もし1日の摂取カロリーを500kcal減らしたら

減量

こんにちは。鹿野一郎です。
今日、ちょっと減量とカロリーについて考えてみた事があるので、それを書きたいと思います。
減量についての厳密な考察ではないです。
ボディービルダーの人々が減量をする時に、よく聞くのは、1日あたりマイナス500kcalになるようにするという言葉です。
そうすると1ヶ月で2kg体重が減るといいます。
また、筋肉をなるべく落とさずに脂肪を落とすためには、1ヶ月あたりの体重減少は2kg以内にするのが良いとも聞きます。
厳密なカロリー計算をしている訳じゃないので、1日あたりマイナス500kcalと言われても、ぴんと来ません。

僕は7月10日から減量を始めています。
今日が10月3日なので、まもなく3ヶ月になります。
体重は79.3kgから73.8kgまで減っているので、3ヶ月弱で5.5kg落とした事になります。
大体、1ヶ月あたり2kgぐらいのペースでしょうか?
そうすると、今の食事が1日あたりマイナス500kcalと考えて良さそうです。
今の食生活をずっと続けたら、どこまで痩せるのでしょうか?

ずっと前に、ネットの記事でダイエットについて以下のような説明を目にしました。
体重を維持したいならば、体重1kgあたり30kcalを目安に摂取するとよく、ダイエットをしたいなら体重1kgあたり25kcalを目安に摂取するとよいという物です。
当時の僕は体重85kgぐらいあったと思います。
なので1kgあたり30kcalなら、1日2550kcalを摂る事になり、減量するならば、1日2125kcalを摂る事になります。
その差は425kcalです。
大体合っていますが、何となくこの記事は女性向けの物ではないかと思いました。
男性だったらもっと摂取カロリーが大きくなると思うからです。
僕はよくYouTubeでボディービルダーの動画を見ますが、彼らは減量期でも2400から2700kcalぐらいのエネルギーを取っています。
なので、普段はもっとエネルギーを摂っているのでしょう。
だからここでは、体重1kgあたり30kcalというのは、基礎代謝の話だという前提で話をさせてもらいます。
体重が80kgの人がいたら、基礎代謝が2400kcalだと想定させてもらいます。
生活代謝が300kcalで、運動代謝も300kcalならば、維持カロリーは3000kcalという事になります。

維持カロリーが3000kcalで体重が80kgの男性

あるところに体重が80kgで維持カロリーが3000kcalの男性がいたとしましょう。
おおよそ3ヶ月前の僕です。
ただ、これだけの情報ではその男性がどういう人かはわかりませんね。
もしかしたら体脂肪率が5%程度のバキバキの人かも知れないし、体脂肪率が25%の肥満の人かも知れないです。
ここではこの人は、減量を必要とする肥満気味の人と想定して話を進めます。
この人が減量を開始して、毎日2500kcalの摂取カロリーに抑えたとしたら、どのくらいのペースで痩せて行き、どこまで痩せるんでしょうか?

成田ニュータウンの緑道です。本文とはあまり関係ありません。

体脂肪は1kgあたり7200kcalのエネルギーを蓄えていると言いますから、一日500kcalのペースで消費が上回ると、14.4日で1kgの体脂肪が燃焼する事になります。
つまり、おおよそ1ヶ月で2kgです。
仮に毎月2kgずつ減って行ったら、この人の体重は40ヶ月でゼロになってしまいますが、実際にはそんな事になる訳がなく、あるところで体重が安定しますね。
では、どこらへんで安定するのでしょうか?
先程の、体重を維持するならば体重1kgあたり30kcalを目安に摂取すれば良いという話を参考にすると、1日あたりの摂取カロリーをマイナス500kcalにすると、最終的な体重はマイナス16.7kgという事になり、63.3kgまで痩せる事になります。
500割る30がおよそ16.7だからです。
凄いですね。
1日あたりマイナス500kcalの食事をずっと続けたら、80kgの人はやがて63.3kgになってしまうんです!
3000kcalから2500kcalへと、摂取カロリーが17%も減るんですから、体重も17%ぐらい減る訳ですね。

僕は今、1日2500calぐらいの食事をしていると思いますが、これをずっと続けたら63.3kgまで痩せるんでしょうか?
過去の減量の最高記録は69.9kgで、それより軽い体重になった事はないです。
大学を卒業してから30年近く経ちますが、一度も69.9kgを下回った事はないです。
なので、63.3kgまで減るというのはなかなか信じがたい話です。

減量が進めば基礎代謝も落ちて行きますが、話を簡単にするために、減量が進んでも基礎代謝が2400kcalのまま減らないと仮定すると、体重が63.3kgまで減るのに要する時間は、8ヶ月強という計算になります。
1ヶ月に2kgのペースで体重が落ちる訳なので、16.7kg減らすのに、8ヶ月強の時間がかかる事になります。
でも実際には痩せれば痩せるほど基礎代謝が落ちて行くので、減量当初は1日マイナス500kcalだったとしても、次第にマイナス450kcal、400kcalという具合にマイナス幅が小さくなって行くでしょう。

体重も基礎代謝も連続的に減少して行くので、きちんと計算するならば、おそらく微分方程式を立てて解かなければならなくなるでしょう。
しかも、おそらく解けない式が立つんじゃないかと思います。
なので、体重と基礎代謝は、階段のように1ヶ月ごとに不連続に減ると想定して、大雑把な計算をしてみました。

表計算ソフトで計算してみました。

ここでは大雑把な計算をします。
計算が嫌いでない方は、お付き合い下さい。

減量前の体重をAと置きます。
減量前の維持カロリーをBと置きます。ここでBは、B=A×30+600で計算します。

そして、前月末の体重をCとおきます。
前月末の維持カロリーをDとおきますが、これはD=C×30+600と表します。
30が体重1kgあたりの基礎代謝で、600が生活代謝と運動代謝の合計です。
1日あたりの摂取カロリーをEと置きますが、これはE=B-500となります。
こうなると1日あたりのマイナスカロリーFは、F=D-Eとなります。
なので、1ヶ月あたりのマイナスカロリーは、30Fと表されます。
大の月や2月の事は面倒なので、毎月30日と近似します。

体脂肪1kgあたり7200kcalのエネルギーを蓄えているので、1ヶ月での体重減少Gは、G=30F/7200と表されます。
そうなると、ようやく今月末の体重が、C’=C-Gと表されます。
これにG=30F/7200=F/240を代入すると、C’=C-F/240になります。
さらに、F=D-Eを代入すると、C’=C-(D-E)/240となります。
これに、D=C×30+600とE=B-500を代入すると、

C’=C-(30C+600-B+500)/240=C-(30C-B+1100)/240=(210C+B-1100)/240

になります。
段々面倒になって来ましたが、次が最後です。
これに、B=A×30+600を代入すると、

C’=(210C+30A+600-1100)/240=(21C+3A-500)/24

となります。
ここでは、A=80の場合を想定しているので、

C’=(21C+3×80-500)/24=(21C+1900)/24=7/8C+95/12

となります。

<結論>
体重80kgの人が、その時点での維持カロリーより500kcal少ない食事を続けた場合の体重変化は、1ヶ月前の体重をC、現在の体重をC’として、

  C'=7/8C+95/12

と表されます。

これを1カ月毎に表計算で計算してみました。
数が多過ぎるので、6カ月毎の体重をまとめると、次のようになりました。

減量開始時   80kg
6ヶ月後    71.9kg(マイナス8.1kg)
12ヶ月後   67.2kg(マイナス4.7kg)
18ヶ月後   65.1kg(マイナス2.1kg)
24ヶ月後   64.1kg(マイナス1.0kg)
30ヶ月後   63.7kg(マイナス0.4kg)
36ヶ月後   63.5kg(マイナス0.2kg)
42ヶ月後   63.4kg(マイナス0.1kg)
48ヶ月後   63.3kg(マイナス0.1kg)

これを見ると随分と時間がかかりますが、体重が80kgだった時の維持カロリーからマイナス500kcalにするだけで、4年後には63.3kgまで減るようです。

体重が減っても基礎代謝が減らないと仮定すると、8ヶ月強で63.3kgまで落ちますが、体重とともに基礎代謝も落ちると仮定すると、4年かかるようです。
でもこれは厳しい減量に耐え続けるというものではなくて、減量前の維持カロリーから500kcalマイナスにするだけの話です。

例えば、昼ご飯に松屋に行って牛焼き肉定食のダブルを食べたら、それで1095kcalです。
もしマクドナルドに行って、ビックマック、ポテトのL、ブラックのアイスコーヒーを飲んだら、それで1042kcalです。
これらを、コンビニエンスストアのおにぎり2個とサラダチキン、おまけにゆで卵を1つつけても、530kcalぐらいです。
この置き換えを毎日続けるだけで、80kgの人が1年後に67.2kgに、2年後には64.1kgになるんです。
何か希望が湧いて来ますね。

停滞期に自暴自棄になって何度も自滅しました。

減量には停滞期があります。
過度な減量を始めると、最初のうちはドカーンと体重が減りますが、そのうち体重が減らなくなって来ます。
停滞期です。
極端に摂取カロリーを落としたきつい減量をしていると、この停滞期を乗り越えられなくて、減量が崩壊してしまいます。
かつての僕は何度もそうやって自暴自棄になって自滅して来ました。
でも、冷静に考えれば停滞期というのは一時的なものでしかありません。
毎日確実にアンダーカロリーになっているならば、エネルギー保存の法則より、体重を維持するのは不可能なんです。
もしアンダーカロリーの生活を続けても体重が本当に減らないというならば、人類は食べなくても生きて行けるという究極の結論が導かれてしまいます。
そんな訳はないですよね。

僕がいつも見ている筋肉系ユーチューバーのkatochan33さんは、停滞期を次のように定義しています。

停滞期とは、2週間体重が落ちず、見た目も変化がない状態(である。)

ボディービルダーの人々は、試合の日までにきっちり体脂肪を落とさなければならないので、停滞期が訪れたら、それを打開するために色々な手を使います。
でも、期日が決まっていない僕たちは、停滞期が来ても放っておけば、やがてまたするすると体重が落ちるのだと、強い確信を持って日々を過ごせば良いんだと思います。
停滞期というのは、ほんの一時的なもので、いつまでも続くものではないです。
最初から、半年、1年かけて減量するつもりでいれば、そんなものは気にする必要が無いんだと思います。

そう言えば、僕の7月10日から今日(10月3日)までの減量で、2週間に渡って体重が落ちなかった事は一度もないです。
という事は、今回の減量はまだ停滞期を経験していない事になります。
10月24日のパワーリフティングの試合に向けて減量していますが、試合が終わっても減量を継続して、年末に70kg以下にしたいと思っています。
でも、これは現時点での考えであって、試合が終ったら途端に減量もやめてしまうかも知れないです。
これは、その時にならないとわからないです。

実際にはPFCバランスに気をつけましょう。

今回の計算はカロリーだけに焦点を当てていますが、実際に減量をするならば、炭水化物(Carbon)、脂質(Fat)、蛋白質(Protein)のバランスを考えましょう。
同じ2500kcalでも、蛋白質中心の2500kcalと、脂肪中心の2500kcalでは、同じ体形になるとは思えません。
よく言われているのは、蛋白質は体重1kgあたり2g程度とり、脂質は摂取カロリーの10%から15%ぐらいに抑えるのが良いという事です。
随分わかりにくい表現なので、ちょっと計算してみましょう。

僕の部屋です。ヨガマットはもうボロボロなので、買い替えます。

減量中、体重はどんどん減って行きますが、スタート時の80kgを基準にすると、蛋白質の摂取量は一日あたり160gぐらいになります。
鶏の胸肉やささみで160gの蛋白質を取ろうと思ったら、ざっくりと計算しておよそ800g食べる必要があります。
胸肉だったら1切れ半から2切れぐらいですかね。
ささみだったら10本から15本ぐらいでしょうか。
ボディービルをやっているような人達だったら、蛋白質の摂取量はもっと多くなるでしょう。

次は脂質です。
摂取カロリーの15%を脂質で摂ると仮定すると、2500kcalの15%で375kcalです。
脂質は1gあたり9kcalのエネルギーを持っているので、食べられる脂質は一日あたり42g程度です。

松屋の牛焼き肉定食のダブルは、脂質が57.9gあるので、もうアウトです。
マクドナルドのビックマックは、脂質が28.3gで、ポテトのLサイズは25.9gです。
両方食べたら54.2gなので、アウトです。
でももしこれがセブンイレブンのシャケのおにぎり、梅干しのおにぎり、サラダチキンという組み合わせだったら、かなり変わって来ます。
紅シャケのおにぎりは脂質が1.3gで、紀州南高梅のおにぎりだと0.4gになります。
また、セブンイレブンの「糖質0gのサラダチキン(プレーン)110g」は脂質が1.2gから2.5gです。
つまり、おにぎり2個とサラダチキンの組み合わせだと、脂質は多くても4.2gにしかなりません。
素晴らしいですね。

僕の弁当です。白米、焼いた胸肉、茹でたニンジン、大根と梅干しです。

同じ肉でも豚肉や牛肉は鶏肉に比べて脂肪分が多いので、可能ならばなるべく食べない方が良いです。
食べる場合は、茹でる、グリルで焼くなどの調理法が良いと思います。
炒める、揚げるは脂肪分が多くなり過ぎるので、減量中はやめた方が良いでしょう。

最後は炭水化物です。
蛋白質を160g摂ると、これで640kcal摂取します。
脂質を42g摂るとすると、378kcalになります。
一日の摂取カロリーを2500kcalにするならば、残りは1482kcalになります。
これを全て炭水化物で摂ります。
炭水化物には1gあたり、4kcalのエネルギーがあるので、およそ370g食べる事が出来ます。
もしこれをすべて白米で摂るならば、480g食べる事が出来ます。
朝160g、昼160g、夜160gという感じですね。
茶碗にやや少なめに盛り付けると160gぐらいになります。

僕の場合

僕は毎日ウイスキーを飲んでいるし、お菓子も食べています。
でも体重は順調に減っています。
上の計算と比べると、脂質と白米の摂取量が少ないから可能なんでしょう。
お菓子は脂質を摂らないように、和菓子系の物を選んでいます。最中とか、あんこのお菓子です。
食べる量は一日一口程度です。
お酒はウイスキーが6日で1瓶空くペースで飲んでいます。
本当はお菓子とウイスキーはやめて、その分白米を食べた方が力が出るのは分かっているんですが、ストレスをためないために、お菓子とお酒はたしなんでいます。
減量にとって一番重要なのは、続ける事だ思っているので、あまりストイックな我慢はしないことにしました。

最後に、今回の計算で僕自身意識が変わりました。
年末に70kg以下にするというのは、実現不可能に近い難しい目標だと思っていましたが、時間をかければ必ず達成できると思えるようになりました。
今回の計算は、僕にとってかなり意味のあるものでした。

僕は3週間後の日曜日にパワーリフティング千葉県大会に出ます。
74kg級に出場し、自己ベストを大幅に更新する事を目指しています。
だから試合が終るまでは体重を落とし過ぎる事無く、力が出る体を作る事を心がけて行きます。

ありがとうございました。

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