級の千葉さん(僕をチームに招き入れてくれたお方)、階級不明の市川 さん、階級不明の小岩さん、83kg級の平井さんでした。
僕を入れて全部で10人でした。
ジムは僕が想像していたよりもかなり本格的なものでした。
広さは学校の教室より少し狭いほどで、ローグのハーフラック、ベンチプレス台(メーカーは不明)、デッドリフトのプラットフォームがあります。
デッドリフトのプラットフォームは検見川さんが自作したそうです。
とても器用な方です。
それだけでなく、トータル1トンもあるプレートのホルダーも検見川さんの手作りでした。
木の板と鉄パイプと、鉄パイプのジョイントを使って作ってありました。
本当に、とても器用な方です。
鉄パイプは外壁塗装や新築工事などで使う足場の鉄パイプですが50mm規格のプレートにぴったりでした。
つまり、鉄パイプの直径は50mmなのでしょう。勉強になりました。
2 幕張さんのベンチプレスセミナー
さて、セミナーです。
幕張さんが一人一人のフォームを見ながら三段階の指導をしてくれました。
最初の指導は、脚で踏ん張り、体重は脚と肩甲骨で支えるという事でした。
尻は軽くベンチに触れるだけで、体重はかけないという事です。
次はブリッジを組んでから肩を落としてストロークを浅くするという事でした。
普段から心がけているつもりでしたが、もっと肩を落とすように指導されました。
そして最後は呼吸の仕方でした。
バーベルをラックから外す前に大きく息を吸い込んだら、そのまま無呼吸で試技に入るのだそうです。
これは考えた事もありませんでした。幕張さんが言うには、せっかくブリッジを組んで肩甲骨を寄せても、息を吐いて吸ったら崩れてしまうのだそうです。
だから無呼吸のまま試技に入るというんです。
セミナーが一通り終わった後は、合同練習会になりました。
皆がそれぞれにベンチプレスやデッドリフと、スクワットをやり始めました。
3 周りに気を使わないトレーニング
僕はベンチプレスのグループに加わり、教わった事を意識しながら、60kgから10kgずつ重さを増やしてやっていきました。
ベンチプレスは3人で交代でやっていきました。
90kgでやる時は、後半がきつくて8回目から本当にバーベルが重かったです。
必死でバーベルを押し上げると、周囲から怒鳴り声が聞こえて来ました。
「押せ!押せ!押せ!」「行ける!行ける!」「肘を伸ばせ!」という感じです。
凄い剣幕の怒鳴り声だったので、何が起こったのかわかりませんでしたが、僕は僕で「こんちきちしょうめ!!」という感じで、なんとか10回挙げ切りました。
ベンチから起き上がって周囲見回すと、皆が笑顔で、「僕は自分に甘くて他人に厳しいんですよ。」言っていました。
あんな怒鳴り声は滅多に聞く機会がないですが、本当にきつい時にああいう声がかかると、一人では挙がらないバーベルが挙がるんだなと思いました。
普段からこうやってチームの人々と怒鳴り合ってトレーニングできたらどんなに良いでしょう。
本当にそう思いました。
4 夜は焼き肉屋で親睦会
合同練習会の後は、焼肉屋で親睦会になりました。
親睦会ではみなさん、パワーリフティングの熱い話でもりあがります。
なかでもジャパンクラシックの標準記録が変更されるという話題が大きかったです。
最近のフィットネスブームで、ジャパンクラシックパワーリフティング大会に出る人が増え過ぎて、大会運営に支障が出ているそうです。なので人数を絞るために標準記録を大幅に引き上げて、出場出来る選手を減らすという話でした。
ジャパンクラシックなんて僕には最初から関係ないので、聞き流していましたが、全国大会に出る人々にとっては大切な話です。
他にも誰が何キロ挙げたとか、デッドリフトのフォームの話とか、いろいろな話で盛り上がっていました。
5 リンゴ、潰せますか?
僕の向かいに座ったのは、93kg級の中山さんでした。ボディービルダーのような凄い体をしているので、僕は思わず尋ねました。
「中山さんはりんごを手で潰せますか?」
すると、簡単に「潰せますよ。」という返事がありました。
「えっ!本当ですか!凄いですね。僕も潰せるようになりたいんですけど、全然ダメなんです」というと、握力を鍛えたいならば、アイアンマインド社のキャプテンズ・オブ・クラッシュを使えば良いと言われました。
それのナンバー2が閉じられれば、りんごは潰せますよと教えてくれました。
キャンプテンズ・オブ・クラッシュというのは有名はハンドグリップです。
実は僕も持っていました。
僕が持っているのはナンバー1.5で、ナンバー2より軽いものです。
いろいろな硬さがあるのですが、簡単に書くとナンバー1が約63kg、ナンバー2が約88kg、ナンバー3が約127kg、ナンバー4が約165kgです。
僕が持っているナンバー1.5はおよそ75kgですが、どうやってもそれを閉じることができません。
ナンバー2は、さいたまスーパーアリーナのゴールドジムで実物を握ったことがありますが、僕には硬すぎて話になりませんでした。
目の前に座っている中山さんは、簡単にりんごを潰せると言います。やはり、パワーリフティングをしている人々には凄い人がいるんだと思いました。
僕も頑張りたいですが、自信はないです。
最後にハンドグリップについて簡単に書かせてもらいます。
中学の時に初めてハンドグリップを手に入れました。20kg程度のものでしたが、当時はそれでも十分でした。
大学に入った頃、50kgのハンドグリップを買いました。
最初は硬かったですが、すぐに物足りなくなりました。
そしてある日、片側のバーが折れてしまいました。
僕の握力で破壊したのではなく、単純に経年劣化です。
なのでホームセンターで80kgの大きなハンドグリップを買いましたが、それは本当に80kgなのかと思うほど、柔らかかったです。
もっとちゃんとしたものはないのかとインターネットで探して、キャプテンズ・オブ・クラッシュに行き着いたのです。
ナンバー1.5は僕にとってはちょうど良い重さだと思いますが、一回も閉じることはできません。
後5mmぐらい届かないのです。
僕も中山さんのように強くなりたいです。
ちなみにキャプテンズ・オブ・クラッシュのナンバー3を閉じることができると、認定証がもらえるそうです。
そしてナンバー4を閉じることができる人間は世界に数人しかいないそうです。
このことは船橋さんがよく知っていました。
アイアンマインド社にナンバー3を閉じられると伝えると、認定証をもらうために、会社の人が見ている前で閉じることになるそうです。
そのときは、開封したばかりの新品を使い、使い慣れた自分のハンドグリップは使えないそうです。
長年使っていれば、だんだん柔らかくなっていくので、新品のものでテストをするそうです。
パワーリフティングについても、トレーニングについても、大体こんな感じで、異常に詳しい人々が集まっているので、話はどれもとても楽しかったです。
普段は別々にトレーニングをしていて、試合の時ぐらいしか顔を合わせる機会がないはずなんですが、こうやってセミナーや合同トレーニング会、親睦会を開いてくれるのはとてもうれしいです。
6 2020年
ですが、2020年はこれらの催し物は開かれませんでした。
理由は言うまでもなく、新型コロナウィルスの感染拡大でした。
それどころか2020年はこのチームから試合に出たのは僕だけでした。
みなさん選手登録をしていたと思いますが、コロナでいろいろあったのでしょう。
2020年の試合は4月の試合が一旦中止になり、9月に代替大会が開かれました。
僕はこの試合に出ました。
そして12月の国体予選兼千葉県大会が開かれましたが、この大会には誰も出場しませんでした。
はやくコロナが収まって、自由にチームのみなさんや、友達と会えるようになって欲しいです。
ありがとうございました。