オーバーワークの経験

ダンベル トレーニング

こんにちは、鹿野一郎です。
今回はウエイトトレーニングのオーバーワークについて話したいと思います。
僕はオーバーワークと思われる状態になったことが二回あります。
最初は大学生の時で、次は40台半ば頃でした。

体を鍛えるためにウエイトトレーニングをしますが、やりすぎるとオーバーワークになって、逆効果だといいます。
どのくらいやったらやり過ぎになるのかは、個人差もあるし、種目にもよると思うので、一概にはいえませんが、例えばある日、朝から晩までトレーニングをしたとしても、それでオーバーワークになることは、多分ないと思います。
オーバーワークになるには、ある程度の期間、過剰にトレーニングをし続けた場合だと思います。
また、オーバーワークになった場合の症状については、僕が経験した範囲では、体が常にぐったり疲れていて、階段を登る気力すらなくなる状態でした。
別にオーバーワークで怪我をしたり、病気になったりはしていません。
(もしかしたらあれはオーバーワークではなかったのかも知れませんが)

1 初めてのオーバーワークの経験

大学一年生の頃、大学の地下のトレーニングルームで体を鍛えていました。
その頃の僕は、筋力を向上させるには、トレーニングと栄養と休息の三つが必要なことは知っていました。
でも、どうしてももっと強くなりたいという意欲が強すぎて、休息の部分を無視して、毎日トレーニングをしていた時期がありました。
トレーニングルームにあった機材は全てマシーンでしたが、ベンチプレス、ショルダープレス、カール、ラットプルなどの全ての種目を毎日とことんやっていました。
その頃は大学まで往復62kmの道のりを自転車で通っていました。
今では信じられませんが、若い頃はそのぐらいの体力がありました。
しばらくは問題なかったんですが、ある日、どうにもならない全身疲労に悩まされるようになりました。
朝起きた時からどっと疲れていて、階段すら上れない程でした。
なんでこんなに疲れているんだろう?なんでこんなに体が重いんだろう?と思いながらも、放課後はトレーニングルームに行ってトレーニングをしていました。
でも普段挙げている重さが挙がりません。
自転車まで大学まで行くこともできなくなり、電車で行くことにしました。(それが普通なんですが)
もしかしたら、トレーニングのやり過ぎが原因なのかも知れないと思い、トレーニングをすっぱりやめてみました。
すると1週間ぐらいで元の元気な体に戻ることができました。
トレーニングのやりすぎは体に良くないというけれど、こういうことなのかと実感しました。
ちなみに、トレーニングを週二日、三日程度にして自転車で大学まで通っていた時は、このような症状はありませんでした。
なので、全身疲労の原因は自転車通学ではなく、連日のウエイトトレーニングだと考えています。

2 オーバーワークになるのはどんな時?

でも、オーバーワークというのは不思議です。
例えば、エブリベンチと言って、毎日ベンチプレスをする人々もいます。
でもその人々は、オーバーワークになることなく、ちゃんとパワーアップしています。
筋肉系ユーチューバーのコアラ小嵐さんは、2020年にエブリベンチを試みて、毎日ベンチプレスを100回やっていました。
もちろん重いバーベルではなく、60kgから80kg程度の軽いバーベルだったそうですが、それでも、毎日100回はかなりの量です。
それを2ヶ月か3ヶ月続けたら、オーバーワークになるどころか、ベンチプレスの記録が伸びていたんです。
ベンチプレスを80kgで100本あげたら、ボリュームは8トンになります。
これを毎日やっていたら、尋常じゃないボリュームですが、彼はオーバーワークにはなりませんでした。

もしかしたら、オーバーワークというのは、ボリュームではなく、強度に強く依存するのかも知れないです。
もし、100kgとか120kgのバーベルで毎日限界までやっていたら、彼もオーバーワークになったのかも知れません。
そういえば僕も高校三年生の夏休み、毎日自宅で腕立て伏せをしていましたが、オーバーワークにはなりませんでした。
先に述べた、大学まで往復62kmを自転車で通っていてもオーバーワークにならなかったのに、毎日トレーニングルームでトレーニングをしていたらオーバーワークになったという僕の例もこれに当てはまります。
考えてみれば、マラソンに凝っていた時、多い時は1ヶ月に300kmランニングしましたが、別にオーバーワークにはなりませんでした。
オーバーワークというのは、その人にとって一定のレベルを超えた強度のトレーニングを連日行った時に起こるものなのかも知れません。

3 2回目のオーバーワークの経験

2回目にオーバーワークと思われる経験をしたのは40代の半ば頃でした。
その頃は自宅でダンベルでトレーニングをしていました。
子供が小さかったので、ジムには行っていませんでした。
まだパワーリフティングをしていなかったので、スクワットやデッドリフトはやっていませんでした。
それにまだバーベルは持っていなくて、家にあるのはダンベルだけでした。

自宅でダンベルを使って、カール、フレンチプレス、ダンベルフライ、ダンベルプレス、サイドレイズ、ショルダープレス、ワンハンドローをしていました。
これを1日置きにやってました。
なぜ1日置きにやっていたかというと、職場で人々から「すごい体だね。」と言われるのは、大抵トレーニングをした日とその翌日で、二日目以降は言われなくなるからでした。
つまり、毎日「すごい体だね。」と言われるためには、一日おきにトレーニングをするしかないと思っていたんです。
恥ずかしい話ですが、その当時の僕のトレーニングの動機は人々から「すごい体だね。」と言われることだったようです。

1日おきに上記のメニューをこなすとなると、結構時間がかかりました。
トレーニングに長い時間を割くのが煩わしくなり、ある時から分割法を取り入れました。
具体的な区分けは覚えていませんが、トレーニングのメニューをAグループとBグループに分けて、奇数日にはAグループのメニューをこなし、偶数日にはBグループのメニューをこなすようにしました。
こうすると1日あたりのトレーニング時間が短くなり、とても気分的に楽になりました。
これが人生初の分割法でした。

しばらくは調子が良かったんですが、ある時からまた体が重くなり、朝から全身疲労の状態になりました。
大学時代に経験があったので、すぐにわかりました。
オーバーワークです。
1日置きにやっていた時と、同じメニュー、同じ分量をこなしているだけなのに、体を休める日がなくなって、毎日トレーニングをするようになると、オーバーワークになるようです。
あの時のトレーニングはかなり無茶をしていました。
例えばカールは、なんと30kgのダンベルでやっていました。
もちろん、上腕の力だけでそんな重さのダンベルを持ち上げられるはずがないので、思い切り反動を使っていました。
思い切り反動を使って、30kgのダンベルでカールを左右10回3セットやっていました。
当時はこれが一番きついトレーニングでしたが、その当時の写真を見ると、確かに腕は太かったです。
全身疲労の状態が続いてしまうと、仕事にも悪影響があるので、毎日トレーニングをするのはやめて、何もトレーニングをしない日を作ることにしました。
同じ分量のトレーニングをするにしても、毎日やるのと、休息日を作ってやるのでは、体のダメージが違うようです。

高校時代の夏休み、毎日腕立て伏せを限界までやっていた事がありますが、それはオーバーワークになりませんでした。
おそらく負荷が軽かったからでしょう。
なのでオーバーワークを避けるためには、高強度のトレーニングを毎日やるのは避けるべきだと思います。
強度の弱いトレーニングの日を作るか、何もトレーニングをしない日を作るとオーバーワークにはなりにくいんだと思います。
ボディービルダーの人々は、分割法でトレーニングをする人が多いですが、僕が知っている範囲だと、5分割で1日はオフにして、6日サイクルとトレーニングをしている人が多いような気がします。
ちゃんとオフの日があるからオーバーワークにならないんだろうと、予想しています。

ここまではトレーニングのオーバーワークの話です。
あくまでの僕の個人的な経験による考察ですが、強度の高いトレーニングを、一定のボリュームで、数ヶ月間続けると、全身疲労に襲われるようになるようです。もちろん、個人差は相当あると思います。

4 労働のオーバーワーク

ここからは少し話がそれます。
学生時代の友達にたまに会うと、とても忙しそうで、大変そうです。
友達は運動不足を自覚していて、ちゃんと運動しないといけないと言っていますが、話を聞くとそんな状況ではありません。
仕事のしすぎで、睡眠が足りていないんです。
その状態で運動をしたら、さらに自分を追い込んでしまうだけだと思います。
運動をするのはとても大切ですが、その前に働きすぎを解消する必要があるじゃないかと思いました。
でも、サラリーマンをしていると自分の裁量で仕事を減らすことはできないだろうから、大変だと思います。
日本人は働きすぎだと、前から思っていますが、この状況はなんとかならないのでしょうか。
僕は予備校講師をしています。
予備校講師という仕事は自分の裁量で、仕事を減らすことができます。
今の時代、少子化で予備校も経営が苦しいので、仕事を増やすことはほぼ出来ないと思いますが、仕事を減らすのは簡単に出来ます。
僕は月曜日から金曜日まで働いていますが、来年から週休三日にしたいと教務に伝えれば、簡単に週休三日になります。
もちろん、給料も減りますが。生活は苦しくなりますが。
サラリーマンの人々もこのように自分の裁量で仕事を減らすことができたらとても良いと思います。

僕が最も働いていたのは30歳になる手前でした。
当時は授業の1コマが80分でしたが、それを1週間で33コマやっていました。
週44時間授業をしていた訳です。
これは本当にキツかったです。
朝は6時に起きて、まずはため息をつきます。
「また1日が始まってしまった。」
そして夜は11時過ぎに家に帰ってきます。
それから風呂に入って食事をして、寝ます。
毎日そんな感じで、休みは日曜日だけでした。
なので、日曜日は起きることができず、目が覚めると午後3時頃でした。
それから車でみつわ台体育館へ行ってトレーニングをし、家に帰って風呂に入って食事をして寝るという生活でした。


こんな暮らしをしていたら死んでしまうと思い、そのシフトで働くのは一年でやめました。
あの頃の生活ぶりを思い出すだけで恐ろしくなります。
あの当時は若くてお金がなかったので、とにかく必死で働きましたが、日曜日のトレーニング以外、何もできない生活は本当に命を削っていたと思います。
トレーニングのオーバーワークも体に悪いですが、仕事のオーバーワークは命に関わると思うので、尚更気をつけなければいけないと思います。
働きすぎが体に悪いというのは、経験して初めてわかりました。
トレーニングのしすぎも体に良くないです。
不思議なもので、勉強のしすぎは体には悪くないんですよね。
そういう意味では受験生は幸せだと思います。
(勉強が嫌いな人には苦痛だと思いますが。)

ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました